2021年度白馬賞

 

受賞者・馬 その他の得票者・馬
太字は複数票入ったことを、
灰色はノミネートされるも得票ゼロだったことを表す)
馬事文化賞 ウマ娘 プリティーダービー NHK総合テレビ「逆転人生」
『じり貧競馬場 執念の復活劇』
NHKウォッチ9の的場文男特集。 セブンルール #207
 コロナに翻弄された1年…愛馬との再挑戦!
東京を目指して夢破れた方への密着取材
すぎやまこういち
うまなり研究所
NHK「日本人のおなまえ」 風の向こうへ駆け抜けろ
優秀騎手賞(勝利度数部門) ルメール
優秀騎手賞(勝率部門) 川田将雅
優秀騎手賞(賞金部門) ルメール
騎手大賞
特別騎手賞 戸本一真
最優秀障害騎手賞 森 一馬 石神 深一 平沢 健治
最優秀新人騎手賞 飛田愛斗 小沢大仁 佐々木世麗 永野 猛蔵
最劣等騎手賞 笠松の騎手と調教師および親族のみなさん 舘澤直央 フランスの障害で怪しく落馬した騎手
(Clement Lefebvre)
最劣等新人騎手賞 原優介 分からない 松本大輝と角田大和 大山龍太郎
優秀調教師賞(勝利度数部門) 矢作芳人 中内田充正
優秀調教師賞(勝率部門) 中内田充正
優秀調教師賞(賞金部門) 矢作芳人
調教師大賞
特別調教師賞 矢作先生
最優秀新人調教師賞 分からない 武幸四郎
劣等調教師賞 笠松の騎手と調教師および親族のみなさん 木村哲也
最優秀生産者賞 本田土寿 ノーザンファーム
最優秀馬主賞 藤田晋
西山茂行
山本昌
カムバック賞 五輪日本馬術選手団
(特に戸本一真&ヴィンシーJRA)
古川奈穂 分からない
裏切り賞 イガレイ 寝藁
引退特別賞 角居勝彦 ステージインパクト 蛯名正義 三津谷隼人
お笑い大賞 ダークエクリプス テーオーコンドルとローマンネイチャー
フェアプレー賞 大塚海渡 静岡競輪で1桁多く受け取った払戻金を返還した人 該当無し 高知競馬の新型コロナウイルス感染症対策支援競走
ラフプレー賞 岩田康誠 木村哲也 近代五種のドイツ監督 お墓参りのために無連絡で牧場に乗り込んで荒らしたり、西山さんのTwitterを荒らしたりしたウマ娘周りの連中
持続化給付金不正受給のみなさん 井上孝彦 鈴木恵介騎手
ベストレース賞 第164回天皇賞 菊花賞 分からない BCメア&ターフ BCディスタフ
年度代表馬 エフフォーリア コントレイル ソダシ ラヴズオンリーユー マルシュロレーヌ
最優秀2歳牡馬 キラーアビリティ   ドウデュース   ドライスタウト
最優秀2歳牝馬 サークルオブライフ   スピーディキック
最優秀3歳牡馬 エフフォーリア シャフリヤール タイトルホルダー ピクシーナイト
最優秀3歳牝馬 ソダシ 分からない ユーバーレーベン アカイトリノムスメ
最優秀4歳上牡馬 コントレイル テーオーケインズ ワールドプレミア ダノンキングリー
ダノンスマッシュ ミューチャリー
最優秀4歳上牝馬 ラヴズオンリーユー グランアレグリア クロノジェネシス マルシュロレーヌ
分からない レイパパレ アカイイト
最優秀高齢馬 オジュウチョウサン
最優秀セン馬 ノンコノユメ 該当無し 分からない
最優秀障害馬 オジュウチョウサン メイショウダッサイ 分からない
最優秀ダート馬 カジノフォンテン
テーオーケインズ
オメガパフューム カフェファラオ ミューチャリー
最優秀短距離馬 ピクシーナイト グランアレグリア ダノンスマッシュ ダノンキングリー
レッドルゼル テオレーマ
最優秀父内国産馬 ピクシーナイト レイパパレ
最優秀持込馬 グレナディアガーズ ダノンファラオ
最優秀外国産馬 シュネルマイスター カフェファラオ ユニコーンライオン
最優秀逃げ馬 タイトルホルダー パンサラッサ
最優秀追込み馬 ミスニューヨーク サトノレイナス マテンロウオリオン万両賞
最優秀サイアー ディープインパクト
最優秀ファーストクロップサイアー ドレフォン シルバーステート
最優秀メアー メーヴェ
最優秀ブルードメアサイアー キングヘイロー キングカメハメハ
最優秀内国産種牡馬 モーリス
特別馬賞 ヴィンシーJRA ラヴズオンリーユーとマルシュロレーヌ

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NPのコメント

 めでたく第25回目を迎えた白馬賞。
 今年度は,2022年1月某日、Google Meetで繋がっておこなわれた白馬新年会にて、選定されました。新型コロナウィルスが落ち着いたときに備え、「歴史ある白馬賞選定が行われた店として宣伝してほしいので席を用意するから名前を出してくれ」という依頼は引き続き受け付けておりますので遠慮無くお申し付けください。

 本年の新年会出席者はトリ,長老,BT、K氏そしてNP(書記)です。
 基本的に年度代表馬を除いて上から順番に決めていくのが通例なのですが,今年も馬事文化賞をラス前に決めました。
 また、今回も前年に引き続き掲示板で随時ノミネートをおこなうという方式をとりました。これにより、「1〜2月のことを忘れる」「2019年に起きたことを2020年だと勘違いする」などのリスクが減ったと思われます。他方で、掲示板でノミネート漏れするとその後拾ってもらえなくなる確率が高い、という問題もあるので、ネットジャンキーに気に入られると受賞しやすくなります。

 毎年のことですが,一応ルールを確認。過半数であろうとなかろうと最多得票者・馬が受賞。最多得票が複数並んだ場合は同時受賞。但し、「該当なし」と特定の人・馬等が同数で並んだ場合、後者が優先されます。
 また、「分からない」という項目はそのまま、「当該項目にふさわしい受賞者・馬が分からない」ことを意味するのですが、「該当なし」のように(この項目にふさわしい馬は存在しない!という)積極的な意味は持っておらず、ただ単に投票者の予習不足であることを示します。とはいえ、両者は結構ごちゃ混ぜになっている場合もあります。
 なお、上記ルールの例外として、「会長特権」「書記特権」が発動される可能性があります(された場合は明示します)。

 以上をふまえて、一部の項目についてコメントをつけたいと思います。コメントは(白馬の総意とは関係なく)完全にNPの独断と偏見に基づきます。関係者の皆々様におかれましては,コメントに対して深く突っ込まないようにお願いいたします。

馬事文化賞 2021年は東京オリンピックが開かれたこと、ウマ娘を契機として競馬ブームがおこり、それに関連してかNHKを中心に競馬を取り上げる番組が増えました。「じり貧競馬場 執念の復活劇」は、ネット販売が好調な高知競馬場を取り上げたNHKの番組。NHKウオッチ9では的場文男騎手が特集され、引退を巡る葛藤があるが、東京ダービーを勝つまではやめられない…唯一の趣味は競艇で平和島に出没、という的場騎手の姿が描かれました。セブンルールはフジテレビが東京五輪を目指した広田思乃さんを追いかけた番組です。取材現場にはなぜか私もいましたが、密着取材でお疲れの中、見事にその日の競技で優勝されていたのが印象的でした。すぎやまこういちさんは2021年に亡くなりましたが、印象的なファンファーレを数多く残したことで知られています。うまなり研究所さんは、これまで全レースの馬柱無料掲載というとんでもないサービスを提供してこられていましたが、2021年にサービスを中止されました。これまでありがとうございました。NHKの「日本人のおなまえ」では【珍名馬!難読馬!ビックリ競走馬ネームSP】が放送され、小田切さんの馬やスモモモモモモモモなどが取り上げられました。我らがヨヨギマックやヨウチエンコースが取り上げられなかったのは残念。風の向こうへ駆け抜けろはNHKの土曜ドラマ。女性騎手が主役でした。……とまあ、色々あったのですが、結局は今年大評判となって社会現象を巻き起こしたウマ娘が満票でした。ウマ娘のブレイクで、柴田哲孝さんのライスシャワー物語が再発売されたりNumberでも過去の記事をまとめた特別号が出るなど、出版界にも大きな影響が出ました。
特別騎手賞 東京五輪では、戸本一真騎手が騎乗したヴィンシーJRA号が馬術でバロン西さん以来89年ぶりの入賞を果たしました。本当におめでとうございます。人馬共に特別賞受賞となります。
最優秀障害騎手賞 3人が10勝で並ぶ大激戦となりましたが、JRAリーディングを獲得し、中山グランドジャンプも制した森騎手が受賞です。森騎手はこの部門3連覇達成です。
最優秀新人騎手賞 飛田騎手は2020年10月デビューと言うことで新人なのかどうかが議論になりましたが、このあたりは個々の投票者の解釈に委ねられることになり、JRAリーディングの小沢騎手を抑えて受賞です。飛田騎手がいなければ佐々木騎手にも票が入ったのではないかと思いますが、もしかしたら来年も票が入るかもしれません。永野騎手は長老の2021年的中数ランキングで上位に入るなどの馬券貢献が評価されてノミネートされました。
最劣等騎手賞 2021年は騎手のトラブルが目立った1年で、最劣等騎手賞とラフプレー賞が激戦となりました。そのなかで、やはり高?評価を集めたのが笠松の騎手と調教師たちでした。笠松競馬半年以上も開催自粛となり、笠松競馬が廃止にならなかったのも幸運だったとしかいいようがありません(昨今のネット馬券ブームが無ければ危なかったでしょうね)。その中で、水野騎手は理由は不明であるものの命を落としたという話も出ており、悲しい流れになってしまいました。2位はばんえいの舘澤直央騎手。ゴール前の2度の引っ張りで騎乗停止に。これは馬の力を引き出すためなのか、それともなにか別の意図があったのか、話題となりました。票は入りませんでしたが、フランスのClement Lefebvre騎手が沖ダイブを彷彿とさせる落馬で話題となりました。At the RacesのYouTubeでも取り上げられています。
最劣等新人騎手賞 原騎手はヤングジョッキーシリーズで大量落馬の原因をつくってしまいました。ちょっと場が目立ってしまっただけに受賞となりました。松本&角田両騎手は新人ながら制裁ランキングのワンツーフィニッシュ、大山騎手は園田競馬場で周回誤認をやらかしました。
特別調教師賞 我らが矢作先生がブリーダーズC2勝という快挙。WinningPostでもやっているかのような次元であります。
最優秀新人調教師賞 もはや誰が誰だか状態で、武幸四郎さんは2018年デビューでした。
劣等調教師賞 笠松軍団がパワハラの木村調教師を押さえて受賞です。
最優秀生産者賞 ヨカヨカで熊本産馬JRA重賞初制覇を達成した本田土寿さんが受賞です。
最優秀馬主賞 セリで大量に購入して馬産地にもお金まわしたサイバーエージェントの藤田晋さん、ウマ娘まわりの騒動で紳士的な対応をしたことが話題になった西山茂行さんがダブル受賞。山本昌さんはシャフリヤールで一口ながらダービー制覇です。
カムバック賞 五輪で89年ぶり入賞を果たし、そのほか活躍を見せた馬術選手団が受賞です。古川騎手は怪我から無事復帰。がんばってください。
裏切り賞 偉大なるイガレイの名前を背負ったにもかかわらず、デビューすらできずに引退することとなったイガレイが、2006年以来2回目の白馬賞を目指した寝藁(岩手競馬の薬物トラブルの原因)を寄せ付けずに受賞です。
引退特別賞 ドバイWC、メルボルンC、牝馬のダービー制覇など、数多くの偉業を成し遂げ、今回は早期引退となった角居勝彦さんが、道営記念をもたらしたステージインパクトを押さえて受賞です。三津谷騎手は京都HJで引退レース重賞制覇を達成しました。
お笑い大賞 オリンピックイヤーということもあり、美しい背面跳びで話題になったダークエクリプスが受賞。レース前に2頭で種付けもどきをやったテーオーコンドルとローマンネイチャーは惜しくも及ばず。テーオーコンドルはあえてラフプレー賞でなくこちらにノミネートして白馬賞を狙いましたが、残念。
フェアプレー賞 パワハラ裁判で和解に応じた大塚騎手が受賞。
ラフプレー賞 大激戦となりましたが、返し馬で幅寄せ+暴言をおこなって注目を浴びた岩田康成騎手が受賞。パワハラの木村調教師はほかで受賞している分インパクトに欠けました。近代五種ではドイツのアニカ・シュロイ選手が馬の扱いに失敗してパニックになっているところ、キム・レイズナー監督が馬を殴打、近代五種から馬術が外れるという事態にまで発展しそうです。笠松でセクハラをした井上孝彦調教師はまさか1票も取れないとは思っていなかったのでは無いでしょうか。鈴木恵介騎手はばんえいの能力試験で馬の顔面を蹴った動画で話題となりました。
ベストレース賞 3強のレースとなった第164回天皇賞が見事受賞です。横山武史騎手による父子逃走勝利が達成された菊花賞にも1票。天皇賞秋は意外にも初受賞です。
年度代表馬 エフフォーリアが満票。皐月賞、惜しかったダービー2着、ベストレース賞も取った天皇賞、そして有馬記念と、1年間盛り上げました。
最優秀父内国産馬 ピクシーナイトはグラスワンダーから続いて、史上初の4代JRAG1制覇となりました。レイパパレは牝系が十代母フロリースカップまでさかのぼる日本血統らしいということでノミネート。
最優秀持込馬 グレナディアガーズは阪神Cを制覇。昨年はG1を勝っているにもかかわらず存在を忘れられていましたが、今年は白馬賞をとりました。ダイオライト記念を勝ったダノンファラオは連覇を目指しましたが残念。持込馬はフランケルとアメリカンファラオがらみの馬が多いですね。
最優秀外国産馬 シュネルマイスターは、ドイツ産馬としてランド以来のJRAG1制覇。ドイツ産日本調教馬としては初のJRAG1制覇となりました。カフェファラオは、アメリカンファラオ産駒として世界初のG1制覇となったようです。
最優秀逃げ馬 タイトルホルダーの菊花賞はお見事でした。白馬勢の目の前で素晴らしい逃げを見せたパンサラッサを押さえて満票です
最優秀追い込み馬 ヒシナイル記念ターコイズSを制したミスニューヨークが受賞です。サトノレイナスは桜花賞で最後方から2着、マテンロウオリオンは万両賞で後方からぶっこ抜き、これを書いている2日前のシンザン記念ではまた違うレースを見せました。
最優秀メアー メーヴェはメロディーレーンとタイトルホルダーを送り出しました。
最優秀ブルードメアサイアー キングヘイローはピクシーナイトの母父です。
特別馬賞 ブリーダーズCを勝利したラヴズオンリーユーとマルシュロレーヌコンビを押さえ、オリンピックで入賞したヴィンシーJRAが受賞であります。

 様々なラフプレー・違法行為にはじまり、ウマ娘のヒット、オリンピック・パラリンピックでの日本選手団の活躍、そしてブリーダーズC勝利、最後は横山武史騎手とタイトルホルダー・エフフォーリアの活躍、という盛りだくさんな1年だったのではないかと思います。