ひとよし湯よし城よしその1

 熊本出張中のある1日,祝日があったのでなかなか行けない人吉にアタックしました。
 JR九州はご承知の通り,各方面に特徴的な特急を走らせています。人吉については,本来的にはSLが売りのようで,どうもこのSLは現存する日本最古のSLらしいです。が,時間もないので朝イチの特急で熊本へ。「九州横断特急」というなんかカッコイイ名前の特急列車でありました。

 人吉駅は,SLを意識した駅で,なんとなくレトロな雰囲気を漂わせようと努力しておりました。レトロというより現代的レトロな点をどう評価するかは人それぞれだとは思いますが。

九州横断鉄道
JR九州の電車は面白いですね
レトロな雰囲気を作り出そうとがんばっております
くまがわ鉄道の車庫 人吉駅 からくり時計 汽車弁当
駅前にそれっぽく建物があったので撮りましたが,有名なんでしょうか?


 駅を出ると,目の前にからくり時計。まあ,特段からくりに興味はないので発動を待ったりはしません。なにしろこの日,人吉での持ち時間はおよそ4時間。後半戦に八代城見学をぶち込んだため,きわめて慌ただしく旅をしないといかんのです。現代人はせわしないですな。
 そして,さくっと大村横穴群とやらを見ようと彷徨うのですが……案内が見つからず,時間を空費。ううむ,こんなことをしてる場合ではないのだが……。というわけで,あきらめて次の目的地へ行き,帰ってきて時間があったら再度探索することに。

 この人吉,今般(平成20年6月9日)国宝指定された青井阿蘇神社があり,新たな観光名所をゲットして盛り上がっております。裏返すと,盛り上がらない観光名所は置き去りになるわけですね。横穴群もその1つなのでしょう。まあ仕方がないです。そもそも神社仏閣マニアはよく耳にしますが,横穴マニアなんて聞いたことないしな。

 というわけで,青井阿蘇神社に向かってレッツゴー。実は,いつも通りレンタサイクルを使うプランも考えてはいたのですが,なんとなく徒歩にしてみました。これは,最後に時間が無くなったらタクシーで駅に戻ることを想定したであります。

人吉市イラストマップ
青井阿蘇神社国宝化に伴って作られた観光地図ですね
青井阿蘇神社への行き方地図
国宝ともなれば別格待遇になるのであります
歩いて向かう道中にあった火除不動尊
縁起最終行の「ご案内申し上げます」の意味がよく分からない
こちらは古くからある観光案内図
「市街観光案内図」とあるのに市街地の道路状況がよく分からないあたり,昔のお役所仕事で作られた地図ですね
桜馬場
桜の季節じゃないと特になんの感慨も…


 そんなわけで,ちょっと歩いたら青井神社に到着。ところで,「青井神社」なのか「青井阿蘇神社」なのか,どっちが正しいのでしょう?

国宝化に伴って作られた看板 赤い橋が見えてくるとテンションが上がります


 朝の早い時間ではありましたが,七五三の時期ということもあって境内は混雑しておりました。もしかしたら「朝の早い時間」と思ってたのは自分だけだった可能性も否定できませんが。
 蓮池は時期が時期だけになんとも枯れ枯れな状態。綺麗な時期はさぞかし綺麗なんだろうとは思います。

鳥居 表記は「青井神社」 橋から右手 同じく左手 さらに鳥居が見えます


 2つめの赤い鳥居をくぐって境内へ。あ,今思ったんだけど,「境内」ってどこを指すのでしょう。特に山を祭ってる神社とか。
 楼門前にはツアー客の皆さんが勢揃いしておられるので,ガイドさんの言葉に耳をそばだてつつ楼門まわりにある構造物をチェック。
 個人的に気になったのは手水舎で,水がちょっと温かかったのであります。もしかして温泉源からの湧水(湧き湯?)なのでしょうか?それとも単に神社側の粋な計らいなのかな。それとも気のせいだったのかしらん。

人だかり 招霊木と1円玉 手水 奥にあったしゃもじ
昔からある由緒書 国宝化に伴って作られた由緒書
英語Ver.があるなんて,国宝って凄い!
教育勅語碑建立の経緯
起草に熊本の方が関わっておられたのですね
教育勅語碑 せいくらべ
境内から見る鳥居 楼門 左右にこんな木像
横にいるのは狛犬なのかな?
ガイドさんの説明をしっかり聞いておけばよかった
こんな感じで,釣りをしてるようにも見えてしまいます


 さて,そんなわけで楼門をくぐります。大勢の参拝客で盛り上がる境内。もう一度楼門を振り返ると,菊の花で文字が作られておりました。片方は七五三。もう一つは……人吉の左にある文字が読めなかったのですが,温泉マークだとの説明が書かれていて納得。やはり人吉は温泉の街なのですな。

逆側から楼門 七五三 温泉マークと人吉 こんな感じ


 てなわけで,いよいよ参拝。いやまあ,特に文章化してなにか凄いことが書けるほどの文章力は持っていないのであります。二礼二拍一礼。七五三だけあって,昇殿参拝されている方が多いです。いやもちろん,七五三期以外の青井神社を知らないので他の時期もこんな感じの可能性もあるのですが。
 こちとら先の予定も詰まっているので,昇殿せずに,とりあえず国宝指定されている本殿,廊,幣殿を見るためにぐるっと回ります。
 本当はガイドさんに,国宝指定されるに至ったこれらの建物の歴史的な意義なんかを聞きたいところではあるんですが,これも時間の関係で無理。小雨もぱらついて,カメラにも水滴。写真も逆光気味です。

拝殿 正面から拝殿 破風 拝殿 下から茅を
幣殿 本殿と廊 本殿 本殿
幣殿 本殿方向 昇殿参拝者のため?に太鼓を 幣殿,廊,本殿


 そんなわけで,ぐるっと一周。祝日+七五三で賑わう境内。いやあ,これぞ国宝ですな。
 さらに,左手に進むと摂社が。稲荷神社と宮地嶽神社などなどであります。さらに進むと文化苑というのもあるらしいのですが,時間的にパス。

椅子にも「祝」の文字
絵は楼門ですね
やっぱり特徴的でインパクトがあるもんなあ
きじ馬
人吉の伝統的な玩具らしいです
馬には見えないのが困りもの
宮地嶽神社
手前に座席あり
稲荷神社 その他摂社 文化苑にはここから


 今度は本殿右手。ご神木と大神宮があります。

御神木の前で説明を聞く観光客の皆様 御神木について 御神木
とにかく大きい
大神宮


 というわけで,青井阿蘇神社終わり。
 おそらく,相良氏についてもっと事前に勉強していればよかったんだと思いますが(人吉城を見るにつけても),信長の野望をかじっただけの人間にとっての相良氏というのはまあ印象に残らないことこの上ないのでありまして,これまでも特に意識してなかったのであります。訪問してみると,結構歴史的に面白そうな感じはありますが。

最後に楼門 最後に鳥居 慌てて国宝を貼り付けた感ありあり
なのはいいとして,国宝を貼り付ける前は
どうなってたんでしょう?
「重文」とでも書いてあったのかな・
鯉のえさ


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