敗北大坂夏の陣

 大阪という場所は自分にとってよく分からない場所でして,なじみがあるのは梅田,そして繁華街としての心斎橋あたり。難波OCATはバスで使いますし,新大阪は新幹線で使いますね。あとは住之江競艇場。
 他方で,大阪のイメージというと,やっぱり出てくるのが西成。そして,観光名所としての通天閣。最近だとあべのハルカス。
 先日の大阪都構想がらみでも地域差が話題になりましたが,まあ何となく梅田周りと西成周りの雰囲気が異なるのは分かります。

 とまあ,ここまではいいとして。本気で知らなかったのが西成の場所と通天閣の場所でした。以前岸和田に行く途中や帰りがけに,嬉しそうに新今宮・動物園前で乗り換えて「動物園前駅が凄い!」とかはしゃいでたんですが,まさかこんなところに西成があったとは!そして,通天閣が西成から目と鼻の先だとは!てか,西成と動物園って隣り合わせだったのか!ついでに,飛田新地と西成も隣り合わせだったのか!
 いやですね,まあ考えてみたら東京も足立区やらなんやらは内陸に位置してるわけなんですが,住之江競艇が海沿いだし,勝手に海沿いは柄が悪いというイメージを持ってたこともあって,西成って完全に海沿いの町だと思ってたのです。「西」という名前が入ってるのもよくない。
 それにしても,四天王寺や動物園,通天閣といった,一般人が訪れる超メジャー観光地といろいろな噂が飛び交う西成が隣接してたとは……大阪恐るべし。

 とまあ,大阪の恐ろしさをひとしきり認識したところで,7月12日。相川のライブがあるので大阪に乗り込みました。7日の東京は仕事があるので無理です。
 てことで,夜行バスで11日早朝に大阪到着。今回は,そんな新今宮周りの安ホテルに泊まることにします。ネット予約サイトから,夜行バスで早着した人向けに9時過ぎから荷物を置ける宿があるってんで使ってみました。なお,結論から先に書くと,思ったよりよかったです。ただ,後述の通り自分側に問題がありすぎて……。あと,もうちょっと歩いて探せばもうちょっと安くて居心地のいい場所が見つかったっぽいので,まあやっぱりネットから探すとそれなりになるんだろうな,という反省もあり,他方で歩き回るのは面倒なのでそれは仕方ないな,という気
持ちも。
 いずれにしても,新今宮駅徒歩1分のホテルサンプラザに荷物を置いて,いざ出発です。

 夜行バスで入っているので,まず目指すは銭湯。で,折角なので,早い時間なら特に問題なかろう,ってことで飛田新地なる場所にも行ってみました。
 そういえば,まず,かの有名な西成の職安が目に入ってきました。駅前にあるんですね。
 それから,大通りを歩きます。目立つのがおそらく中国系の皆様。ここに住み着いて外貨を稼いでいる,というわけではなく,単に安宿を求めてきた旅行者っぽかったです。まあ,時間が早いので観光客が目立ってたってだけかもな。今思えば,地元の喫茶店に入って周りの会話を聞くって作業をすればよかった。次回は入ってゆっくり競馬の予想をしよう。

 そこから脇道にそれて,銭湯探索。和光浴場日の出湯は同じ道に近距離にあります。これだけ銭湯が栄えるのは,おそらく風呂なしの宿舎に住んでる人が多く,かつ,銭湯に行くのに補助が出てるからなんだろうな……。
 どっちに行くか事前にネット見ながら考えてたんですが,現地を見ても特にどっちがどう,というわけでもなさそうで,結果,和光浴場に行きました。まあこれは帰り道の話。

まずは大通り この喫茶店に入ればよかった 日の出湯

 銭湯脇を抜けて,いよいよ飛田に到着。これが噂に聞く飛田新地か。料亭ってのはこんな感じになってるんだな。ふむふむ。
 早い時間ですから人通りもまばらで,特に変な空気はありませんでした。よくある,朝のお目覚め前の商店街です。
 歴オタ的には,性的なことそれ自体よりも,飛田がなぜ飛田になったのか,なぜ飛田が残ったのか,っていう文化史?的なあたりに興味があるところです。橋下さんがここの弁護士やってた話は有名ですが,橋下さんよりも前にもトラブルはあっただろうし,その当時の弁護士さんは誰でどうなったのだろうか。
 まあ,そんなわけで,観音様に手を合わせてUターン。

飛田新地に入りました
こうなってるのね
有名な料亭 秀吉さんゆかりとの説も 観音様に手を合わせて,Uターン
戻ります メイン通りと青春通りをのぞき見る 料理組合
神社に手を合わせようかと思ったら
入口が封鎖されておりました
夜には開くのかな?

 それから,和光浴場に入って(こっちの方が広そうだったから),夜行バスの垢を落とします。
 和光浴場は実際かなり広く,夜行バスの汗を流せて気持ちよかったです。適当に検索してたら,このブログが詳しかった。こういう真っ当な紹介サイトを書けるようになりたいけれど,まあ無理なので,下らん駄文を全世界に向けて垂れ流し続けることにします。なお,このサイトを見て,南海天王寺線なるものの存在や,道がくぼんでた理由を知りました。うむ,予習が足りない。改めて思い出してみたら,確かにこのあたりに柵で囲まれた怪しい空き地とかあったものな。Wikipediaを見る限り,どうもこれ関係っぽい。ルートなんかはこのサイトが分かりやすいな。

電光掲示が目立つ 入口。牛乳石けんののれんです サウナ利用時にはバスタオルを
という昔ながらのルールの上に
Wi-Fi使えます,という
近代的なシールがあるのが面白い
いろいろセットがあります
まあつまり,手ぶらでも
無問題,ってことですな
いいことイッパイ
炭酸温泉
奥に自転車を置いてほしそうな案内が出てましたが
誰一人としてそんな面倒なことはせず……
こんな路地です プール遊びを巡る
トラブルがあったようです
なんかやけに十字架アピールのある教会です 道の北側(駅側)にも,安い自販機が並んでました この手の店はたくさんある

 今回の大阪旅行では,とりあえず土曜日は南方向を攻めて久々に競輪を現地で打つことを目的に,日曜は大阪の陣まわりの史跡を見て梅田クアトロへ,という旅程でした。
 ってことで,まずは堺方向。その途中にある住吉大社からぶらり途中下車の旅スタートです。

 住吉大社は各停しか停まらない駅のようでしたが,まあ乗換駅でもなんでもないからな。駅から鳥居までは数分。神社の近くに駅があってなによりです。
 そして反橋を渡って参拝。このあたりで記念撮影してるのも、海外の方が案外多かったです。海外から大阪に来て,ここに来るんだなー。

地図 参道 到着! 灯籠が馬鹿でかい 鳥居
絵馬殿が2つ並ぶ
向かって右側が船関係中心でした
絵馬がたくさん奉納されておりました
     
境内案内 反橋 ここにも灯籠がたくさん 反橋からの眺め 手水舎。ウサギの彫刻があります。
住吉大社がウサギに縁の深い創建のため,とのことですが,
ウサギは新しめのものにしか見当たらないので,
もしかしたらウサギとの縁は近年になってから深められたのかもしれんな
ちょっと気になってネット見てたら,神兎研究会というサイトを発見
こういうディープなサイトがあるからネットは素晴らしい

 住吉大社は,第一本宮~第四本宮まであり,第一~第四の順番に参拝していくしきたりのようです。そして,第一が一番奥にあるというトラップ……。まあ,守ってない人がほとんどでした。つまらんルールよりも,真摯な心で参拝する方が大事ってことだよね。まあ,重い荷物は宿に置いてきてるのでこっちは元気です。順番通り参拝。

鳥居 神門から真正面には第三本宮 第一本宮 第二本宮 第三本宮 第四本宮
ウサギをなでなで 神井 別の神門と,そこからの眺め


 そして,これだけじゃ終わらないのはさすが住吉大社。楠珺社に向かいます。その途中,その途中にあるのが大阪で一番古い図書館である御文庫。奥が深い神社ですなあ。
 楠珺社がどういう神社なのかはよく分かって無かったんですが,とりあえず奥にある大きな楠を神木として祀った神社ってことだと思われます。あと,初辰まいりの一環となっているようですが,初辰まいりが何なのかもよく分かって無い……。なお,初辰参りは種貸社からスタートする習わしのようなので,今回は残り3つは参拝しててもスタートからずっこけてるのでありました。まあ,独身男が参るものじゃなさそうなのでどうでもいいや。

神楽殿 楠珺社への門 御文庫 大神宮
立派な楠とそのまわりの摂社末社 楠珺社 楠の袂にもお参りできます

 まだまだ続く。奥が深いです。まあ,ここら辺まで来るとめっきり参拝者が減るので,奥深さを味わって帰る人は多くないのかと思われます。でも,決意守とか面白いものがあったり(まあたま~にこの手のものは見かけますが。こういうのってもしかしてコンサルがいたりするのだろうか),さらには石舞台や南門は重要文化財だったりと,見逃せないものが多くあります。基本的に神社はひなびた田舎神社の方が好きなんですが,都会の大神社でもこういうイベント?が多いと楽しいですな。
 あと,住吉大社のホームページはなんか凝ってるのはいいんだけれど,地図を見ても細かいものの案内がなくてあとからホームページ見ればいいやと思って適当にやり過ごしてた自分みたいなだめ人間にとっては困ったものです。悪いのが自分であることは否定しませんが。
 ところで,ここの石舞台は厳島,四天王寺と並んで「日本三舞台」の1つだそうです。ほんと,何にでも「三大○○」ってあるんだな……。なお,「日本三鳥居」ってのもあるらしく,宮島と四天王寺がこれと共通。あと1つは奈良吉野金峯山寺とのことです。今回翌日四天王寺に行けてれば,日本三大舞台を制覇した上に日本三鳥居制覇にリーチをかけられたのだけれど……。日本三大○○制覇への道は遠い。

立聞社と決意守 おたき道
これがなんなのか
よく分からない
これはなんなのだろうか… これがおたき道?
この景色は美しい
これ見られただけで
ここまで来た甲斐があった
鳥がたたずむ 石舞台 南門を中から外から

 てことで,南門を出ました。一応,境内の外に出た,ってことでいいのかな。
 外に出ると,住吉武道館なる建物がありました。それ自体はよくある武道館なんですが,入口の石標に目立つ形で「モーターボート競争交付金補助施設」の看板がついてました。「世界一家・人類兄弟姉妹」ですよ。自分が競艇心ついたときは,すでに競艇の時代でして,正直この笹川色が強かった時代の競艇には詳しくないので,あらためてこんなのを見ると感慨深いです。さすがこのあたりは笹川一派の地元だけあるな。

住吉武道館 卯の花苑 車返しの櫻

 さらに進みます。だんだん駅から遠ざかってるのが我ながら気になるところですが,まあ気にしない。このころはまだ元気だった。
 てことで,浅澤社~大歳神社~おいとしぼし社。おいとしぼし社にはおもかる石があり,2回持って2回目が重く感じたか軽く感じたかで目標がかなうと思って安心するかいっそう努力すべく決意するかが分かるとのことです。この書き方からも分かるとおり,2回目の方が重く感じましたよ,ええ。

住吉のいわれと町並み
HOPEゾーンってなんだ
常夜灯 浅澤社
大歳神社 おいとしぼし社 おもかる石 おいとしほし社
なぜか濁点がない
解説

 帰りは神馬社にご挨拶。神馬に会えるかと思って期待したところ,馬の気配はありませんでした。どうも,例年7月20日ころからしかここにいないようで(暑い時期にいる,ってことに驚きます),このブログによると,普段は杉谷乗馬クラブにいるようです。杉谷乗馬クラブはその名の通り,オリンピック出場選手である杉谷選手のいるクラブのようでして,なかなか本格的なクラブみたいですね。

石鳥居について 脇からみる反橋 神厩舎
白雪という神馬がいそうな雰囲気だったんですが,
とりあえず馬の気配はしませんでした
住吉万葉歌碑


 という具合で,大阪市内は観光終了。

 続いて,堺に向かって南下します。

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