東京の門どころ
週末にやることがなくなったのでちまちまネットを見ていたところ,扇橋閘門の無料開放が行われているという情報をキャッチしました。パナマ運河のように,水位に差がある場合に水路を舟が通行できるように水位を上げ下げするための門を閘門というようです。こんなのが東京にもあったんですね!
そもそも「閘門」って読めません。門構えの中の「甲」という字を見て,「こうもん・・・?」という感じにならざるを得ません。実際ちゃんと「こうもん」と読むようです。PCでは変換できますが,スマホでは無理でした。
「こうもん」と聞いて思い浮かべるのは校門,肛門,黄門,後門。日本五大こうもんの最後の一つがこの閘門なのです。本来的には黄門は閘門といい勝負なんじゃないかと思うんですが,水戸のご老公のおかげでこうもん内知名度ランキングで黄門は2位校門に僅差の3位に位置しているとの情報がどこかに流れているようです。
戯れ言は脇に置いて,とりあえず錦糸町から猿江一丁目バス停へ。錦糸町駅ではなんかジャズイベントが行われておりました。別に,札幌記念に出走するオールザットジャズヲWINS錦糸町が応援する,というイベントではないようです。ジャズといえば,去年は上野JAZZに行ったのに今年は完全にその存在を忘れてたな。興味はあったけど,暑すぎてどうしようもないのでスルーしました。(どうも,トリがこのすみだストリートジャズを見に行っていたらしい……どれだけ世界は狭いんだ)
さて,猿江周りはなぜか稲荷神社が多いんですね。みなさんお金が気になるんでしょうか。
バス停斜め向かいには豊川稲荷。それから猿江神社もお稲荷さんですし,その向かいにもお稲荷さんがありました。このへんの歴史的背景については若干気になりますが,若干しか気にならないのでパス。
ちなみに,猿江神社内の馬頭観音はなんとなく馬の姿に趣があっていいですね。観音様が見えない石碑でいいのかどうかに若干の疑問が残りますが。
豊川稲荷
猿江神社。どうも裏口だった様子
それにしても神輿がすごそう
鳥居
境内
由緒書
昭和6年作の区有形文化財とのこと
藤森稲荷神社
水盤
これも区有形文化財
言われないと分からんな…
縁起
各地を転々とされたようです
木材の神様なんですね
馬頭観音
告言があったのが昭和60年て,ずいぶんと最近のことだな
猿江の地名発祥の地
猿江稲荷
左後方のお社
縁起
どうも法華宗系のお稲荷さんのようです
こんな額がかかってました
そんなこんなで,扇橋閘門に到着しました。
基本的には単なる役所なので,入口の門はひっそりとしております。
まっすぐ進むと簡易テントの中におじさま方。閘門のパンフレットと,国体のボールペン。さては国体広報予算の使いどころが見つかってないな。非常に愛想がいいです。愛想がいいのはいいんですが,3人という配置は過剰配置の感がなきにしもあらず。到着は2時頃だったんですが,どうも1時30分から説明会があり,次の説明会は3時30分とのこと。ううむ,最悪のタイミングだな。札幌記念が終わってから説明会をするとしても,北九州記念は気にならないのだろうか…。
まあ,説明会は無理にしても,とりあえず2階にあがっていきます。ちょうど説明会が終わったんでしょうか,十数人の人が降りて来ます。まあ,空いてるならそれはそれでよしとします。
ベランダにはパネル展示。そして,これを眺めてから司令室に入ることになります。
司令室に入ろうとすると,水をいただきました。どうも東京の水道水を使った水のようです。冷えたものと常温のものがあるようで,一応水筒を持っていて水分は足りているので常温のものを。
そして,司令室ではマンツーマンで説明をしていただきました。あれ。下手に説明会の時間にあわせるよりもこっちのほうがいいんじゃないか。
一応,記憶している範囲でいくつか。
・ 江東区のこの一帯は地盤が低い。それゆえ,これまでは堤防をかさ上げしていたのだが,それをやめてこの一帯の水路を海面からマイナス1メートルにすることにした。水は4カ所でせき止めており,うち1カ所がここ。低くするための水は,排水機場から出している。
・ 水は直接川から放流させると水圧が凄いことになるので,ポンプを使っている。それでも中は結構揺れる
・ 通行料は無料
・ 基本的には工事用の船が多いが,最近はスカイツリーができたので旅客用の観光船も増えた。安全性の観点から,ジェットスキーや手こぎボートは不可
・ 通行量は1日10隻程度。通行には特に予約はいらない。この日はお盆期間の日曜なのでさすがにいない。
・ このような閘門は日本国内にもほかに霞ヶ浦や大阪などにある
・ NPが行った時点では内部が約マイナス1メートル,外がプラス1.8メートル。差し引き3メートル弱の水位差
・ 海水が流れているので,門を開け閉めするときに同時に真水で洗っている
・ 紆余曲折あって公園協会の管理下になった
てなわけで,残念ながら実際に船が通行する現場は見られませんでしたが,それでもいろいろと面白い話を聞かせていただきました。せっかくの一般開放なんだから,もうちょっと広報してもいいんじゃないかな,と思う次第です。
このあと,体力に余裕があったら水天宮なり清澄庭園なりに寄ろうかとも思ったのですが(このあたりを通る扇橋1丁目→秋葉原のバスに乗っていた),暑いし水筒の中身が無くなったので回避。
で,銀シャリのライブに向けて秋葉原から大井町へ向かったのでした。おしまい。
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