プランプトン競馬観戦記その1

 1日余裕ができたのでプランプトン競馬場に向かうことにしました。
 プランプトン競馬のホームページを確認すると,ブライトンからバスが出ているほか,プランプトン駅から徒歩とあります。バスが来るのは"behind the Station at the designated Coach Pick Up point"とのこと。とりあえず駅に行けば分かるだろう,というわけで,ブライトンに向かうことにします。

 とりあえず,ブライトン駅に到着したところ,大混雑+謎の行列。
 実は,世間ずれした僕は全く理解してなかったのですが,このブライトンはラグビーワールドカップ会場の最寄り駅となっておりまして(正確にはここから数駅離れた場所に会場があり,そこへの移動の拠点),その関係でこの日の電車のダイヤが総崩れ。NationalRailのホームページでプランプトンまでの電車の時間を調べても,注意書きが出てきていまいち何が言いたいのか分からないような状況でありました。
 そして,何を隠そう(隠されてたのでなくこっちが一方的に知らなかっただけなのだが),このブライトンこそ,日本が南アフリカに対して歴史的勝利を挙げた場所だったのです。その試合がおこなわれたのは,このプランプトン競馬の前日のことでした。結果はもちろん知っておりましたが,場所なんて知らなかった。まあ,知ってたからといって何ができたわけでもない。こんなところでダフ屋からチケットを買って侵入を試みるほどの勇気も無ければ,ラグビーへの関心もなかった。
 なお,そうはいってもせっかくこの国でやってるので,公式パンフを買って,アメリカ戦だけパブで見ました。

 まあ,そんな大行列を尻目に,駅前にバスだまりがあるのを発見し,適当に待ってればここに競馬場行きのバスが来るのであろう,とあたりをつけ,市内探索へと向かうことにしました。

多くの人がブライトンに降り立つ 乗ってきた電車 駅構内の様子 ワールドカップの旗 昨日の名残
今日はアメリカサモア戦 アメリカファンのおじさん 会場行きの電車待ちはここで 案内係のおじさん 昨日の結果を報じる新聞
インフォメーションブースに
試合をする各国の旗が
パンフの表紙 日本の紹介と日本人が載ってるページ
この頃は五郎丸選手は注目されてなかった
(海外的にその後どの日本選手の評価が上がったのかは知らない)
←過去のワールドカップStats
これで日本の活躍を予想しろという方が無理だ

 まあ,市内探索といっても海辺まで行く時間などないので,近くにある大きそうな教会を眺めるだけです。
 教会内ではライブコンサートがおこなわれておりまして,日本人が「教会コンサート」から思い浮かべる賛美歌隊の合唱や,せいぜいアコギでのライブではなく,エレキを使ったライブでした。もちろん,歌詞は神・キリスト教にかかわるものなのでしょうが。
 まあ,こちらとしては教会内をうろつく機会を失ったのではあるけれども,いいものを聞けました。
 観光地として名高いブライトン観光はこれでおしまい。ブライトンそれ自体にも競馬場があるので,また訪れたいところです。時間があるかどうか。

町並み 駅の下を通る道 St Peters教会 入口 中ではライブ

 さて,ワールドカップ組が消えたブライトン駅。
 バスを待ちます。バスだまりに到着するバスは全て僕の視界に入っている。バースでバスに乗れなかった過去があるので,今度こそはと意気込みます。
 が,5分前になってもバスが来ない。もちろん,この国がオンタイムで行動するとは思ってないけれど,これはやばい。というわけで,案内係のおじさんに競馬場行きのバスのことを聞きます。すると,ちょっと戸惑った雰囲気をだしたあと,「ここから離れた場所に行って云々」という話をされます。ここから離れた場所にブライトンのバスセンターがあることは知っております。そして,僕が行きたい場所は(競馬場のホームページを信用する限り)そこではない。さては,このおっさん知らないな。
 まあ,イギリスにおいても,競馬なんてそんなもんなのでありますよ。
 てことで,バスの出発予定時刻から10分ほど過ぎた時点でバスを諦め,電車に乗っていくことにします。この電車,ワールドカップ組が乗ってたのと同じ電車で(だからNational Railから注意書きが出てた)電車から会場とおぼしきスタジアムが見えました。

 なお,バスはありました。でも,初見でブライトンにやってきて,バス停を見つけるなんて無理です。詳細次ページ。でも,Plumpton駅からの眺めがよかったから,いいのだ。

この電車に乗る Lewesで乗り換えます 車内 路線図 スタジアムが見えた
Lewes着
イギリスはホームが電車より
短いことが多い
Lewesの線路
ぐいーんっと曲がっていて美しいですな

 そして,無事プランプトンに到着。電車は特にアクシデントもありませんでした。それにしても,スタジアム経由の電車なのに,30分でここまでがらがらになるんだな。
 で,結論として,半分負け惜しみではあるけれど,電車でよかったように思います。なぜならば,駅から競馬場が見えるから。競馬場脇にある駅なんですね。

Plumpton駅 跨線橋 次回開催案内
日本の駅にもありますね
コースを一望できます スタンドをアップで 向面側をアップで

 で,コース脇を歩いて入口へと向かいます。仲間がたくさんいるので安心です。なんせ,競馬のためにあるような駅ですからね。競馬客しかいない。まあ,コースがこれだけしっかり見えてれば問題ない。
 それにしても,コース脇をこんなふうにだらだら歩けるなんて,なんと素晴らしいことか。まあ,日本でも地方競馬はこんな感じにコース脇を歩けますが,やっぱり緑の芝生を見ながら歩けるってのは気持ちいいですね。
 そして,歩いていると障害が見えます。何を隠そう,障害専用コースを訪問するのはこれが人生初。そして,イギリスの障害競馬を観戦するのもこれが人生初なのです。もう全てが新鮮です。Steeplechaseの障害,Hurdleの障害ともに,日本の障害とは見た目からして大きく異なります。いやあ,素晴らしい。
 なお,イギリス,というかそれ以外も含めて,障害競馬についてはこちらのブログから大いに学ばせていただきました。某SNS経由でも御礼をお伝え済みではありますが,この場を借りて改めて御礼を申し上げると共に,こんな感じに分かりやすくものごとを説明する能力を身につけたいと心から思う次第です。なお,ばんえい競馬にもこのレベルの解説サイトがあったら確実にのめりこめるんだがなあ,というのを常々感じているところ(帯広のときにもさらっと書いたけど)でして,このあたりはばんえい競馬にかかわってるプロライターの皆様ももうちょっと頑張って欲しいところ。

コース脇を歩いていく 4コーナー 直線 障害
金網越しだから
いい角度で撮れないのが残念
Hurdleの障害
直線に入ってからHurdleが続きます
立てかけてあったHurdle PicnicEnclosureの人はこっち
僕はGrandstandまで向かいます

 そんなこんなで,無事入口に到達し,中に入ることができました。なお,ここはRaceCardが無料配布でした。今のところ,イギリスでそんな大盤振る舞いしてるのはここだけです。もしかしたらSeason Openingだったからかもしれないけれど,よく分かりません。

入口 Queue チケットゲット

 さてさて。この日は(バスに乗れなかったせいもあって)到着がレース直前です。が,とりあえず場内探索。そして,素晴らしいものを発見。なんと,ここはParadeRingに騎手が入ったらコースを渡ることができない競馬場,つまり,騎手がパドックに入る前であればコースを渡ることのできる競馬場なのです!!
 当然,こんなチャンスを逃すはずがありません。渡ります。競馬場の芝コースに立ち入るのは,自分の記憶が正しければ高松発の阪神のバックヤードツアー,有馬記念の日の障害コース以来,人生3度目です(正直有馬のことはすっかり忘れてて気付くのに30分程度かかっったんだけれど,ほかにも何かをど忘れしてる可能性大)。素晴らしい。そして,調子に乗って障害に接近します(ほかにも接近してる人がいたから接近しただけだけど)。間近に障害を見ると,日本の生垣や竹柵障害とは異なり,かき分けるのが大変そうです。イギリスの障害の大変さが分かります。あと,障害の奥行きがあるためか,馬が入る側は斜めになってるんですね。これは興味深い。また,ハードルもタテではなく斜めに設置されておりまして,これも日本の移動式障害なんかとは異なります。なお,のちのち分かることですが,このハードル障害は非常に倒れやすくできておりまして,2周回以上あるレースの場合,周回が終わるごとに係員が木槌持ってハードルを埋め直しております。

入るなら今のうち いざ!! ゴール側 4コーナー側 障害!!
アップで 障害越しに4コーナー方向 逆側から スタンド

 引き続き,場内探索。この国に来て4場目なので,おおよその勝手は分かってきております。
 ここは基本的にスタンドは3つ。ゴールに近い方からSussexStand,SouthdownStand,LewisStandです。見た感じ,Sussexが新しく後付けされたような気がしますが,はてさて。
 中は基本的にどこも同じ構造で,基本的にはパブと馬券売り場が下層階に,上の方にはレストランがあるかないか,という感じ。

スタンドの裏手 南口 場内案内 馬具屋さんが出てました
日本の草競馬では見かけましたが,
競馬場で見かけるのはムーニーバレー以来のような気がする
パドックまわり Winner'sEnclosure 検量室など Air Ambulanceのショップ
障害戦は怪我しやすいので
このテの出店が多い
馬の絵を売っております
Lewes Stand スタンド内のChasers Bar もちろん馬券売り場がある RacingPostのコース案内
SouthdownStand 1987年に建てられました Southdown Bar内 Betfredの馬券売り場 クロークがあった
実はクロークがある競馬場は
珍しい,ということに気付くのは
かなりあとのことです
クロークでは傘も
売られております
20ポンドなので3500円くらい
実は傘を売ってる競馬場は
珍しい,ということに気付くのも
かなりあとのことです
スタンド裏 SussexStand パドックの見方案内 Toteの宣伝

 で,ここまでくると,競馬場の食事というものに期待してはいけないことも学びつつあります。というか,ドンカスターのフードコートって(あれでも)全競馬場の中でかなり優秀な方だと思います。日本だとケータリングカーのお店ってもうちょっとバラエティに富んでるように思うんだけれど,イギリスはそうでもないんだよなあ。日本でいうところのB級グルメブームってイギリスではおきる気配はないのだろうか。本当に食事にこだわりのない国だよなあ。まあ飲んでるから味なんてどうでもいいんだろうけれど。
 てことで,この日はケータリングカーでCurry Chickenを購入。チキンカレーではありません。カレーとチキンです。これで6.5ポンドだからなあ。1200〜1300円相当(当時のレート)。泣けてくる。

コーヒーショップ バーガー屋
写真のようなものは
絶対に出てこない
店の自体を撮り忘れた
チキンとカレーです
どこにでもいる気がする
アイスクリーム屋
おじさんがアイス好きなのは
万国共通なのです

 ちなみに,ここはレープロを無料で配布してました。太っ腹です。

レープロ 運営者
イギリスはここの女性率が高い
場内案内 本日のスケジュール 1レース シーズン予想

 ここのSussexStandはメンバー用のBoxがあるんですが,そのせいで内部構造が複雑。でも,屋上に上がることができます。そして,パドックを見下ろせます。なんかこのへんは日本の競馬場みたいですね。

SussexStandの上の方 Winning Post Privateスペース レストラン
このレストランはパドック側にあり,
パドック側は全面ガラス張りになっております
馬場からパドックを見下ろす SussexStandとSouthdown Standを結ぶ道
多分一般人は立ち入り不可
中にいるおっさんたちもぱっと見一般人だけど
さらに上からぐるっと このあたりは
プライベートシートです
屋上に出られる 裏手側 奥には馬がいました
何の目的の馬なのかは不明です
Southdown Stand側 ちなみに,向正面奥には
牛が飼われていました

 パドックから馬場は非常に近いです。すぐに本馬場に入れる構造ですね。
 形は正方形に近く,こじんまりしております。注意しないといけないのは,奥側(1コーナー側)でパドックを見ていると,各馬が本馬場入場している間スタンド側に移動できないこと。馬券を買い逃さないよう注意が必要になります。
 表彰台兼上位馬がぐるぐるするスペースもパドック内にあります。

このおっさんがパドック内で常に喋っている イギリスでも
中の人は自分の?馬の
写真を撮っております
本馬場入場ロード
奥側(1コーナー側)でパドックを見るスペース
パドックスペースにも車椅子用の場所があります
椅子が壊れてた パドックから馬場への出口 このおっさんが管理してます 通路が封鎖されました
別角度からパドック
ここはPreParadeRingは
ありません
Barやレストランは
ガラス張りです
表彰台付近

 ここは非常に平坦な競馬場かと思ってたんだけど,あらためて写真を見ると1コーナー側がのぼってるのがわかりますね。雄大すぎてアップダウンが分かりづらい。

ここにも馬場への出口 渡れ渡れ こうやってあらためて見てみると,1コーナー側が
のぼりになっております
誕生日記念
観衆に誕生日アピールが
できます
馬場内には遊具が
スタンドからの眺め

 というわけで,場内探索編終了。レースにうつります。

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