アラジンとクリスマス〜Charistmas in Southamptoin

 クリスマスというイベントが持つ意味というのは,宗教なんてなんでも有りな日本と,キリスト教国家であるヨーロッパ諸国とでは違う,というのはよく耳にする話です。
 しかし,耳にするだけで,実際にそれを体感するのは容易ではありません。そもそも,日本にしたって例えば年末年始にやることなんて地域ごとどころか家族ごとに違うわけで,「イギリスのクリスマス」とか広く定義しちゃうと「そもそもイングランドとスコットランドで同じだと考えること自体が誤った国家観である」とかもう収拾がつかなくなるおそれ大です。

 というわけで,とりあえず自分がクリスマスにやったことは以下の3つです。
1 24日に街を歩く
2 24日にパントマイムを観る
3 25日に街を歩く

 なお,番外編として,26日のボクシングデーにケンプトンパークの障害G1を観戦に行く,というのがありますが,それはまた後日。後日アップ予定とか書くと一生アップしなそうで怖いのであらかじめちょっと書いておくと,ケンプトンのBoxingDayのG1戦はイギリスに来たからには観なければなりません!National Railが休日モードだからとか,寒いとか日が落ちるのが早いとか試験が迫ってる,そんなことに惑わされてはいけません。とにかく行ってよかったです。(※2022年になってようやくアップしました

 さて,話を戻します。
 実はクリスマスマーケットそれ自体は24日・25日というよりも,それよりも前に盛り上がるもののようなんですが,残念ながらあまりそのあたりの写真は撮ってません。とりあえず,寮からCity Centreに向かって歩いて行くことにします。
 人通りは今ひとつです。もうクリスマスマーケット自体が撤収モードです。ううむ,残念。クリスマスマーケットが盛り上がってたときの写真なんて撮ってなかった。まあ,イギリスにおいてマーケットのピークはクリスマスイブではないことが分かったのでヨシとします。

市役所前の大通り
車の通行量はそれなり,といったところ
City Centreへ。人の通行量は今ひとつ,といったところじゃないかな?
ドイツ風のマーケット(ドイツ語だとマーケットと言わないように思うけど,
まあ別にいいでしょう)が撤収モードです
Bar Gate サンタさんは
プレゼントを配るために
席を外しております
市役所と学生寮
これを書いてるのはここを離れて約3ヶ月後でありまして,
3ヶ月経った今これを眺めると若干感慨深い
家に帰ると
マンUのメンバーシップの
箱が届いてました
マンチェスターに行くのは年明け

 続いて,パントマイムです。内容が日記と重なりますが,気にしません。というか,面倒なので相当程度コピペします。

 当地ではクリスマスにパントマイムなる大衆喜劇を見るならわしがあるらしく,徒歩30秒の場所に劇場がある以上行かないわけにいきません。「パントマイム イギリス」で検索するとほぼ決まり文句がヒットしまして,イギリスでは無言劇のパントマイムはマイムと呼びパントマイムは別物である云々,と説明されております(参考までにWikipedia)。

 さて。今回見たのはアラジンです。アラジンと魔法のランプに思い入れがあったわけではなく,単に隣のシアターでおこなわれていたのがアラジンだったというだけです。
 特に予習をしていかなかった(実のところ「パントマイム イギリス」で検索したのも戻ってから)ので,おきまりのルールがあることは分かりはしたものの,現地ではどういうものかは分からず。ストーリーも一応アラジンと魔法のランプをなぞってはいるみたいでしたが,肝心の「アラジンと魔法のランプ」のストーリーもそもそも忘れてて,帰ってから検索しました。
 基本的には,おきまりのコメディルールをなぞりつつ,歌と音楽と映像で劇を楽しむというなかなかのものでした。映画を見ない人間なので,人生で初めてまともに3D眼鏡をかけて3D映像を見た気がします。いや〜,ほんとに飛び出てくるんですね。
 おそらくコメディのルールは現地人でないと分からんのでしょうが(日本の漫才や落語を思い起こせばそれを理解する深い文化的な素養が必要なのは明らかだものな),それでも全体として楽しめました。なお,周りは当然子供連れ家族連ればかりでして,アラフォーおじさんが1人で乗り込むというのはなかなかに少数派なのではなかろうかと思われた次第です。でも,そんなの関係ねぇ。そもそも日本人って時点でstrangerだ。

 とまあ,そんな感じです。こんな古風なシアターががんがんに3Dとかの映像を使って劇を見せるんだな,というのが地味に驚きでした。
 パントマイムというのはクラスの英国人のおばさま(離婚歴有りの2人の子持ち)に教えていただいたんですが,ほんと行ってよかった。

 なお,寮に戻ったらフラットでは中国人の女性軍団がパーティー中でして,レンチン食品を作っていたところ「クリスマスなのになぜそんなものを」と言われて軽く傷ついたことはクリスマスイブの思い出の一つとして改めてここに記して記憶しておきます。

シアター入口 ロビー
提灯が若干中国的
開演前は場内がライトアップされております
なお,久々にこの劇場に行ったので,最初入る階を間違えました
インターミッションの際の
広告はいつもと変わらず
このParis Smithというのは
地元の弁護士事務所です

 続いて,25日,クリスマス本番です。
 なお,知的な皆様におかれましては,「クリスマス」というと競走馬しか思い浮かばないのではないかと思うんですが,NP自身は馬の方のクリスマスにはたいした思い入れはありません。

 25日は,「イギリスでは公共交通機関も店も全て止まる」と聞いておりました。というわけで,それを確認しに行きます。書を捨てずに街に出ます。

 寮にくっついてるコープは当然閉まってます。これはもともと知ってた。前日それなりに車通りのあった大通りも閑散としてます。もちろん,車はゼロではありません。でも,この調子ではガソリンスタンドが開いてるのか不安になるので,下手に車を動かさない方が命の危険が少ないようには思います。
 大手スーパーのASDAも当然閉まってます。おお,やっぱり全部閉まってるのか……と思ったら,いきなり開いてる店を発見しました。日本でいうところのコンビニとスーパーの中間のようなお店です。というわけで,「イギリスではクリスマスに全ての店が閉まる」という命題は偽であることが分かりました。

コープは閉まってます
でも,BoxingDayから開きます
市役所前大通り
閑散としております
marlandsショッピングセンター
閉まってますし,前の道も基本的には閑散
車のいる左の写真と車のいない右の写真,
どっちを採用するか迷った結果
両方アップしてみることにした
ASDAも閉店
でもここもイブとBoxingDayはほぼフル活動
開いてる店を発見!

 続いて,City Centreに入ります。
 まず,イギリスと行ったらパブ!パブは開いているのか……もちろん,全部が全部どうなってるのかは分かりませんが,とりあえずYatesは開いてました。なんだ,結局こいつら「クリスマスは家族を大事にする」とかいいつつ飲んだくれてるじゃないか。とはいえ,僕がラグビーを観戦したTHE SPITFIREは閉まってたので,やっぱりみなさんクリスマスは家で飲んだくれるのでしょう。

 面倒なので写真と説明の順番を入れ替えます(自分の記憶喚起用に,ここからは写真は撮った順番を維持してみる)。いわゆるファーストフード軍団,KFC,サブウェイ,バーガーキングは閉店。ですが,イタリアンレストランのBella Italiaは開いてました。なお,日本ではクリスマスといったらKFCですが,当地ではもちろんそんな文化はありません。おかげで日本人はそれをジャパニーズクリスマスカルチャーのネタとして紹介できておいしいわけでですな。
 さっきも開いていたライカモバイル系の店はここでも開いております。これ,イギリスでそれなりに見るタイプの店なんですが,フランチャイズなんでしょうかね?いずれにしても,こいつらは基本的に開いてるという理解でいいのかな。

 銀行等の金融機関が閉まってるのはクリスマスが"Bank Holiday"であることからして明らかです。
 ですが……イギリス最大の金融機関(個人的)であるところのブックメーカー!これも閉まってました!!びっくりです。イギリスは休眠状態下もしれませんが,2016年の12月25日に有馬記念と賞金王決定戦がおこなわれたことからも明らかなように,世界各国でレースはおこなわれています。それでいいのか ブックメーカー!これでいいのか大英帝国!いやもちろん,ネットでは賭けられるんだろうけどね。

 もう1つ気になったのがバス。バス停の時間案内がついてました。ほかにもバスがある中1路線だけついてたのでこれは25日でも動いてる可能性があるんじゃないかと思います。ただ,自分が街をぷらぷらしてる限りではバスにすれ違いませんでした。

KFCはお休み サブウェイもお休み パブもお休み あいてた!!
YATESは開いてました!!しかもBoxingDayからして午前2時まで営業! イタリアンも開いてました
真っ先に休みそうな
イタリア人のイメージを
壊しにいってます
商店街は閑散としてます バス停の表示が1路線だけ
Onになってました
これ,調整忘れなのか
本当に来るのかどっちなんだろう
West Quay(と横のすたば)
はもちろん閉店
やはり閑散とした商店街 Barclaysはこの4日閉店 メリーゴーランドも止まる
HSBCもお休み
営業時間はバークレーと若干違ってると思われます
電気はついてても
店は閉まってます
Bootsもお休み
BarGate
昨日より閑散としてて
写真自体は撮りやすい
ブックメーカーに向かう道 Betfredはお休み
折り返して商店街 CoralもLadbrokesもお休み
明日のケンプトンに向けた宣伝は出ておりますが……
商店街はやはり閑散
ロイズ銀行は27日もお休み バーガーキングもクリスマスは休みます カジノもお休み

 続いて,SouthamptonCentral。中央駅へ向かいます。
 なんせ,駅が閉まってるってんだから,まわりの店も開いているわけがありません。なお,ここは写真順序入れ替えます。



Central Station
明かりはついてますが,
自動ドアは開かず…
駅回りも閑散 スタバ(左)もコスタ(右)もお休み 昨日アラジンを見た
MayflowerTheatreも
明かりはついてますが
本日は閉館です
そこそこ明かりのついてる
学生寮であります


 と,いうわけで,クリスマスの町歩き終了。まあ,こんな贅沢な時間の使い方はここに住んでないとなかなか難しい。
 そして寮に戻って翌日のケンプトンと来たるべき試験備えて準備を整えます……といいたかったのですが,なにも上手くいかないのでありました。
 おしまい。

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