ニシノコウラクエン

 最近後楽園というと小石川後楽園ばかりに行っているのですが,それでは日本三名園に失礼だろうということで,岡山後楽園に行きました。
 本当はもうちょっと早起きして岡山城にも行きたかったのですが,土曜日にそんなに早起きできるわけもなく……。結局,岡山自体にはもう何回も行ってるのに,岡山城は見上げるだけなのであります。
 ちなみに,後楽園は3回目。最初は研修中に連れて行ってもらい,次は津山城行ったあとに夜の後楽園。しっかりとゆっくり後楽園を見て回るのはこれがはじめてということですね。
 どうでもいいですが,今この部分を書いているのも幸楽苑だったりします。おそまつ。

 さて,せっかくの幸楽苑なので2時間くらいかけてゆっくりまわりたかったのですが,寝坊のせいであまり時間がありません。このあと丸亀で友人と会う約束があるのです。l

 さて,入園。さすが天下の三名園後楽園。ボランティアガイドも多数おられます。そして,やる気に満ちあふれています。入園して地図を見ていると,さっそく案内のお誘いが。
 時間があったら是非是非と食いつく場面なのですが,残念ながら持ち時間がありません。複数回目だと伝えると,それなら,と裏手側を勧めていただきました。こういうやる気あるガイドさんとは是非ゆっくりお話ししたかったのですが……。無念。

 とりあえず,複数回目でありながら自分でゆっくりまわるのは初めてなので,右回りにぐるっと回っていくことにします。


弓場
馬場は多くの庭園にありますが
弓場がしっかりと紹介されてるのは珍しいかも

馬場
どうでもいいですが,
岡山に馬場君という知り合いがいます
←なんでここに鶴がいるんでしょう?
中国的な背景によるのか(台湾至善園的な)
それとも,単に誰かから寄贈されただけ?

 そして,広い芝生部分に出ます。
 あー,この景色には見覚えあります。ここから月を見たなー。懐かしい。この広々とした風景こそが,いろいろ詰め込みがちな一般の大名庭園とは一線を画した風景だと思います。気持ちいいです。そして,正面に岡山城の借景。素晴らしいですね。大名庭園でありながら現代の公園的というかなんというか。当然大名がキャッチボールなんかはしてないんでしょうが,そういうことをするためにあったとしか思えない緑の絨毯であります。

 そして,その脇を小川が流れています。この水がなんともきれい。ちゃんと浄水されてるんでしょう。いやはや,素晴らしい。


 さらに進んでいくと,今度は寒翠細響軒。「カンスイサイキョウケン」ってなんかの必殺技みたいです。
 ここからみる池と緑と城もなんとも美しい。なぜか後楽園は「無駄に広い」っていうイメージだけ持ってたんですが,全然そんなことありませんでした。素晴らしい。いやぁ,来てよかった。
 そして,背後にそびえる岡山城がやはり美しいですね。黒い城ってのも,存在感がしっかりしてていいような気がします。


 その裏手が慈眼堂。今は空洞とのことです。中にあったとされる観音様は,廃仏毀釈で無くなったのか,それとも盗まれたのか……。
 ここからの眺めもまた素晴らしい。いやぁ,なんともいえない気分になります。今写真で振り返ってもいい景色だ。

 
池田永忠遺績の碑

大量の鯉

エサも売られてます

門。仁王像の存在まで確認する余裕は無く

多分これが烏帽子岩
 
慈眼堂からの眺め

 そんなわけで,沢の池ごしの景色をしばしゆったり眺めつつ,時間も無いので先を急ぐという,ダメ現代人でありますな。
 そして,由加神社,茶畑,井田を脇目に進んでいきます。茶畑や井田は,大名が家人に農業体験させるために作ったって話を読んだことがあります。


由加神社と稲荷神社

おめでたいですね
ここで撮影できる岡山の方々は
ちょっとうらやましい
 
築山も綺麗です

 ここで池から脇に逸れます。時間もないし時期も違うので,梅林までは行かないまでも,千入の森を経由。
 東の稲荷宮と弁天堂の構造がほぼ一緒です。ということは,同時期に作られたのでしょうか,それともどっちかがどっちかを真似したのかな。まあよく分からんってことで。





 
東の稲荷
 
弁天堂

桜林

 そして,続いて登場するのは流店。これがよかった。というか,見たことがなさ過ぎてびっくりするとともに,なぜ誰も真似しないのかよく分からないくらい斬新かついい雰囲気でした。いやほんと素晴らしい。八つ橋とかはあちこちにぱくられまくってるのに,こういうのはあまり書物等で広まらなかったのかな。江戸時代の作庭(というか建築)の極意の広まり方がよく分からん。
 単に水を流すだけでなく,真ん中に石を配置するってのがなんともいえんですね。ほんと素晴らしい。まあ,いい意味で日が差してる明るい空気だったからよかったのかもしれんな。曇り空でどんよりとした中でこんなのが現れても,寒々しいだけだったかもしれん。
 なお,嬉しそうに書いてるわりに,「流店」と書いて「りゅうてん」と読むことに気付いたのはついさっきです。「るてん」かと思ってた。おそまつ。


 そんなわけで,流店に興奮したあとは,ある種日本庭園の王道である,石組みと八つ橋。
 そして,築山である唯心山にのぼります。いやぁ,いい眺め。若干近隣マンションが景観を邪魔しますが,高地である唯心山からの眺めで景観がそこまで邪魔されないってのはかなり凄いことだろうと思います。


 そんなこんなで,下に降りて,さきに進むことにします。下から見上げる築山,広々とした池,広々とした芝生,どれも素晴らしい。昔はなんとなく「後楽園は必要以上にだだっ広い」と思ってたのですが,この広さがよいですな。そして,いうまでもなく,実際の広さ以上に広く見せるのが作庭の妙ってことなんだろうと思う次第です。


 そして,あまり時間ないけれど,急いで最初に勧めてもらった裏手側に向かうことにします。現れるのは蓮池(花葉の池)と,能舞台。このあたりの高低差はなかなかのもので,軍事用途としてもそれなりに価値のある造りだったのでは無かろうかと妄想してみます。


さらに奥もあるようですが,
行く時間はなく…
 
最後に,入口にあった平四郎の松

 そんなわけで,最後はかなり駆け足になりましたが,こうして,物心ついてからきちんと時間を割いて後楽園を見て回れたので非常に良かったです。
 築山の空気感(すがすがしい緑っぷり)とかを考えると,おそらくほぼベストシーズンに訪問できたのでは無かろうかと。まあ,梅とか桜とか蓮とかはおまけみたいなもんですからな。

 そんなこんなで,慌ててタクシーで岡山駅に戻って,そこから丸亀,そして高松で旧交を温めたのでありました。
高松栗林公園へ

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