ラオノハツモウデ

 博物館をあとにして,次なる目的地は近場のお寺です。なんといっても今日は1月2日。初詣に行かねばなりません。なお,すでに触れましたが,実は昨日の朝すでに寺院参拝,すなわち初詣を済ませていたことは完全に記憶の外でありました。こんな奴にお寺の御利益なんてあるんですかね。まあ,気にしない。
 で。ラオスは仏教国として知られております。昨日まで滞在していた(といっても2泊しかしてないけど)ルアンパバーンは,街中寺院だらけの仏教都市でした。
 他方,ここポーンサワンは,内戦時の爆撃で破壊され尽くしたためか,それとも単に街が新しいためか,あるいは道路が新しくできで街の中心部は実は別の場所だったのか,いずれの理由かは判然としませんが,少なくとも「これぞ」という寺院は街の中にはありません。ジャール平原サイト1から寺院が見えたのは記憶しておりますが,あれなんかも完全に町外れですね。そもそもの街の成り立ちとして,キリスト教の街にありがちな,「街のど真ん中に教会と広場がある」という感じにはならないのかもしれません。社会主義のこの国で,寺院がどのように土地の所有権を得るのかもよく分からんしな。

 難しいことはさておき,Google Mapさんで「寺院」と検索して出てきた寺院のうち,一番近そうなお寺を目指します。
 それはそうと,この博物館まわりは官庁街でありますが,社会主義国にありがちな,「官庁建築だけやたらめったらでかくて豪華」というやつでありまして,もうまわりの野っ原の中に異次元な建物がある姿は,「ここに未来人が住んでいた」と言われても納得してしまいそうな感じです。
 あと,これは社会主義国に限ったことではありませんが,よく分からない外国で官庁街をパシャパシャ写真に撮ってるとスパイか何かと間違われて射殺されかねないのでちょっと怖いです。

博物館から見えるでかい建物
カルチャーホール,とのことです
道路を進みます 何かの店だと思うのだが
日よけの幕に隠れていて全く分からない
右手に何か見えてきた
子供に注意,の標識 どうやら学校のようです。まだ新しい,というかまだ建築中かも? ベトナムとの共同事業
共に社会主義を盛り上げよう!
ここにもゴムのゴミ箱 レンガがバラバラと積まれております

 で,寺院に到着しました。GoogleさんによるとBan Yon Templeという名前のようです。意味は分かりません。何人かの方が訪問されているようで,これを書いている2020年6月22日時点で,Googleでも5人が評価をつけて☆4.4です。とはいえ,観光寺院ではないのでルアンパバーンのときのように英語の案内はありません。というわけで,初詣初詣。

門。3つの塔が乗ってます
それぞれに仏様がいますが,
どうやってこれをつくったのでしょうか?
多分これが本堂なので,とりあえず拝みにいきます 左右に似た格好のお二人
この格好にはどういう意味があるのだろう?
靴を脱いでのぼります
このあたりはもう慣れた
2500000という
数字しか読めない
絵は綺麗です
扉の絵にしても,鹿が重要なのでしょうかね?
天井部 亀がいました
境内の様子 ここは僧侶さんの生活スペース? 木の下を仏像が囲む
これは昨日の朝も見た光景
寄付金一覧かなにかでしょうかね?

 本堂で扉の外から拝んでいると,犬が吠えてきました。まったく,はるばる日本から拝みに来たというのになんて犬だ。
 近くで作業していたおっさんが犬が吠えてても平然としてた(ゆっくりやってきて,無害だと犬に伝えてくれた?)ので,おそらくこの犬は異教徒が邪魔しに来たと思って脅しているだけのようです。かつてタイでは死を覚悟しましたが,一回経験すると慣れたもの。犬を刺激しないようにしながら,お寺をでます。犬がいなかったらもうちょっとゆっくりしたかったところだけど,こんなところで噛まれて怪我したらシャレにならんです。

 そんなわけで,無事2020年の初詣を済ませました。満足満足。これで2020年も安心して生きていくことができます。

 で,町中に戻ります。GoogleMapさんで”Stadium”と表示されていた場所が気になるので,その外側を眺めていくことにします。

スタジアム外観
メインスタンドだけ屋根があるのかな?
脇のスペースで子供たちが運動していた
ボールの大きさ的に,セパタクロー?
その奥にITトレセン 大通りに戻りました 道ばたに突然現れるATM
ニワトリの一団を発見。食べられずに長生きしてください 図書館。シェンクワン・ホーチミン友好図書館,というわけで,文化面からも共に社会主義を盛り上げるのです
あらためて,博物館です。できたのは2017年8月なんですね。まだまだ新しい 交通量調査?

 念のため,MAGのオフィスに寄ってみましたが,新年はお休みのようでした。いままで新年感はゼロでしたが,ここにきて急にそれを思い知るハメに。残念。


 一通り,街歩きを終えたので,昨日と同じくCranky Tでカフェイン注入しながら読書です。黒田官兵衛の大河ドラマを見る準備が整いつつあります。
 ところで,司馬播磨灘と吉川英治の官兵衛を読みましたが,どちらも秀吉が天下をとりつつある状況以降について薄いです。まあ,立身出世こそが読者の興味をそそるのは間違いないんでしょうが,やはり関ヶ原の裏で暗躍する姿とか(通説ベースであっても,九州の天下を狙うストーリーでも)には皆さん興味ないんでしょうかね??

 黒田官兵衛はさておき,一通り街を回った感想として,ここポーンサワンはジャール平原の所為もあってか,それともそれとは無関係なのか,とにかく今なお現在進行形で街が発展しているのはよく分かりました。おそらく,新たな住民と昔からの住民との軋轢なんかもあるんだろうな。
 そして,ルアンパバーンと比べるとやはり街がほこりっぽい。これは街全体がまだまだ舗装されていない(博物館まわりも基本的に野原だし)こともあるし,まだまだあちこちで建築工事がおこなわれている影響もあるんでしょう。ロシアのカザンに行ったときを思い出します。
 その結果……喉がおかしくなり,せっかく治りかけていたというのに,インド終盤でひいた風邪の後遺症で残っていた咳が完全にぶり返しました。昨日の時点でやばくなっていて,街歩きはマスクをつけてはいたんですが,それにしても完全に油断した……。咳が酷くなると,食事をとったあとに咳で戻しそうになるから嫌なんだよな。ちなみに,2020年といえばこのあとCOVID-19が世界中で問題になるのですが,自分はたびたび風邪の後に咳が残るので,おそらくこの咳はコロナウイルスとは無関係です。

シャレオツなお店でした。お世話になりました

 夜になりました。せっかくなので,ナイトマーケットに行ってみます。
 「Night Market」の案内が明るく出ていてビックリしましたが,その先は普通でした。思ったより人は少なく,また衣料品なども売られておりまして,観光客向けというよりは地元向けですね。
 食事についても,地元の人が鍋を囲うような空気感で,独り者の寂しい下戸がなにかをするのには向いていない感じでした。

こんな案内が出てる! とはいえ,マーケットまでは暗い マーケットに到着。電飾があって,明るい雰囲気です
食事コーナー。独り者なんていませんね カオソーイ的なものがあれば食べようと思ってたけど,見つからなかった

 そんなわけで,昨日と同じ店で夕食。今晩は麺料理です。
 そして,翌朝もまた同じ店。目の前に使い勝手のいい店があるとこうなってしまうのでした。でも,満足であります


 そして,ナイスゲストハウスに別れを告げます。お世話になりました。


 てことで,旅行会社の車を待ちます。


ラオス旅行記その11ラオス旅行記その13


ラオス旅行記INDEX旅行記TOP