Bratislava競馬観戦記
NP
※ 本記事は白馬22号に掲載した一太郎ファイルをそのままHTMLに変換したものです。ところどころ表示が変になっているかも知れませんが,ご了承下さい。
2007年7月1日、NPはブラチスラバ競馬場に行きました。
ここにも事前に問い合わせメールを送り、気合を入れての参戦。なにしろ、当初の旅程ではスロバキアは通過するだけの予定だったのに、競馬のために1日入れたのです。気合が入らないわけがありません。
しかも、前日のパルドゥビツエ競馬では(ちょっとだけだけど)勝っているので、意気揚々。覚悟しろ、スロバキア人!
とりあえず、ここでもNPのお馬鹿メールと、返信を晒しておきたいと思います。
Dear Mr. NP
Our race day on 1st July starts at 14:00 PM. We have planned eight races in this day and usually interval between races is 30 minutes. So the start of last race will be at 17:30 approximately. Entry fee to the racecourse is 40,- SK (it is about 1,2 eur). On this race day the main race is Slovak Trotting Derby. We do not have dress code in our racecourse, but in main race days it is usual to dress no jeans or T-shirts. You can get to our racecourse by bus No. 83.
Best regards, Alexander Valentich Race secretary Turf Direktorium Bratislava, Slovakia
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Dear manager,
I am planning to visit the racecourse, but I cannot understand the slovencina, and I'm not sure about the details written in the web site. I would like to ask some questions in ENGLISH.It would be a great pleasure if you would answer my questions.
First, I saw the web site, and I understand that the race will be held on July 1st, 2007 at the Bratislava racecourse, and the race starts at 14:00PM.Is this right?Also, about what time does the last race starts?
Second, how much does it cost to enter the racecourse? I do not have to enter the members stand, even if there is. And also, do I have to book a ticket to enter? Is there any dress code to enter?
Third, how can I go to the course from the center of the city, and about how long does it takes?
Thank you very much for reading my questions. I'm looking forward to visiting the course.
Sincerely,
NP |
ヨーロッパの公共交通一般にいえることのような気がしますが、特に中欧は、改札システムがない代わりに検札が厳しく、違反が発覚すると故意過失を問わず罰金を取られることになります。一種の恐怖政治ですな。
で、チェコの罰金は400コロンなのに対し、スロバキアの罰金は1400コロン。隣国のくせにこの差。ケンカうってるんでしょうか。
それならチケットを買えばいいだろ、と思うかもしれませんが、チケットを買うのが大変。自販機が軒並み小銭しか受け付けてくれないのです。というわけで、あの手この手を駆使して小銭を作る必要があります。これが面倒。とくにスロバキアなんて1日しか滞在しないから小銭ができたらできたで両替できないからかえって不便。ったく。
まあ、そんなこんなでアイスクリームを買ったり飲み物を買ったりして競馬場への片道切符を購入。いざ、競馬場!
上のメールにも書いてあるとおり、レースは14時スタート。なのですが、なぜかお馬鹿NPは13時スタートだと勘違いしており、しかもメインレースが1レースだと勘違いしていたのでした。
というわけで、かなりあせりながら12時40分くらいに競馬場前到着。競馬場の入場門は閉まっており、その横のカフェに入口が。入場券とレープロを買って中に入ります。そして、椅子に座ってレープロを見ていると……1レースが14時から、メインレースは日本と同じくラス前だと発覚。馬鹿馬鹿馬鹿。
さて、ブラチスラバ競馬場。スタンドの構成はパルドゥビツェに似ております。
一番違うのは、TV画面が非常に多いこと。1レース開始1時間以上前から、先週のレースを放送しておりました。1週前はどうも障害レースを開催していたようで、障害レースが放送されておりました。いや〜、ここの障害もなかなかハードで楽しそうです。
ここの雰囲気はパルドゥビツェに比べるとちょっとおじさん向け。何より辛いのが、競馬場内にアイスクリーム屋がないこと。絶対儲かるのに。なんでないのだ。うへ〜。パルドゥビツェにはあった子ども向けの遊び場も、ここにはありません。
パドックはアスコットタイプの、2段階方式。馬装ができるスペースと、もう1つのぐるぐるまわるだけのパドック。まあ見慣れている(というほど行ってるわけではないけど)ので驚きはありません。
馬券はなんとびっくりマークシート方式。こんな田舎競馬(首都だけど)でまさかマークシート使ってるとは。日本でもそうなんですが、マークシートの怖いところは簡単に馬券を買えてしまうところ。気付くとどんどんお金が無くなっていきます。旅行中にこれは怖いです。
レースは2タイプ。記述の通りこの日のメインはトロットのダービー。さらに、通常の平地競馬も行われております(考えてみたらトロットも平地だな。どういう表現が適切なんだろ)。
画面で障害を見ている限り、トロットでない競馬も手前のウイニングポストを通過することもあると思うのですが、この日はトロットがメインのためでしょう、平地競馬は奥のコースを使ってました。
さて、馬券。パドック馬券に国境はありません。さらに、長老によればばんえいもサラブレッドも関係ないようです。ならば、トロットも平場も関係ないはず……と思って、パドックで待っていても馬がやってきません。そう、この国のトロット競馬はパドックをまわらないのです(オーストラリアはちゃんとまわってた)。本馬場入場・返し馬のみ。
まあ、返し馬診断は得意なので(?)問題ない、と思いたかったのですが、これが難しい。何が難しいって、目の前を走ってるのが次のレースの出走馬なのか、前のレースを走った馬なのかがそもそも分からないのです。むちゃくちゃです。
そして、トロット競馬の最大の特徴。それは、各馬がレース前に音楽に乗って一列にスタート地点に向かうことです。日本でいうところの本馬場入場に近いです。音楽に乗せてこんなことやる競馬は日本以外では初めてのような気がします。
普通の平地競馬はちゃんとパドックをまわってくれます。まあ、それでも当たらないのですが。
ここのゴール前はパルドゥビツェよりもはるかに日本的。ちゃんと買ってる馬の応援をしています。拍手なんて生ぬるいことをしている人は少数です。
この日、僕以外に英語を喋っている人間は2組と1人(カメラマン)だけだったと思います。少数ですが、いるとなんとなく安心しますな。
← レープロに掲載されているダービーダンディーズ(印刷だと分からないと思いますが、カラー)
↑安っぽい椅子だけのスタンドはパルドゥビツェと同じ
注目(?)の窓口ですが、おねえちゃんの平均年齢は圧倒的にブラチスラバの方が高いです。いや、おねえちゃんではなくおばさ…
で、よく分からないのがオッズ。どうも、固定されてるっぽいのです。つまり、ブックメーカー方式。
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← こんなふうに、おねーちゃん(じゃないときもある)が、ボードにオッズ(らしきもの)を貼り付けるのです。これ以外にオッズっぽいものは存在しないので、九分九厘ここに張り出されてるのがオッズです。
で、こんな人力張り出し方式を採っていることからも分かると思いますが、一度張り出されたオッズは変更されません(発走除外とかがあった場合はまた別でしょうが)。
…これでちゃんと賭けが成立するのでしょうか?どうもよく分かりません。
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← 馬券売り場
写真だと分かりづらいと思いますが、おばちゃんです。
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とまあ、そんなこんなでトロットのダービーを見るというまたとない機会に巡り会えたわけで、いや〜、よかったよかった。馬券は外れたけど。
チェコとスロバキアでこれだけやり方が違う、というのも興味深いです。ちょっと(つーても15年近く前だけど)前まで1つの国だったのにね。まあ、日本も競馬場によって違ってたから、似たようなものか。次はここで障害レースを見たいです。
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