ブレナヴォンで馬を見る

 Kempton→Heathrow→Newportとバスで移動します。明日の主目的であったChepsotw競馬はなくなったので、プラン練り直しです。

1 Night Lodge

 Newportに到着し、無事予約していたNight Lodgeに到着。一休みです。アプリから話すこと無く予約できるんだから、便利な時代になりました。電話ベースでの予約だったら、ちゃんと予約できてるか不安でたまらなかっただろうからなあ。

暗いので、入るまで不安でなりません 無事、ベッドにたどり着きました 翌朝撮ったホテルの写真

 そして。翌日の目的地はブレナヴォンです。言わずとしれた、世界遺産のある街です。世界遺産になっているのは、「ブレナヴォンの産業景観」ということです。
 ブレナヴォンは、かつては石炭と鉄鉱石が採れた街で、溶鉱炉跡がいまなお残されており、ビッグ・ピットと呼ばれる炭鉱の一部が国立石炭博物館となっているようです。
 Chepstow競馬というのは、日本でいうところの飯塚オートとか荒尾競馬的な立ち位置なのかな、とちょっと思ったりもするのですが、とはいえイギリスの競馬場にそういう雰囲気があるのかは謎であり、そういう人はサッカーにのめり込んでる(ギャンブル含め)気がするので、まったく関係ないような気もします。

 そんなブレナヴォンへの行き方は色々あるようですが、公共交通機関で動くとなるとNewportからバスを使うのがベストだと思われます。てなわけで、Google Mapさんの勧めに従ってStagecoachのx24番に乗るとして、バスの時間までちょっとだけNewportの街歩き。とりあえずは、例によって教会が気になります。
 さすがWalesの冬、さすがWelsh Grand Nationalが延期になるだけのことがあって、天気は雨です。まあ、これは気にしても仕方がない。

2 Newport街歩き

Bethel Community Church この道を下っていきます
St Mary。丁度ミサの最中でした Map

2.1 Chartist Commemorative Sculpture

 ちょっと進むと、何やら意味深な彫刻。雨だったこともあって(下手な言い訳)盛大にぶれました。気になったので調べてみたところ、「Chartist Commemorative Sculpture」という名前のようです。このページが詳しい。3つの彫刻がそれぞれ、Union、Prudence、Energyを表しているようです。
 チャーチスト運動、大昔に世界史の授業で習ったかもしれませんし、習っていないかもしれません。要するに、覚えていません。こういうときはWikipedia。1830年〜1850年代にイギリスで起きた普通選挙要求の運動のようです。
 そして、Wikipediaにも載っています。ニューポート蜂起。これが起きた現場が、まさにここニューポートです。おそらく、これから行こうとしているブレナヴォンの炭鉱労働者たちが運動の中心になっていたのでは無いでしょうか。


2.2 Sir Charles Morgan

 彫刻に関してまとめてくれているこちらのサイトがなかったら、こちらのおっさんが誰かは分からないままでした。Sir Charles MorganさんはWikipediaに項目がある有名人です。どうも、19世紀にここNewportが石炭港として発展するのに尽力した人のようです。考えてみたら(一般の人は考えなくても分かるんでしょうが私は考えないと分からないのです)、Newportという都市名はそのまんま「新しい港」なのでして、なにがどう新しいかというと、おそらくは産業革命後になってブレナヴォンまわりの石炭や鉄鉱石を船で搬出するために新しくつくられた港、ということになるんではないでしょうか。違ってても責任は取りません。
 ここまで書いて、ニューポートのWikipediaを見ればいいじゃないか、と気付いたんですが、日本語Wikipediaは記述があっさりしすぎていました。

撮り方が下手すぎてどれもこれもブレブレのピンボケです

2.3 Newport Station

 遠目に、Newportの駅が見えました。この駅はあとでいくのでとりあえずはパス。右手のガラス張りの部分と、左手のSFチックな鉄の部分が同じ駅のものとは思えず、大変気になりますね。



2.4 慰霊碑

 慰霊碑がありました。イギリスで慰霊碑というと第一次大戦のものが多いのですが、これは第二次大戦のものです。
 どうも、ノルマンディー上陸作戦に南ウェールズの軍隊が参画したようで、それを記念したようです。


2.5 Newport Castle

 遠くに、城壁が見えます。Newport城です。英語版Wikipediaはしっかりあります。
 14世紀につくられたとされる、歴史あるお城であり、CADWにも登録されています。なにゆえ私がここを見ずにChepstow城を見ることにしたのか、当時の私の記憶は定かではありませんが、いずれにしても遠目から見ただけで終わってしまいました。ブレナヴォンを再訪する機会があれば、ここにも行ってみたいところです。


2.6 This Little Piggy Statue

 町中にあったブタの像。これもこのページがよくできている。どうも、イギリスのnursery rhyme(日本語で言うところの童謡)に、”This Little Piggy”というものがあるようです。適切なYouTube動画がどれかはわからないのですが、とりあえず検索すると大量にヒットします。そして、子供用動画だけあって再生数が凄い。とりあえず、1つリンクを貼っておこう
 Newportに市場ができて700年を記念してつくられた、ということでいいのかな。


3 バス停

 さあ、いよいよ旅立ちの時は来た。
 NewportからBlaenavonまでバスで1時間です。
 適当にバス停の写真を撮ってるんですが、どれもこれもピンボケ手ぶれで酷いです。泣きたい。

バス停 案内 x24のBlaenavon行きに乗ります 乗り場案内

 そんなこんなで、Newportから1時間程度バスに揺られて、Blaenavonに到着です。
 バスはBlaenavonの中心部に到着するので、ここから目的地である国立石炭博物館までは30分弱の歩きになります。

4 ブレナヴォン徒歩旅

 悪天候の中、てくてくと歩きます。

 ところで。ここに行くにあたって、1つ不安なことがありました。そう、12月27日に国立石炭博物館はあいているのか、という問題です。
 もちろん事前にGoogle Map上の営業案内や、もちろん博物館のホームページを確認したのですが、どうも怪しい。2022年の今見ても、”Big Pit National Coal Museum is open every day.”とか書いてます。いやいや、お前らクリスマスに営業してるはずないだろ、といいたくなりますね。

徒歩29分の案内 2022年4月4日のホームページ
”open every day”と宣言してます
こんな場所に1人

 で。場所が僻地であるとはいえ、世界遺産であるところのブレナヴォン。私一人しか歩いていないという状況は、どう考えてもおかしい。これはかなり危険な香りがします。

 まあ、やってなかったらやってなかっただけネタになるだろう、という精神でここまでやってきているので(そもそもこの日はWelsh Grand Nationalが延期になっているところから出発している)、気にしないことにします。

 丘を登りながら歩いて行くと、道の両側には農場が広がってきます。てっきり工業地帯だと思ってたんですが、今はもう違うのですね。
 そして、イギリスの農場、というと真っ先に思い浮かぶのは羊なんですが、なんとここには馬がいます。馬ですよ、馬。今日私は馬に嫌われてここにやってきたはずなのに。
 見知らぬ東洋人がこんなところで私有地内の馬を写真に撮ってる姿は不審者以外何者でもないので、誰かに怒鳴られないかビクビクしながらだったんですが、とりあえず無事に抜けることができました。

ザ・イギリス(ジ・イギリス)
という風景です
矢印の先は行き止まり 馬がいる!! 関係ないけど、2011年のGoogle Street Viewに
映ってる馬って白斑を見る限り←の馬かな?
 
坂を登っていきます 馬が2頭! ここにも馬!
  
ずいぶん登ってきました 線路の上を越えます
The Pontypool and
Blaenavon Railwayの
線路だと思われます
Forge Sideの街 遠くにも馬が見えます

5 Big Pit:国立石炭博物館

 さあ、いよいよ目的地、国立石炭博物館が近づいてきました。果たして博物館は開いているのか。Open or Closed, that is the question.

 そして、いよいよ博物館前に到着。……人の気配がしません。
 これは明らかに閉まっています。
 まあ、覚悟してたからそこまでショックではないんだけど、それでもちょっとはショックです。
 でもまあ、なんとなくしっかりとした外観を見られたのでちょっと満足することにします。

 なお、今適当に「石炭博物館 ウェールズ 旅行記」とかで検索したんですが、なかなかよさげな旅行記がヒットしません。どうも炭鉱内は金属持ち込み禁止とのことで中で写真を撮れないのも一因かもしれない。パッと見つかったのは4 Travelの旅行記・もう1つ4Travelの旅行記こちらのブログ、京都大学の吉田英生教授の文章(Googleで直接PDFがヒットしてしまったので、どういうところに載った文章かも分からない)、静岡文化芸術大学の藤田憲一先生の紀要論文。日本人が大好きな世界遺産なのに、案外ヒットしません。もしかしたら世界遺産世界一周、みたいな旅行記をきちんと探した方がいいのかもしれないな。
 上記旅行記を読む限り、この炭鉱は地下に厩舎があったようです。馬が働いていたんだから厩舎があって当然といえば当然なんですが、地下に厩舎があるというのは夢があります。

 ちなみに、元来た場所に向けて歩いていたところ、犬を連れたおじさんに話しかけられました。
 自分のメモによると、おじさん曰く2時間前にもロンドンから来た人がいたらしいです。本当にそんなアホいたのか。こんな12月27日に観光地に向けて行動する奴はNPだけではないのか。そしておじさんは2時間も散歩してるのか。いずれにしても、こんなところをふらついている東洋人に親しげに話しかけていただいたのですからありがたい限りです。

なにやら意味ありげな建物が見えてきました
案内板。休業日の案内はありません 建物は閉まってます 外観
さらばBig Pit 話しかけられた散歩中のおじさん
思い出したように後ろ姿を盗撮してしまった
BIG PITのサイン

6 Bleanavonの街

 街に戻ってきました。街中には製鉄所やVisitor Centerなんかもあるはずです。果たしてここは開いているのか(Big Pitに行く前にこっちに行けよ、という意見もあるでしょうが、どっちみちBigPitの外観を見られたこと自体はよかったので、行動としては間違ってなかったと思う)。
 ……開いてませんでした。開いてないのはいいんですが、製鉄所の看板には”Sunday 11.00-16.00””Closed 24,25 & 26 December, 1 January”とあります。今日は12月27日日曜日、時間は午後12時10分なのに、なんで休んでるのでしょうか。もしかしてWelsh Grand Nationalが中止延期になったせいでショックを受けて休んでしまったのでしょうか。それとも、Welsh Grand Nationalがおこなわれるまで12月27日はやってこない、という世界なのでしょうか。

街中の大通り 何かの展示 案内板
石炭博物館までは車で行くことを案内してます
Blaenavon Ironworks。俗に言う製鉄所跡ですね
何度見ても12月27日は休業日じゃないのだよなぁ
街の様子 ビジターセンター。もちろんお休み
アレクサンダー・コーデルさんの”Rape of the Fair Country”という本についての解説
どうも、19世紀のブレナボンの製鉄所で働く人たちを描いた作品のようです
バス停まわり

 そんなこんなで、ブレナヴォンでも敗北。せっかくWalesまできたのに、あまり成果を上げられておりません。

 帰りのバスでは寝落ち。終点Newportでは後ろの人に起こしてもらったようです(なんで自分はこんなことしかメモしてないのだろう)。

 で、Newportの駅から、Chepstowへと向かいます。


 Newportの駅は跨線橋が何故か近未来的で場違いなのですが、改めて思うと、ブレナヴォンの製鉄所から出た鉄を使ってつくった、みたいな思い入れがあるのかもしれない。
 ……と思ってNewport駅のWikipediaを見たところ、2010年のRyder Cupの混雑対応のためにEthylene tetrafluoroethylene (ETFE)という素材を使ったようで、コーンウォールのエデンプロジェクト(これは日本語Wikipediaがあって助かる)の関係で広まった素材のようです。
 どうもイギリスには名誉あるCarbuncle Cupという賞があるようで、これは「過去12か月で完成した英国で最も醜い建物」に与えられるという賞のようです(英語のWikipedia)。Newport駅は2011年のカーバンクルカップに見事ノミネートされたようですが、残念ながらマンチェスターのMediaCity UKに敗北したようです。あれ、このMediaCity UKって自分が行った場所じゃなかろうか。マンチェスター旅行記まとめてないからはっきりせんけど。
 なお、この賞を受賞している場所でいうと、確実なところではWalkie-talkie BuildingとCutty Sarkには行ったことがあります。

 

Boxing in Kempton その3Chepstowへ


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