雪の甲府その2

 てことで,武田神社。境内に入るあたりはもはや雪の影響は特になし。雪から約1週間,参拝客も多く,大変賑わっておりました。

 それにしても,前回訪れたときも思いましたが,ここは堀に囲まれていて,完全な城郭構造です。
 ここに神社が造営されたのは,由緒書によると大正4年とのことで,武田氏が滅んでから江戸期に甲府城ができて,幕末〜明治期までの長期間,一体この場所はどういう役割を果たしていたのでしょうか。甲府城からここまで,遠くはないけれど近くもないしな……。一国一城令があるから城としての機能はなかっただろうとして,なんでこんな堀がしっかりと現代まで受け継がれたんでしょうか。
 ……とまあ,おそらく数分調べればすぐに答えが見つかりそうな疑問の答えを探すこともなく,先へ進みます。神社の中心部は前回見ておりますので,参拝を済ませたらあとは宝物殿。授与所で信玄関連の本を買っていこうかと思ってたんですが,なんかイマイチグッとこなかったので結局買わず。基本的に,この手の有名人を顕彰する神社で売られている本って買いたくなるんですが,なんかマニア向けと一般向けの中庸な本だったので,控えてしまいました。
 あと,宝物殿ですが,恵林寺とここと,2カ所に分散させずに,1カ所に集中して原本資料をしっかり展示した方がいいんじゃないか,と思わないでもないです。まあ,場所も遠いし宗教も違うし,そんな観光客向けの対応なんてできないだろうけれど。

いろいろな解説

 で,本来はここからが本番。
 武田神社のある躑躅ヶ崎館は,西曲輪・中曲輪・東曲輪の3つからなります。中と東は切れ目がよく分からないじょうたいになってますが,西へは橋を渡るので簡単に曲輪が独立していることが分かります。
 前回は城オタではない友人との旅行,しかもこちとら体調激悪の旅行だったので曲輪を巡ったりできるような状況ではありませんでした。で,今回は単独旅行なので,しっかり時間を割いて躑躅ヶ崎館を攻略してやろう,と意気込んでいたのですが……城オタのために雪かきする人などいるはずもなく,西曲輪は雪に覆われてまさに要害となっており,立ち入るどころの騒ぎではなくなっておりました。西曲輪には馬出がついていたようで,とりあえず南側には馬出の痕跡は無くなってますが,北側はどうなんだろうな。

 さらに,東曲輪のまわりも雪で覆われており,やはり躑躅ヶ崎館を1周しよう,などと甘ったれたことを考えられるような状況ではありませんでした。

 てことで,前回とは宝物殿を攻略したくらいの差しか出なかったのであります……。まあ,前回に引き続き今回も100名城のスタンプ帳を忘れてきており,再訪するいい動機付けになったんじゃないかと思って無理矢理納得することにします。

中曲輪と西曲輪を隔てる堀
昔から水堀だったのかはよく分からないな…
西曲輪
雪で覆われております
東曲輪まわりの堀 高坂正信の屋敷跡地
東側の土橋
昔から土橋だったのかは
やはり
土橋からさらに北の堀 土橋から南方向 東側が大手門なんですね 大手口にも馬出があったようですが,
いまは単なる平地です

 というわけで,予想に反して(雪なんだから予想すべきだっただろ,という考えの方が正しいかもな)武田神社・躑躅ヶ崎館跡の見学に時間がかかりませんでした。
 次は,三条夫人のお墓のある円光院を目指します。道中,武田信玄のお墓と河尻秀隆の塚があり,どうも河尻塚がなかなか酷い扱いのようなので,ここにも寄りつつ。

 と,書きつつ,さらに護国神社にも寄り道。鳥居がデカイです。
 ところで,ここで見たようなかわいげのある灯籠,確か川越でも見たんですが,こういうのって最近のはやりなんでしょうか?


 そんなわけで,お待ちかね。武田信玄のお墓です。そういえば昨日も恵林寺で信玄の墓を見たような遠い記憶がありますが,おそらくこっちの方がお墓度は高いんだろうと思います。
 こちらは,一応雪を踏まないとお墓に近寄ることはできませんでしたが,お墓まわりの雪がはけていて,丁寧に扱われていることが分かります。お酒とみかんも奉納されてるしな。

 ここから徒歩数分で河尻塚。河尻塚までの道はまさに悪路で,雪かきが一切行われておらず,ずぼずぼ雪にはまりながら進みます。一応,高い場所を歩くことで足首より上が雪にはまることは回避できるんですが,高いところを歩こうとして失敗すると思いっきり雪にはまるので注意が必要です。
 まあ,それはよいとして,びっくりしました。中途半端にフェンスで囲われていて,戸が雪に埋もれているため,近づくことすらできません。これぞまさに逆賊河尻への扱い。

 自分個人としては特に信玄にも河尻にも思い入れはありませんが,こういう扱いの違いを見られると嬉しくなりますね。是非とも地元の方々には今後も酷い扱いを続けていってほしいところです。
 いやぁ,いいものを見ました。今回の旅行で一番よかったのはこの2つの対比ができたことです。ある意味雪で河尻塚がどうしようもなくなっててよかったといえるな。

信玄公墓所 雪で解説の正面まで
行けなかったので,斜めです
きれいですね
河尻塚。完全に雪に閉ざされており,近づくこともできません
肥前守と肥後守の間違いとか,いいですね,こういうの

 で,いい加減歩き疲れてきました。さらに進んで円光院。三条夫人のお墓があるお寺です。まあ,特に三条夫人に思い入れがあるわけではないんですが,とりあえず躑躅ヶ崎館から徒歩圏内にあるそこそこ見所のありそうな場所というと,ここしかなかったのであります。
 由緒書の説明が寺院の説明でも三条夫人の説明でもなかったあたりがこの地域における信玄の影響力の大きさを感じさせます。


円光院の由緒,と書きつつ
実質は信玄と円光院の
関係が大半であります


 そんなわけで,観光は終了。このあと,は昼食とって銭湯で汗を流すだけです。最初はつつじヶ崎温泉に行こうかと思ってたんですが,矢印の雰囲気とかがなんか期待してるのとは違ってそうだったので,駅方向の銭湯を目指すことにしました。
 で,バス待ちのついでに,目の前にあった蕎麦屋さんへ。店名を求めて色々検索したのですが,食べログでヒットせず,Googleのストリートビューでそば処やかた(やかた製麺)さんという名前だと発覚。なんで出てこないんでしょう?しかし,バスまでの時間つぶしで入ったのに,諸事情あって長居してしまい,結局バスを逃しました……。そば湯を大量にいただいてしまって恐縮でした。

 てなわけで,歩いて甲府駅方向を目指します。ルートから一番近そうな城北の湯を目指したところ,すでに閉店してました。ううっ……。ここを見てれば分かったんだけど,ここしか見てなかった。まあ,無駄に歩いて流した汗を銭湯で流せばいいんだよな。


 そんなこんなで,結局高砂湯へ。
 愛媛の頃は何回か経験があったんですが,東京に引っ越してからは経験がなくなっていた,「自分だけが銭湯の浴場を使っている状況」を久々に体験できました。銭湯経営的にそれでいいのかはさておくとして,広々と大きな浴場を仕えるのは嬉しいですね。

 ってなわけで,甲府めぐり終了。なんかもっと上手くできたような気もしますが,当初の目的であった「友人のライブに行く」ってのが達成できたのでよかったということにしておきます。

雪の甲府その1


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