ラブ笠松チャン(名前に意味なし)

 さて。2012年ゴールデンウィークに北海道に遠征し,門別・帯広を訪問することが内定しました。
 この状況下でやるべきこと……それは,残された最後のピース,笠松を埋めることです。

 というわけで,無理矢理休みを取って笠松へ。

 笠松って岐阜県にあるわけですが,岐阜にあると知ったのはわりとあとのこと(中学から競馬に興味持ってますが,たぶん浪人〜大学くらい)です。旅打ちを趣味にしないと行かない場所ってのは多々あるかと思いますが,笠松なんてまさにその典型なのではないでしょうか。なにせ,笠松町の観光協会のページを探しても,おそらく平成24年4月時点でそんなもの存在しないのです。

 そんな笠松。行き方は…新幹線で名古屋に出て(さすがに深夜バスを使う気力がなかった),そこから名鉄。
 ところで,名鉄のSFカードが使えなくなっていたことには前回の大垣遠征時に気付いていたのですが,前回これを換金し忘れていたのでした。思い起こせばこれを買ったのは常滑競艇遠征時。一体何をやってるんだという感じですね。てことで,名鉄一宮(これでここに行くのも3回目,いずれもギャンブルがらみ)でこれを換金。
 一宮駅で時間があったので路線案内図を見ていたところ,それなりにギャンブル場への配慮がありました。しかし,なぜか微妙に差別があり,笠松・常滑・中京はちゃんと書かれているのに,名古屋・豊橋・岐阜には絵がありません。大垣と一宮のチェックをしなかった自分の脳みそを覗いてみたいところではありますが,いずれにせよ,名鉄と競輪の間になにか確執でもあったのではないかと不安になります。

さらば常滑のSFカード 笠松の馬と何もない岐阜 常滑の舟 中京の馬 豊橋 名古屋(競輪も競馬もない)

 さて。笠松。
 駅には観光案内所が付属しておりました。「ふらっと笠松」というまちの駅だそうです。道の駅は有名ですし,海の駅は串木野で見ました。まちの駅ってのもあるんですね……。駅業界も奥が深い。
 この中で,

笠松駅 各種地図。どれを見ても競馬場が載っていて一安心 まちの駅 笠松競馬のポスター

 笠松駅を出ると目に入ってくるのは笠松競馬場への案内。これなら迷いようがないですね。競馬場まで矢印が出ていることに安心したところで,町内観光のため散策開始。
 土手の上には桜の木が並んでおります。まだちょっと桜には早いかな−。残念。

笠松競馬場への案内矢印 土手の上の桜

 まずは瑞応禅寺。ネットを見ていると,楼門が面白そうなので寄ってみることにしました。
 楼門の両脇には八十八カ所の御砂踏道場。ただ,それ以外にもいくつか特徴的な石仏がありました。

 ところで,鯖大師について。解説を読むと,「塩をもらえなかったくらいで」「寄付を強要するな」とも思えてしまう場面なのでありますが……別格霊場4番の鯖大師本坊のページによると,どうも話は,「塩をもらえなかった腹いせに馬を苦しめた」という八つ当たりの話ではなく(当然ですね),もともと重い荷を背負った馬が辛そうだから休ませようと思ったというのが発端のようです。これなら納得です。そうじゃなかったら馬子はともかく馬はとんだとばっちりですもんね。

瑞応禅寺 御砂踏道場〜 なぜか4コマ漫画 こんな感じ 鯖大師様
この解説は省略しすぎでは
稚児大師様 厄除大師様 霊場縁起

 さて,そんなわけで境内には当然のように誰もいません。
 が,観音堂は開いており,中には西国三十三観音の石仏がずら〜っと。ここに居ながらにして,四国八十八カ所のみならず西国三十三観音までもお祈りできてしまうという,大変ありがたいお寺なのであります。
 ところで,この墓石を大量に一カ所に集積するっていう文化は日本全国にあるのでしょうか。まあ無縁墓が増えたらどうにかしなきゃダメだけれどもどうにかしようにもどうにもならないので,一カ所に集める必要があるんでしょうが,なんかあまりこの手のものを見た記憶がないもので……。大垣で見てここでも見たので,なんとなくこの辺の文化なのかな,と思ったり思わなかったり。

お社 お地蔵様 三面の石仏 三猿
言わず見ず聞かず
鐘楼門
観音堂 中には三十三観音 外には墓石?が大量に 大師堂
左に聖徳太子,右に弘法大師
本堂 内側から鐘楼門

 そして,土手に上り,しばらく歩くと鳥居登場。
 何かと思ったら,へそ塚という場所でした。事前の情報が皆無なので完全に行き当たりばったりであります。

 岐阜県のへそ塚というと,やはり岐阜が日本の中心にあるからなのかな,と思ったら,どうも由来それ自体はそうではなく,奇しくも岐阜は日本のへそで……という,たんに関連がある程度のスパイスのようでありました。まあ,岐阜が日本の中心だってことを知ったのはフットボールアワーのコントだったりするんですが。
 ところで,この解説を読んでも分からないことが2つ。まず,へそ塚は「移転」ではなく「再建」とのこと。つまり,笠松陣屋がなくなった際に,へそ塚は移転ではなくいったん廃止されたということになります。なんでだろう,と思ったら,そもそも笠松陣屋がなくなったのが地震のためだったのですね。ということは,へそ塚も地震でなくなったと考えるべきなのでしょう。
 もう1つ。「全国で唯一の『へそ塚』」と断言しておりますが,これってほんまかいな。でもまあ,今日に至るまでこの点がトラブルになったという話も聞かないので,まあいいんでしょう。

 さて。このへそ塚。魂生大明神の境内にあります。というわけで,続いて魂生大明神。
 今ネットで調べるまで全く知らなかったのでありますが,金精様・金精神というのは,男性のシンボルの神様らしいです。で,道祖神とは別物らしい。ううむ,このへんの神様業界は奥が深い。
 ところで,解説文の「淫祠」って言葉,一般には邪教排斥に使われる言葉ですよね。それを自らの解説に使ってしまう辺り,日本人の自虐精神が感じられてよいですね。

へそ塚の由来 お社 へそ塚 魂生大明神
しんぼる
確かこいつには
シンボルはついてなかった
淫祠 なで石
笠松競馬場に近いからなのか
単に男根を穴に入れることからきてるのかは
分かりませんが,
「大穴的中」があります
賽銭箱
どうやって中から出すのかと
思ったら,横にも穴がありました
春風や 駒の蹄に 土けぶり へそ塚の解説その2 魂生大明神略記
書いた人は凄い頑張って書いたと思われるのに,なんか倒れてて扱いが悪いです

力作なので,是非笠松町の教育委員会か観光協会はこの文章を保存してほしいです

 さて,土手では桜祭り開催の準備中でありました。たぶん週末には賑わうことでしょう。
 あと数日遅かったら満開に近づいてたんだろうな。

土手の上の桜並木 店が並びます 笠松の犬看板は
ちゃんと「ふん」に限定されております
ヨーロッパっぽい雰囲気

 そんなわけで,町内探索を続けます。

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