ナカトップトウコウ

〜ハートランドヒリュ100戦祈念〜

 このコーナーは、既に現役を引退した馬を対象にしております(特別編のナムラコクオーは例外)。本来は、ハートランドヒリュが引退した後に、2頭一緒に取り上げる予定だったのですが、ハートランドヒリュが100戦めを間近に控えたので予定変更。ならば100戦した後に、とも思ったのですが、なんか話題性が高まってからとりあげるのも癪なので、ハートランドヒリュ100戦祈念としてナカトップトウコウを取り上げることにいたします。

 さて、ナカトップトウコウ。おそらく、関東と関西でこの馬の知名度は天と地ほどに違うのではないか、という気がいたします。どうでしょう。
 僕は、菊沢隆仁騎手のファンでありまして(理由は吉田豊騎手とほぼ同じ…)、浪人中に暇をもてあましていた時に、菊沢仁騎手その他の騎手の成績をせっせと紙に書き出しては悦に入っていたのがことの発端であります。
 その後も、まあ一応好きな騎手のお手馬はチェックしていたのでありますが、騎乗馬の多い吉田・勝浦両騎手に比べ、依頼はほとんど自厩舎、特に工藤師引退後は軽量ハンデ馬以外はほぼ清水久厩舎、という菊沢騎手は、まことにチェックの簡単な騎手であります。
 そして、菊沢騎手の成績を眺めていると、嫌でも目につく馬がいます。それが、この馬、ナカトップトウコウなのであります。
 はっきり言って、口で説明するより、成績表を見ていただいた方がよっぽどか早いです。ここ(別冊白馬)の競走馬成績は都合上レース中の位置取りは載せないことになっているので、それが載っているniftyなりnetkeibaなりをご覧になっていただけると、もう一目瞭然。やってることは分かりやすいことこの上ないのであります。

 さらに、彼にはハートランドヒリュという僚馬がおりました。いや、もちろん僚馬などという意識はどっちにも毛頭無いでしょうが、はたから菊沢騎手の成績を眺めていると、僚馬としか思えないのであります。最近はシシャモムスメという、これまた名前のセンスからレースぶりから何から何までお仲間の馬もおりまして、いったい清水厩舎は何を基準に馬を選んでいるのかちょっと気になったりもいたします。ほんと、彼らのこういうレースぶりはどこに起因するのか、元々の馬の性格なのか、調教なのか、騎手なのか。

 まあ、そんなこんなで、こうして後方一気の競馬を続け、んでもってたま〜にちゃ〜んと勝ったり、複勝圏内に突っ込んできたりと、非常に応援のしがいがあり、また、見ていて楽しい馬でした(なんといっても、追い込んでくる追い込み馬と、追い込んでこない追い込み馬では雲泥の差があります。後者はそもそもテレビに映らないこともあるし)。
 ナカトップトウコウは諸事情から引退せざるを得なくなりましたが、こうして、ハートランドヒリュが100戦を間近に控え、応援していた身としましても、なぜだか知りませんがうれしくなります。100戦することに何か意味があるのか、といわれると、何もない、としか言いようがありませんが、それでもまあ、やっぱり区切りは区切り。折角10進法を使ってるのですから、めでたい区切りであります。
 ナカトップトウコウという、印象深い馬がいて、そして、それと同時期に同厩・同騎手の馬が、同じようなレースぶりで今もがんばっている、そして、100戦を間近に控えている、なぜか分かりませんが、この2頭を見てきた身としては、非常に感慨深いものがあります。
 ナカトップトウコウが今どこでどうしているのか(生死も含め)分かりませんし、まあ、はっきり言えばハートランドヒリュも引退後はどうなるか分かりません。ですが、とりあえず、無事に現役生活を、100戦を全うしてほしいなあ、と思う次第であります。

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