ユキノロープウェイ
東京者にとって,粉雪ってのはなかなかお目にかかれません。そして,粉雪って踏むととても気持ちいいです。大学時代以降スキーにも行かなくなり,粉雪はさらに縁遠くなりました。
で,そんななか一昨年の高知,昨年の岩手と長野で雪を踏む旅行をして,「雪っていいな」と思うようになりました。
てなわけで,「1年に1回は雪を踏む」というのをモットーにすることにしているのであります。で,日光旅行は前年からちょっと頭の中にありました。
日光を考えたのは,もちろん雪があるということに加え,小学校の修学旅行以来行っていないメジャースポットだということであります。小学校の修学旅行なんて夜に廊下で正座させられたことくらいしか覚えてないので,実際問題記憶ゼロです。これは再訪しないといけない。
あとはいつ決行するかだけの問題。決行日を考えている間に東京でドカ雪が降ったのはちょっと予定外でしたが。でも求めているのは牡丹雪ではなく粉雪なのです。
でも日光ってのは観光地で,ビジネスホテルが少ないので1人旅だと(検索した限りでは1人旅でなくても)高くつきますね。本当は友人にも声をかけてたのですが,無理そうということで1人旅になり,宿代の高さにちょっと心が折れかけました。
日光へはJRと東武が走っております。事前調査の結果,東武日光までの往復切符に日光でのバスを加えた企画切符があるようで,しかもこれが4000円ちょっとという破格の安さ。日光から湯元までのバスのフリーパスが3000円なことを考えるとびっくりです。おそらく東武としては特急券なんかで儲けられるしどうせバスは動かすんだからあまり気にしてないのでしょう。
東武の期待に反し,行きは特急券を買わずに東武日光に乗り込みました。東武にフルに乗るのって実はかなり久々な気がするな。以前足利に行ったときってどうしたっけか。
終着駅って好きです 駅の芳香剤
東武式芳香剤,略して東式ってことか?駅 日光の滝
本当は華厳の滝以外にも
攻めたかったのですが,
バスの本数的に無理でした日光の砂防 金谷ベーカリー 日光のおいしい水
そんなわけで,東武日光到着であります。東照宮あたりをまわるバスは本数が多いのですが,中禅寺まで行くバスは本数が少ないので,しばし待ちます。その間に朝食を金谷ベーカリーで補給。事前調査を全くしなかったのですが,「金谷ホテル」が何となく有名なのは何となく分かっていて,おそらく金谷ベーカリーもその系列なんでしょう。そのためか,お値段も金谷ホテルっぽいお値段でした。
バスに乗ります。中禅寺湖に直行するか,それとも明智平でいったん降りるかはちょっと迷ったのですが,いったん降りることにしました。
そこまではなつかしのいろは坂を登っていきます。懐かしの,といいつつ,全く記憶にありません。そもそも,いろは坂が2つあることもあまり記憶に無かったな。あまり,ってのはどういうことだか自分で書いててよく分からんけど。
バスで登りながら思ったこと。
「い」「ろ」〜とカーブに名前がつけられているんですね。どうも第1を入れると48のようで。48にするために選抜落ちしたカーブもあるような気がします。
あと,登りは2車線なんですね。こういう時期だから車も少なかったですが,それでもバスの右側を抜いていく車はおりました。
いろは坂というと,直近でその名を見たのはイニシャルDなんですが(それでも10年近く前だな),あれは第1いろは坂で勝負してたんだっけ。あっちは第2より狭いからな−。
それにしても,第1しかなかった時代(第1しかなかったんだから「第1」という呼称もなかったんだろうけど)に「いろは坂」という名前をつけた人は天才だと思う。この名前から「カーブがたくさんある坂」というイメージがわいてくるもんな。
あと,いろいろ見ていたら,第2いろは坂は昔は有料道路だったんですね。ほーほー。で,それ以前は東武が馬返まで路面電車走らせたり,ケーブルカー走らせたりしていたようです。日本の交通技術が日光に注ぎ込まれてたんですね。今の日光の狭い道を見てると,こんなところで路面電車が走ってたなんて信じられないな。
そんなわけで,明智平着。ほかに女性1組が下車されました。着いてみると,乗ってくる人も複数名おられました。冬のこんな時期ではありますが,そこそこ観光客がいるようです。
前をいく女性2人がロープウェー乗場に直行するのに対し,こちとら昔ながらのゲームコーナーを覗いたりしてちょっと(1分くらい)遅れて歩いていたのですが,どうも係員から自分の存在が認知されていたらしく,ちょっと待たせてしまったようでした。これは失敬。
そして,ロープウェーで上まで上がっていきます。風が非常に強かったのですが,ロープウェーはたいして揺れてなかったなあ。岐阜のときも大荒れの天気の中ロープウェーに乗ったけど,特にロープウェーが揺れた記憶はないし,ロープウェーって案外風に強いんですかね?文系にはロープウェーの仕組みもよく分かってませんが。
ロープウェー越しの男体山 「崩れ」より のりば その横にレストハウス 自販機はペットボトルは150円ですが
350ml缶は130円とちょっと高め往復710円
猿が入ってくるらしい昔ながらのゲームコーナー 昔ながらのフォント
"ROUND TRIP"に何があったロープウェーからの眺め
第1いろは坂ですね下を見る 降り場から見下ろす
で,ロープウェーは無事到着。
そこからさらに上に上がると,展望台です。女性2人組が華厳の滝側に行かれたので,NPは逆側に行ってみました。
……景色より何より,展望台は風が強い!!これははっきりいってなめてました。寒いです。
今回の旅行は,昨年の東北遠征で特段寒いと感じなかったので,標高が高いとはいっても大丈夫だろうと思ってたのですが……正直やはり標高は馬鹿に出来ません。風が強く,とにかくこれは寒い。
そんなわけで,風でカメラや手袋が飛ばないように気をつけつつも景色を見ます。
筑波山に向けて矢印が出てました。筑波山って北関東の方々的には高尾山ばりになじみ深い山なんでしょうか?正直,「筑波山」の名を見ても心ときめかないのでした。
で,反対側からは華厳の滝と中禅寺湖を一望できます。いやぁ,これは凄い。ここまでドボドボ水が落ちてるとは。華厳の滝がどれくらい凍ってるかはちょっと気になっていて(完全に凍り付いた華厳の滝にそもそもあこがれていた),水が流れててちょっとがっくりきた側面もなきにしもあらずだったのですが,それでもこれだけ勢いよく水が落ちててびっくり。これだけ水が落ちてるのに,中禅寺湖が枯れないんだから,中禅寺湖にはいったいどれだけ水が流れ込んできてるんだ,という話です。いやぁ,素晴らしい。
海抜1373メートル マイナス5度くらいですが,
風が強くて体感温度は
それどころじゃありませんでした筑波山・関東平野方向 写真的にはこいつが邪魔
何のためにあるのだろうか展望台上に作られていた雪達磨 筑波山方向 奥日光方向 男体山だと思う 華厳の滝&中禅寺湖。いや〜,絶景!
で,いい加減寒くなってきたのは2人組の方々も同じらしく,2人が降りていったのでNPも降りていきました。いやぁ,寒かった。
朝の時間帯のバスは30分おきにここまできてくれていたのですが,時計を見たら出発直後の時間。上から眺めてる限りバスが出て行くのは見えてなかったんだけどな,と思ってバス停の近くにいたら,バスは5分ほど遅れて到着。雪があるからゆっくり安全運転してたのでしょうね。
てなわけで,おおきな時間のロス無く中禅寺湖に向かうことが出来ました。
車中から下を見下ろす いろは坂方向 見上げる ケーブルカー跡地 ロープウェーって絵になりますね