オグリキャップ

敗因は?

 さてみなさん、もし、自分の好きな馬が負けたら、その敗因をどうやって説明しますか?
 いろいろ方法はありますが、もっとも一般的な方法は、「騎手のせいにする」でしょう。騎手には大人しい人が多いし(タ○ラなんていう例外もいますが)、何よりも、身近にいないので、とりあえず騎手のせいにしておけば、まず反論されません。
 それを行ったのがオグリファンなんですよ。
 第一・第二の敗戦。秋天とJCで、いずれも河内騎手が乗っていました。
 これについて、一部のバカなオグリファンどもはなんて言ったと思います?
「素人目に見ても、あれは明らかに仕掛けが遅かった」
だそうです。ずいぶん笑わせてくれますね。ワーハッハッハ。どこがどう仕掛けが遅かったのか説明してもらいたいものです。
 一般に、追い込み馬が追い込んで前に届かなかった場合、「仕掛けが遅かった」って言われますよね。まあ、実際仕掛けが遅かった場合もありますが、そうでないことも多々あります。だいたい、早く仕掛けて勝てるんだったら、みんな逃げてますよ。(笑)世の中そんなに甘くありません。
 例えば、メジロブライトの皐月賞。あれなんて抜群のタイミングですよ。あれより早く仕掛けてたら、最後に脚が上がっちゃってますよ。そこんところを分かってない人があまりにも多いんですよね。
 だから、ミスターシービーの吉永さんなんて、ずいぶん苦労したと思いますよ。追い込み馬はタイミングが勝負なんだから。まあ、菊花賞みたいなことをやっても勝てるくらいシービーの力は抜けてたけど(笑)。
 秋天もJCも、オグリは力を出し切ってますよ。最後はどっちも脚色にぶってるでしょう?あれより早く仕掛けてたら、逆に他の馬の餌食になってますよ。
 あ、そうそう。あの天皇賞で、「明らかな早仕掛け」をした馬がいましたね。そう、タマモクロス。あのレースで、タマモが先行した時、小原さんが、「これじゃあバテる!」って言ったらしいんですよ。でも、結局タマモが押し切っちゃって、帰り際に、近くにいた瀬戸口さんが、「バテないじゃないか」って言ったらしいんですよ(笑)。
 タマモも強かったね。なんてったって秋天は休み明けだもんね。まあ、オグリは左回りだと、4コーナーで外にふくれるくせがあるんだよね。まあでも、秋天に関してはタマモの完勝だよね。
 次に負けたのは翌年の秋天のスーパークリークですね。あのときは、2つの方法を使ったんだよね。
 1つは、「決定的な不利を受けた」ってやつ。最近、関西のリーディングジョッキーの、何とかとかいう人がよく使う戦法だね。あのレースでは、確か、ヤエノムテキが直線、少しヨレちゃったんだったよね。最近聞いた話だと西浦君は確信犯的にオグリのコースを閉めたらしいけど。たいしたもんだよね、下手したら日本国中を敵に回しかねないんだから。
 そしてもう1つ。「相手をひたすら誉める」ってやつ。これは、たまたま相手の鞍上がマスコミに人気の、武豊君だったから、「あれは武が上手く乗った」とか、「さすが天才!」みたいな感じになっちゃったんだよね。まあつまり、「今回は天才パワーにやられたけど、馬の能力はこっちが上だぞ」って言いたいんだよね。なんかとっても説得力あるよね。上手いこと考えたよ。うんうん。ま、冷静に考えたら嘘だって分かるんだけど。
 次はJCだね。まあ、あれは、完全に陣営の責任になっちゃったね。確かに、マイルCS→JCのローテーションはきついけど、陣営はちゃんと「太いから」って説明してるんだしねえ。それに、バンブーメモリーも同じ連闘したでしょう。彼はかわいそうだよね。確か、実況でも、一回も呼ばれなかったんじゃないかな?でも、JCの時のオグリは、調子よさそうにみえたね。まあ、さっきも言った通り、左回りだからねえ。
 その次の有馬なんだけど、南井君も、思い切った策に出たよね。まあ、このレースでは、オグリは本調子じゃなかったからね。そこで、南井君も、オグリの根性に期待して、先行して、オグリの根性と自分のムチ(笑)で粘りきろうとしたんだろうね。言ってみれば、タマモの秋天みたいな感じかな。
 まあ、これは騎乗ミスって言われてもしょうがないんだけど、でも、よく言うじゃない。「好騎乗と騎乗ミスは紙一重」って。南井君だって、他のレースでは、ちゃんと追い込む騎乗してるんだから、別に、彼が下手だから先行した、ってわけじゃないと思うね。
次は宝塚。あれは完敗だったね。4馬身差つけられたら、騎手の力うんぬんじゃないよね。岡君もかわいそうだったよ。勝手も「馬の力」って言われるだけだっただろうしね。でも、そこで反論しなかったのは偉いね。ほんと。その次の年のエリ女をリンデンリリーで勝ったじゃない。1番人気で。あれには感心したね。本当によく成長したな、って思ったよ。無事だったら、今ごろリーディングジョッキーになって
てもおかしくないもんね。その直前に死んだ玉ノ井君ともども、本当に惜しまれるよね。
 ま、あれは、オサイチジョージと丸山君の根性と意地がもたらした勝利だね。
 秋天とJCねえ。まあ、秋天は完敗だね。調子はよかったよ。もちろん完調とは言えなかったけど。でも、ヤエノムテキが強すぎたね。コースレコードは今でも残ってるじゃない。ネーハイやグルーヴでも破れなかったもんね。
 それに比べて、JCはしょうがないね。あの時はホントに調子悪そうだったもんね。うん。
 結局、オグリって馬は、ファンが作り上げた偶像がその半分を支配してるんですよ。それに勝たなきゃいい子は産めないね。種牡馬になっても言い訳してるようじゃねえ。正直、タマモほどの活躍はきついんじゃないかな。でも、イナリもクリークも、或いはヤエノもオサイチも、中央じゃ伸び悩んでるよね。地方じゃイナリが頑張ってるけど。やっぱり、彼らは現役時代が盛り上がりすぎちゃったんじゃないのかなあ。(談)

 というわけで、どこかで見たことのありそうな文体にしてみました。
 前半と後半で真似る文体変えてみたり、色々試してみましたが、うーん、やっぱり猿真似はダメですね、とおもうわしであった。

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