雪の安田記念(競馬とは完全に無関係)

 さて,雪から1日。晴れました。
 で,どうしようかと迷ったところ,雪の翌日なので,江戸東京博物館で開催されている大浮世絵展が案外すいているのではないか,と考えるに至りました。てことで,目的地は両国。で,さらに,せっかく両国に行くからにはなにかくっつけたいなと思い,旧安田庭園に行ってみることにしました。
 旧安田庭園は墨田区が管理している庭園で,恥ずかしながら都立庭園以外の庭園についての知識がなかった自分はこの庭園を知るのがかなり遅れました。ですが,どうも結構評判のいい庭のようなのでいい雪の庭が見られるかな,と思って突撃であります。
 ところで,沿革を読む限り,もともと作庭されたのは本庄宗資期で,その後岡山藩主池田章政領下を経て,安田財閥の安田さんが維持保存復旧されたようです。まあ,その安田さんの名前をとって旧安田庭園なのはまあ分からんでもないんですが,「旧」をつけるなら旧本庄庭園または旧池田庭園,その上で普通に安田庭園でいいような気がしなくもないです。本庄vs池田の争いを避けるために安田さんに出てもらったのでしょうか。それとも,安田財閥の威光にあやかったのでしょうか。トキノミノル記念共同通信杯みたいに,「安田記念旧本庄池田庭園」でもいいような。

入口 園内図 沿革 雪は結構とけており,
若干汚らしい
サギに注意
鳥ではなく人間の方の
サギに注意,とのことです

 さて,この庭園,かつては潮入の庭園だったようです。芝離宮と同じですね。いまいち両国の位置がよく分からない,というか,正確には両国の南側にある東京湾の湾岸線がいったいどのあたりなのかよく分からないので,どれくらい盛大に埋め立てがおこなわれたのかもよく分かりませんが,かつては隅田川を通して海水が入っていたようです。かつて,と書きましたが,この解説を読む限り,戦後しばらく潮が入っていて,昭和40年ころに潮が入らなくなったように読めますね。
 解説の後段,墨田区が潮入による干満を再現するために貯水槽作ったりなんだり,ってのは正直何をしたかったのかよく分からないところではあるんだけれども,潮入をやめるときになにか反対運動でもあったのだろうか。

水門跡 潮入,の下が読めない

 さて,そんなわけで,大きな池に出ました。バックに大きなビルが建っていて,景観的にイマイチなのは致し方なし。赤レンガが印象的な両国公会堂はなんとなく許せてしまうのはなぜなのだろうか。「非日常」「非現代」仲間だからなのかな。奥にスカイツリーも見えますが,特に目立つわけでも風景に合うわけでも無いですね。

 
雪見灯籠1

雪吊りは既に
仕事を終えておりました

雪見灯籠2
  
雪見灯籠3

駒止井戸
 
駒止石&駒止稲荷の解説
単にここに馬を停めていた,というだけではない様子

なにか書かれていますが…

駒止稲荷

賽銭箱の中にも
雪がぎっしり

もはや読めない…
 
稲荷講

至誠勤倹

灯籠の台
 
雪見灯籠2

雪見灯籠4


 そんなわけで,雪のため一部立入が不可能な場所があったりしてちょっと大変でしたが,広い池のある池泉回遊式庭園で,こんな庭園にタダで入れるってんだから墨田区も太っ腹ですね。場所的には国技館や江戸東京博物館(ここって江戸博っていう略し方でいいの?)に行くついでにふらっと寄れる場所ですし,すばらしいですね。まあ,タダなだけあってあまり深い解説とかはないですが……。
 次は普通に晴れた日に行ってみたいものであります。


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