ロシア旅行記その16

 夜の部です。今晩はニコライ宮殿でおこなわれるロシアのフォークショー。やはりロシアに来たからにはコサックダンスを見て帰らなければならない。いや,普通にこの手のローカルなものが好きなだけなんだけど。
 そんなわけで,ニコライ宮殿に接近。歩いていると,前方にJTBの団体がおりました。予想はしておりましたが……。ここにきて,初めて日本人集団を見たことになります。それはいいとして,歩道一杯に広がって歩かれ,馬群を捌くのが事実上不可能でした。くそっ。なんの嫌がらせか。この先どうなってるか分からんから,団体より先に中に潜入したいのだが……と思ってたら,京都の直線ばりに歩道が広がり,そこで馬群を一気に捲りました。
 とまあ,普通に歩くのを競馬になぞらえて楽しめるのは競馬ファンの特権。楽しみながらニコライ宮殿へ。なお,結局トイレに行ったりして入場が遅くなったのはご愛敬。
 ここにはほかにも,多国籍な団体が多数。個人客はどれくらいなのだろうか。案外少ないのかもしれない。

 階段を上っていくと,シャンパンサービスがあります。おお,さすが宮殿。それにしても,飲めないって辛いね。18時30分スタートでしたが,17時40分くらいに到着してそれなりに良席をゲット。18時には7〜8割の席は埋まっておりました。



中に入っていく 音楽演奏中 上から見下ろす

カツラかぶった人が
お出迎えしてます
ステージ 座席はこんな感じ チケット

 このショーは2部構成。ダンスだけでなく,4人組のアカペラ合唱があります。これが案外よかった。普段(日本でも)あまりこういうものを聞きに行かないから純粋に新鮮だったな。
 そういえば,今TripAdvisorを見たら,どうも最近は演技中の撮影が禁止になってるみたいですが,当時はOKでした。

 さて,ここでは横に英語の女性2人組が横に座りました。久しぶりに真っ当な英会話ができて,ロシアの英語非対応っぷりに若干疲れてた身としてはちょっと心が落ち着きました。
 2人ともモスクワ→サンクトペテルブルクと移動してここにきたらしい。電車で4時間半くらいで到着したとのこと。どうみてもこっちの方が早くないか。飛行機を逃して大損した身としては悔しさしかありません。くそっ。どちらもアメリカからのご旅行とのことでした。パリ→モスクワ→サンクトペテルブルク→ベルリン→ベルギー,という欧州を回る旅行をされているようです。なんかよく分からん順番の移動な気もします。
 このお二方のうち,片方の女性がロシア系の方ということで,第1部で流れていた音楽全てになじみがあるとのことでした。なるほど,やっぱりちゃんとロシアの歌を歌ってたんだな。

 第1部が終わると,20分のインターミッションがあります。ドリンクと軽食(チーズ等)が振る舞われます。なんか生野菜をかじったような嫌な予感がしましたが,とりあえず体調に異変は起こらなかったのでよしとします。
 そして,CDとDVDが売られており,どちらも1枚600ルーブル。CDは4人合唱のCDともう1つ別のCD。DVDはロシア舞踊のDVDですこっちは800ルーブル。CDを600→500に値切って購入。本当は2枚1000で売らないといけないのを,口を滑らせて1枚を500でOKしちゃったっぽいです。本当はDVDも買いたかったんだけれど,恐ろしいことにリアルに手持ち現金が足りなくて買えず。DVDが流れているのを見ましたが,まあ臨場感という意味では現場で見たものには到底叶わないな,と思って納得。それにしても,どこで浪費したんだっけか……。
 
 ロシアといえばコサックダンス,とインプットされていたんですが,もちろんコサックもありつつ,ほかのダンスの方が多かったです。コサックは異常に足の筋肉使う以上,そんなに長くできないから,ある意味当たり前だよな。こればっかりやってたら死ぬ。
 この手のダンスは例によって恋愛がからみます。男が女を追っかけて振られる,というのは万国共通のお笑いパターンのようです。逆(女が男を追いかけて笑いにする)パターンの国もどこかにあるんでしょうかね。女性が追いかけると悲劇的な色合いが強くなるように思えるのは,偏見ですかね……。
 あと,踊りや歌,音楽だけでなく,衣装も次々と変わります。いずれも独特で印象的でした。華やかな衣装が多くていいですね。

 また,客いじりもあります。お客さんが何人かステージに呼ばれてダンスしたり。こういうのは大勢できている団体さん向けですね。白馬に用はありません。


カルテット

このおじさんが
CD安く売ってくれた

音楽隊
 
客いじり
 
インターミッション中の軽食

宮殿

 帰りがけ,ニコライ宮殿周りの道を早歩きで抜けて(なんせ団体客ばかりでみんなバスに乗り込むから,歩行者がいなくて雰囲気がよろしくない)イサク大聖堂の上に再度のぼりました。
 もちろん,夜景を見たら綺麗かな,と期待した訳なんだけれど,しょうじきなところ予想の範囲を超えず,昼間ほどの感動はありませんでした。昼の感動が大きすぎたかもしれないな。でも,来られてよかった。折角来たからにはのぼらんとなあ。

 
夜のイサク大聖堂


 そして,せっかくなので血の上の救世主教会にも接近。もちろん,そこに行くにはカザン大聖堂を見なければなりません。双方ライトアップされております。
 なお,夜ですが,大通りを歩いている限りでは普通の人が多くいて(酔っ払いやチンピラはおらず),そんなに危険な空気はありません。よかったよかった。


運河脇の手すりに
カメラをあてて固定してるので
角度が曲がっている

 で,現金不足に陥っているのでカードメインで支払をします。
 この日の夜はホテルモスクワ脇のマクドナルド。アメリカ資本がこんなところにも進出しております。で,調子に乗ってロシア語での注文をトライしたところ全く通じず。さすがホテルモスクワ脇のマックだけあって,英語のメニュー表があり,ロシア語が分からないNPにそれが差し出されました。但し,店員は英語非対応。指さしで処理します。

本日の飲み物 何バーガーか忘れた(ロシア文字を読む気力が無い) チーズバーガー 英語の地図
ニコライ宮殿で
横に座ったお二人に
これは見やすいと
褒められた
(褒められたのは地図)

 そんなわけで,観光客目当てのスリやらなんやらを警戒していたサンクトペテルブルクではそんなに危なっかしい目に遭うことなく,無事夜を迎えたのでした。
 ニコライ宮殿のロシア音楽とロシア舞踊は観光客向けではあるんだろうけれど,非常によかった。現金不足でDVDを買えなかったのは残念ではあるけれど,総合的には満足満足。
 
 ではおやすみなさい。

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