三景橋立杯その6(準メイン?)
アマノハシダテ

 いよいよ天橋立です。
 ひとくちに「天橋立に行く」と行っても,実際何をすればよいのか。たとえば行き慣れた宮島であれば,フェリーで宮島に降りたって満足してすぐに引き返す人や本州から宮島をみただけで満足して帰る人は少ないはずで,基本的には厳島神社に参拝してそのあと島をうろついて,余裕があれば弥山やらなんやら……というコースになるかと思われます。
 松島は何をしたらいいのか迷わされましたが,とりあえず海と陸,両方から島を眺めて陸のお寺を巡るのが正しい?松島観光っぽかったです。(なお,2014年だけの話をすれば,行った順序は天橋立→宮島→松島です)

 で,昔は天橋立に「あまの橋」みたいな橋があるんだとか本気で思ってました。真面目に天橋立の旅行記的なものを見たのは実はここの漫画が最初だったんですが(この頃はここに行くことなんて考えてなかった),これ見ても結局天橋立がなんなのかとかよく分からなかったんだよな。

 そんな天橋立。いざ行くとなると多少は研究します。その結果,天橋立というのは,上から見た姿を指して言っているのだと判明。な〜るほど。そして,基本的にはお寺を参拝してから橋立部分の松並木を眺めながらすすみ,どちらか一方または双方の山に登って上から見下ろす,というルートをたどるのが正しい観光客の姿だということが分かりました。なるほど。

 基本的に自分がひねくれ者であることは自覚してますが,こういう場所に初めて行くのにひねくれても仕方がない。正しい観光客として行動します。

駅にあったジオラマ
人が多すぎて股のぞきが目立ってない
智恵の輪

 で,歩いて行くとまず登場する文殊堂。
 日本三文殊の一つであります。人間は三人寄れば文殊の知恵と言われますが,文殊菩薩様が三体集まったらお釈迦様を超えられるのでしょうか。
 それにしても,さすが景勝地天橋立の入口に位置するお寺だけあって,大変な混雑です。やっぱり立地って大事ですよね。

日本三文殊 ここのお地蔵さんも色つきでした! なんのお堂か説明なし 弁財天
稲富一夢斎供養塔 鎌倉期に制作された鉄湯船 多宝塔(国重文)
力石 予科練供養塔 応永期に作られたとされる石地蔵像
解説によると雪舟図なんかにも出てくるような地蔵さんみたいですね
離れた一体は頭部をあとから補完したようで,確かにちょっと寄ってます
鎌倉期の宝筺印塔
狛犬ツーペア。どっちも下腹部がほっそりしているように見える 本堂と絵馬
鐘楼 たぶん庫裏への竜宮門 境内から山門 山門脇のお地蔵様
ここのものもきれいに色が塗られており,
しかも肌色っぽい,人間っぽい色であります
山門 脇にあった観光地図

 そんなわけで,古くからのものが多数残っており,このお寺が大切にされてきたものであることが分かります。まあ,おもしろさという意味ではやはり色塗られたお地蔵さんがここにもおられたという点が挙げられるかと思います。このあたりの地域史を調べればちゃんと由来なんかも分かるんでしょうが,さすがにそこまでの時間的余裕はない。

 さて。日本三文殊の一つをお参りして多少なりとも文殊菩薩様の功徳にあやかれるのではないかと甘い期待をしつつ,いよいよ橋立部分に進んでいきます。
 一般的には,往路自転車・復路船,というルートをたどるのが最も松並木を楽しみつつ体力を消費しない方法であると推測されます。が,どうも帰りの船の時間に自信がなかったので(乗れない可能性がありそうだった),往復とも歩くという決死の覚悟で突撃することにしました。

船着き場 運河 地図 橋の回旋時間 日本三景碑 中の島から橋立を眺めるお地蔵様

 中の島を抜けて,いよいよ本体部へ。といいつつ,早速花より団子精神を見せて,団子購入。このあたりですでに自転車を借りなかったことを後悔し始めていたことを正直に告白申し上げます。
 とはいえ,もちろん1月なので歩いても体力は消費しませんし,ある程度のペースで名前のついた松や碑文が登場するので,そういうのを見ながら進んでいけば飽きません(時間はかかるけど)。てなわけで,自転車に乗って各駅停車するよりも,歩いてふらふら立寄りながら進んだ方が正解だったのではないかと自己正当化したいところです。もちろん,これは後述の通り帰路は船に間に合って歩かずに済んだからこそ言えることのような気がします。

いざ! 団子!! 与謝野夫妻の句碑 砂浜 智恵の松
三人寄れば文殊の智恵!
恩賜の碑 岩見重太郎試し切りの石
石より木が目立ってるな…
大砲
海軍思想普及のために下付されたとのこと
海軍思想ってなんなんでしょ??
蕪村句碑
はし立や松は月日のこぼれ種
    
天橋立神社。天橋立は知恩寺の寺領であり,この神社は明治45年再建とのこと。
再建というからには社殿がいったん破却されたんでしょうが,その経緯については現地案内では触れられず
      
磯清水
赤でくるまれた
お地蔵さん
千貫松 芭蕉句碑 阿蘇の松 夫婦松 羽衣の松
なかよしの松 自転車がちょっとうらやましい 元・双龍の松
里帰りの松 金樽いわしの話 天橋立をゆくみち 全国健称マラソン発祥の地碑 コハクチョウ飛来地のご案内

 てなわけで,無事歩ききりました。ぱっと見たところ,冬場とはいえ歩いてる人は少なかったですが,下は土で膝への負担小さいし,歩くのはいい運動なのではないかと思う次第。自己正当化ともいいます。

宮津傘松公園


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