フランス競馬観戦記(ロンシャン競馬場) 10/4
10/4凱旋門賞の前日。ロンシャン競馬場に行きました。フランス競馬、特にロンシャンに関してはネット上に豊富に旅行記など情報があるので安心です。と思って油断していたら、ついついそれをメモ、もしくはプリントアウトしてくるのを忘れました。またもや準備不足です。
なんとか最寄駅はポルト・ド・オートイユとわかったのでそこで下車。地上にでます。そして、地図とバスの路線図を見比べる・・・。ここで、ロンシャンまでは241というバスに乗ればいいっぽいということがわかりました。と同時にブローニューの森をひたすら歩けば着きそうなこともわかりました。
そして貧乏人の僕がとった方法はもちろん徒歩。自分自身に歩いた方が森も楽しめるしと言い訳をしていました。そして、森の中に突撃。森の中には週末のせいかジョギングしている人がやけに多くいました。家族連れもいました。なかなかすがすがしいです。そして歩くこと30分・・・。途中で道路の標識や地図を見つつ(そこにはロランギャロスという非常に行きたいテニスの聖地もありました)、ようやく競馬場が見えてきました。「なんだ案外近い」と思いました。
さらに近づいて気がつきました。そこは向こう正面なのです。もちろんそんなところに入口はありません。はるか遠くに憧れのロンシャンのスタンドが見えます。3角に若干近かったのでどうしようか考えた末に、右回りに回ってスタンドまで行くことにしました。ここからがつらかった。ロンシャンのコースを知っている人はわかると思いますが、ここの競馬場はやけに3角と4角がふくれています。そして、そのさらに外を歩く人。たまにジョギングの人が通る中をさらに歩きました。そして、向こう正面についてからさらに40分。ようやく入口に到着。今更ながら、歩いてきたことを後悔です。
入口の前にはいろいろな物売りがいました。はじめに近づいてきたのは入場券のダフ屋。「4ユーロでどうか?」と言ってました。僕は正式な値段を知らないので怖くて買えません。しかも、日本の常識で考えれば入場料4ユーロは高い。僕は断りました。そしたら、おっちゃんは不可解な顔をしていました。
次に英字版の出馬表を6ユーロで売ってました。しかも、翌日のと2日分セットでこれは買わなくてはいけないかと思い購入。さらに雑誌とか売ってましたがそこはパス。そして、入場券売り場へ。少しならんで購入。4ユーロでした(笑)
そして、感動のロンシャンへ入場・・・と思ったらコンサートの入口のように荷物チェックがあります。かばんを開けさせられました。そして、危険物だけでなく水の持ち込みがいけないといわれました。近くのテントに預ける所がありました。「おい!!東京ドームと同じかよ」と突っ込みたくなりましたが、しぶしぶ退散。ペットの水を預けるのは面倒なので残りを飲み干し捨てて、再び列へ。次はかばんの奥底にあった非常食の日本から持ってきた「かりんとう」を指差して何か言ってました。フランス語わからんので無視です。きっとフランス語で「そいつはお菓子だろ?本当は持ち込みいけないが、貧乏そうなので許してやる。その代わり中で食べるなよ。」といったところでしょう。もちろん中では食べましたが・・・。
という苦労もありつついよいよ入場。感動のロンシャンです。さすがにきれい。言葉になりません。場内を一通り回ってみます。見たことのあるパドックの光景があります。見たことあるターフがあります。1角には赤い風車もあります。やはりロンシャンは違うと1人うなずいていました。
とりあえず、サンドイッチを買ってそれを食べつつ様子を見ました。今日はやけに重賞があります。といっても知らない馬ばかりですが。しかし、ジョッキーは本当に世界の有名どころが集まっています。初め、ペリエの綴りが「PESLIER」なのをしらなくてなんでペリエいないんだよっと思っていましたがもちろんちゃんといました。
レースはターフビジョンで見ることができるので快適。ファンファーレがないからいつ発走するかわからないという話をききましたが、発走直後にベルがなるのでわかります。(あれは馬券締め切りの合図か?)ゴールが距離によって違うのがちょいと困り者です。初心者にはよく出馬表を見ても図が細かくてわかりません。それから、馬券は単勝しか買いませんでしたが、英語は通じますね。当然、インフォメーションや売店でも余裕で英語が通じます。日本人やイギリス人と思われるひとも多かったです。
この日、ちょっと困ったのは寒かったこと。イタリアから移ってきたせいか、やけに寒い。ウインドブレーカーを着ても寒い。なのにフランス人は平気でビールやワインやシャンパンを飲んでいました。どうなってるのでしょう。
ここで気がついたのはロンシャン競馬場ではパドックがウイナーズサークルも兼ねていること。つまりパドックから出て行って、また勝つとパドックに戻ってきて表彰を受けるのです。さらにパドックは日本では見られない右回りでした。
内馬場は駐車場と少しスタンドがあるのですが、どこから行くのか不明でした。きっと地下通路があるのでしょう。それから、馬券売り場はあれだけの規模の競馬場なのにやけに少ないです。さらにオッズの表示にいたってはイタリアのミラノ・フィレンツェよりも少なく探すのに苦労しました。見つけても、単勝くらいしか載ってないし。あれはどこでオッズを見ればいいのでしょうか?探検を進めると、イギリスの馬券を買えるところがありました。ヨーロッパの競馬はボーダレスですね。
それから、ぷらぷらしてたらどこかのおっちゃんに凱旋門賞の記念品(ガラスの皿とか)のショーケースの前で写真を撮ってくれとカメラを手渡されました。そのレンズがやけに曇っていて気になりましたが撮りました。でも、きれいには撮れてないでしょう。
そうこうしているうちに最終レースも終わりました。帰りは歩きたくないな〜と思いバスを探しました。すると正門前にバスが止まっています。値段は4ユーロ。行き先は良く知らない地名です。でもどうやら行きに使った駅と違うらしい・・・。ここで考えました。そして、回りのオヤジをよく観察しました。すると、いかにも馬券オヤジはある方向に歩いて行くことに気がついたのです。これだと思い追跡。100メートルほど歩いたら無料バス乗り場がありました。不親切なことに標識も何もありません。知っている人しか知らないという感じですね。でも、馬券オヤジを満載していたので(大森から大井競馬場に行くのと同じにおい)無料と確信してのりました。バスに乗ってふと外を見ると世界の競馬でおなじみの合田直弘氏がお付きの人と歩いていました。やはりあの人はロンシャンにいるのですね。地方の重賞に現れる原良馬と同じくらい意外じゃありません。絶対いると思ったけどまさか会えると思えませんでした。やがてバスは出発し、案の定無料で行きと同じ駅に着きました。