まわる静岡その4

 そんなこんなで,メインイベントの相良草競馬であります。
 相良草競馬が行われるのは静岡県牧之原市の相良サンビーチ。市町村合併で牧之原市となったようですが,かつては違う町名だったかと思います。
 公共交通機関を使うとすると,最寄りは静鉄ジャストラインの相良営業所というバス停になります。おそらく検索の仕方が悪いのだろうけど,どうも静鉄の頁の使い方が分かりづらいのと,イマイチ路線がはっきり分からないのとで,正確なルートを確定するのにちょっと迷ってしまいました。
 ルートとしては主に2つ。静岡駅からのバスルートと,藤枝駅からのバスルート。静岡ルートはおおむね1時間に3本バスが走っており(朝は違うけど),便利であります。
 バスはおおよそ1時間程度の旅。途中,高速道路を走ります。どおりで1250円という値段設定なわけだ。そこそこのお値段がかかりますが,Suica等を使うことも出来るので便利になりました。

 そんなこんなで,相良営業所に到着。そこそこ(10人弱くらい?)のお客さんが降りましたが,みなさん向かう方向がばらばら。ううむ,競馬観戦客じゃないのか……。当然案内板くらいは出てるかな,と思っておりましたが,特に発見できず。もうちょっと頑張ってもいいんじゃないかなー。

相良営業所 いろいろな施設があります 観光案内図 郷土の偉人 競輪場行きのバスが出てます
浜岡発で,相良は9時20分頃

1000円以上かかるところを
無料で行けるのならば
かなりお得だよなー

 とはいえ,このご時世ですから行くべき場所はすぐに見つかります。遠くから見えてくる馬の待機所。草競馬もこれで4カ所目なので,見慣れた光景となりました。
 競馬ファンをやっていると,牧場見学やら何やらで音を出すことや騒ぐことなんかは厳禁であるとすりこまれておりますが,ここに来られているのは「競馬はやらないけど馬は好き」という方々が多いので,積極的に馬とコミュニケーションを図っておられます。まあ,後ろに立ったり口に向かって手を出したりさえしなければ大けがをすることはないでしょうから,こういうコミュニケーションはいいですね。昔から馬と猿は仲がいいイメージがありますし(日光の神厩舎もそんなだし)。


 そして,馬の待機所を抜けると,見えてきました,馬場!いや〜,いいですね。青い空。青い海。白い砂浜。そこを走る馬。
 これぞ日本の草競馬であります。

 とりあえず例によってレース観戦→探索を繰り返すことにします。

 とりあえず,会場案内図を発見。おお,1年に1回の草競馬のために,こんな立派な看板があるとは。
 まずは,レープロのようなものが配布されていないかを調べるため,本部らしき場所へ。ううむ,人が多い。さすがゴールデンウィークだけあるな。お店も多数出ており,このあたりも雰囲気は串木野に近いな。
 ただ,結局レープロは発見できず。そういえば,串木野はパンフレットに馬名も載っていたのですが,早々に登録を締め切っていたのだろうか。望月も馬名リストが配布されてたな。いまいちこのあたりの登録ルールが分かりません。途中,確か11時頃,「今日は35,6頭の登録」というアナウンスが入っておりましたが,この時点で頭数を確定できてなかったのかな。

 ところで,1周のレースは「700メートル」とアナウンスされておりました。あわせて,前年から「距離が伸びた」とのアナウンスもありました。
 ここはスタート地点とゴール地点が違います。1周のレースが700メートルということは,1周600メートルくらいなのだろうか?場内案内図には1周500mの表示があります。アナウンスによれば今年は距離が伸びたているので,1周500mから100〜200m伸びたと考えるべきなのでしょうね。このへんのいい加減さが草競馬のよいところであるのですが,競馬ファン的には距離はかっちりしていてほしいな,と思ってしまうのでした。
 レースは関東ののG1ファンファーレで始まります。草競馬ってあまり関西のファンファーレが流れませんね。なんでだろう。有馬やダービーのような全国的レースは関東が多いせいだろうか。
 また,レース中は走れコータローが流れます(流れないこともありますが,多分これは単なるミス)。これは確か串木野もそうだったな。

 串木野といえば,ここと並んで砂浜で草競馬を行っております。Wikipediaの記載を前提とすれば,現在日本各地で行われている草競馬のうち,砂浜を利用しているのはここ相良と串木野の2カ所であります。
 で,相良草競馬の今年のポスターなどを見てみると,「日本で唯一砂浜周回コースでの競馬大会」(大会概要)・「日本唯一の砂浜周回レース」(ポスター)などの記載があります。他方,第32回のポスター(無断リンク)を見ると,「日本で唯一砂浜での草競馬大会」とあります。おそらく,この時点では串木野のことはご存じなかったんだろうな,と思います。
 相良が串木野の存在にいつ気付いたのかを2013年の今になって探索したところ,どうも33回(2008年)においては「国内唯一の砂浜での草競馬大会」となっていたところ,翌年34回大会では,「砂浜での草競馬大会は全国的にも珍しく、本州ではここ、さがらサンビーチのみ」というふうに,明らかに串木野を意識した表現になっております。なので,おそらく2008年〜2009年にかけて,誰かが気付いてしまったのか,誰かに気付かされてしまったのでしょう。
 で,何が言いたいかというと,もうちょっと草競馬開催地同士で相互交流できたらいいな,ということでありました。まあ予算の都合もあるでしょうから,各競馬大会でそれぞれの土地の名産品を売りつつ,(今回甲州市がやっていたように)観光パンフをばらまくくらいのことはしてもいいんじゃなかろうか,ということであります。これだけだったら郵便代でおさまるだろうし。せっかく砂浜で競馬を楽しめるのだから,もうちょっと連携してなんとかできんかなあと思うのでありました。
 なお,訪問された方は基本的にはNPのようなヒマヒマ競馬マニアではございませんので,「周回」という部分を省略して「日本で唯一の砂浜競馬」というような表現をされていることもありました。こういう表現になるのはやむを得ないところだと思うのではあるけれど,せっかく串木野は串木野で面白い草競馬大会を開催しているのだから,もうちょっとなんとかアピールして知ってもらうようにしてもいいんじゃないかな−,と思ったのでした。

 このブログなんかを見ると,昔(35回)はほかと同様に「お楽しみレース券」が配布されていたようです。平成22年はそうだったんだなー。
 ポスターの無料配布も行われておりました。これはいいですね。NPが到着した10時20分頃には既になくなってましたが。

 昔のことといえば,ここを見ると,かつてはスタートを大々的にアピールしたり,ゴール板をつくったりもしていたようです。地元の小学生か何かに作ってもらったのかもしれないな。風等々で壊れて危ないからやめたのか,単に予算不足か……。

 串木野との比較でいうと,串木野はコースこそ砂浜にありましたが,観戦は基本的に土手からでした。お店も土手にあります。
 しかしここは観戦も砂浜からになります。お店も砂浜にあります。そのため,ベビーカーを動かすのが大変そうでした。

お店の様子 人だかり 場内案内図
アナウンサー氏 協賛社 緊急対応 遊覧ヘリコプター カンパイ係

 洋上では相良高校ヨット部のヨットを動かしております(アナウンスで紹介がありました。こういうのはいいですね)。ヨット部なんてのがあるんだなー。さすが海辺の街です。たまたまなのか,もともと観光客用にこの日にヨットを出すようにどこからか指令が出ているのかは不明です。


 ポニー乗馬体験コーナーもあります。こどもにはこういうのがいいですね。
 緑の募金を集めるボーイスカウト・ガールスカウトらしき子どもたちがおりました。せっかくなのでちょびっと入れてみましたが,緑の募金ってなんだっけ。

乗馬体験 みどりの羽根

 さて,上記の通りコースは砂浜周回コースです。
 あたりまえのことなのですが,波打ち際は完全に重馬場なのに対し,本部側は水がないので良馬場状態。つまり,周回のホーム側とバック側で馬場状態が異なることになります。これは面白い。おそらく出ているスピードも違うでしょうし,馬に求められる能力も変わってくるのではないかと思います。特に3コーナーあたりは重馬場からコーナーに入るので,スピードが乗っていて,曲がるのが1コーナーよりも大変だと思います。このあたり,騎手のコース取りの巧拙が試されるのではないかと思います。
 コースは左回りです。いままで見たところでいくと,多度といなべは右回り。望月は左回り。串木野は当然直線。このあたりの得手不得手もあるんだろうな。

馬場
本当に本物の砂浜です
黒く湿った重馬場部分と,白い良馬場部分に分かれます

 まずは中間種のレースを見物。ここは中間種も1周だけです。現場は1周か2周かで若干混乱しておりました。まあ,そういうのも草競馬らしくてよいですね。


 4レースはサラブレッド。基本的にはサラブレッドとそれ以外のレースを交互に行う方式のようです。レースの進行予定表に,裏面に協賛している会社や近くのお店の名前なんかを載せて,ペラ紙でいいから配ってもよいのではないか,と思うのではありますが,下手に紙を配るとゴミが出て大変なことになるのかもなー。

 このレース,上からはスタートでフライングがあったように見えたようで,「フライング,失格です」というアナウンスが入りました。結局,スタートは成立していた,という結論なのではっきりしませんが,もしかしたらスタートには厳格なのかもしれません。ただ,その後のレースではフライングがあった場合には普通にスタートやり直しになっていたので,これが原則なのかもしれません。まあ,よく分からない,というのが結論であり,一観光客がそんなこと心配しても仕方がない,ということになろうかと思います。

 で,草競馬の醍醐味であるポニーレース。最初に行った串木野が落馬連発・逸走連発の楽しい競馬でしたが,その後ポニーレースを見たここ相良・望月・いなべ(多度は見逃し)では串木野ほどの落馬・逸走はありません。串木野はなんだったのだろうか……というか,串木野ってほかと比べて圧倒的に登録数や1レースの出走数が多いんですよね。やっぱり九州という馬産地を抱えていて,かつ,周回コースでないためにコースを広く取れるのが大きいんだろうな。


 続いてサラ。
 1日見ていて思いましたが,サラのレースはみなスタートが上手い。例によってスタートは厳密なものではないのでありますが,きちんと助走をつけて走っている馬が圧倒的に多いです。馬場が広いこと,1レース当たりの頭数がそこまで多くないこともあるのだと思いますが,それにしても騎手のレベルが高いのではないかと思うのでありました。


 ところで,場所は砂浜なので,当然海辺で砂遊び・海遊びをする親子連れは多いです。子どもが飽きないってのはいいですよね。
 他方,大きいお友達はというと,カメラマンが非常に多い!雨だった多度はさておくとして,串木野と望月と比べてもカメラマンが多かったという印象です(先日行ったいなべも多かったので,単に串木野と望月が少ないだけな可能性もあります)。また,時期的にゴールデンウィークであること,静岡の砂浜という,太平洋と富士山を望める場所にあるということも影響しているかもしれません。
 で,富士山でありますが,実はかなり「馬と海と砂と富士」の絵を期待して乗り込んだのでありますが,どうも霞がかっていてはっきりとは見えませんでした。というか,当日,現場では富士山をくっきりと認識できませんでした。
 ただ,今写真を見直してみると,どうも奥の方にうっすらと富士山らしき姿を見ることが出来ます(当日のことを書いたブログなんかを見ていると,もっとくっきり写った写真を載せている方もおられました)。う〜ん,途中まで富士山のある方角を完全に勘違いしていたことも自分的大エラーではあるのだけれど,富士山の姿に気付けていたらなー。残念。

カメラマンが多い 奥にうっすらと富士山 これぞ正しき砂浜

 その後は,さらに中間種・サラブレッドのレースがあり,午前の部は滞りなく終了。
 実は,自分が到着する前に,出走馬が放馬するというアクシデントがあり,しかも捕まえるまでに数十分かかり,確保場所もかなり遠くだったことをあとになって知りました。この日の草競馬煮関するニュースは基本的にそのことばっかり。到着時に,「木柵の中に入れ」「自己があっても責任とらない」旨のアナウンスが連続していた理由が分かったのでありました。


 そんなわけで,昼休み。
 昼休みのイベントとしては,子ども向けの宝探しゲームと人間草競馬。人間草競馬っていったところで,単なる砂浜徒競走ではないかという説もあります。なにかかぶってるから,てっきり馬のかぶり物かと思ったら,普通に子ども向けのキャラクターのものでした。どうも昔の画像を見ると,馬の格好をして走っていたこともあったようで,多分時間か予算の都合でこうなったんではないかと思います。
 ゴールデンウィーク中の静岡の海岸ということで,とんでもなく暑いんじゃないかと心配しておりましたが,そんなことはなく,いい散歩日和。砂浜とはいっても,海岸沿いで砂は湿っているので,馬が掘ったとしても砂埃で大惨事,ということにもなりません。非常に気持ちのよい日でありました。
 お店の数はそこそこ。個人的には豚串の肉がとてもおいしかったのが強く印象に残っております。地域交流としては,甲州市の出店がありました。ワインの試飲も行われておりましたが,残念ながらNPはアルコールダメなのよねん。葡萄ジュースがあったら買ったんだけれども。上にも書きましたが,もうちょっと各地で交流してもいいような気がするんだよな。
 そういえば,この日はそこそこお客さんが入っていたように思いますが,みなさんどこから来られていたのでしょうか。そういうアンケートくらいとってもいいような気がします。レープロと引き替えでアンケートとるとか。

 そういえば,ゴミ箱が少なかったです。基本的にゴミは持ち帰ってね,ということなのでしょうね。

カツカレー ヤマメ 豚串 宝探し中 馬場
馬場 馬と戯れる 人間草競馬

 午後の決勝レースは1時30分から。ということは,昼休みはおよそ1時間30分くらいあった計算になりますね。

 ところで,レースの進行予定表が配られていないということを書きました。本部アナウンス桟敷下になにかあったから進行表かと思ったら協賛者の案内と緊急対応表でした。
 が,実はちゃんと出走馬を書いた進行表があったのですね。気付いたのは午後の3レースが終わったころでしたが。もっと早く気付いておけばなー。残念。


 てなわけで,午後はポニーから。やっぱりポニーレースこそが草競馬の華だと思うのであります。
 この午後1レースでは,4コーナーでポニーの逆送がありました。見ている側は無責任ですから,「こういうアクシデントこそが醍醐味」などと書いてしまうわけですが,乗っておられる騎手の方々や,関係者の方々からしたら事故にならないか本当に不安になるだろうとは思います。起きてほしくないとは書きつつ,心の奥底で期待している自分が嫌ですね。


 2レースはサラブレッド。このレースに出走していて,なんとなく名前の響きを覚えていたマツカゼオリュウという馬は,このあと行われるいなべ草競馬では大飛切に出走しておりました。マツカゼ軍団?の青い勝負服は目立ちますね。また,ここを勝ったゴザイショは,昨秋の多度では決勝平頭4着だったようです。何回も同じ馬に会うと愛着がわいてきますね。このあたりのレース結果をまとめたサイトはどこかに転がってないものだろうか……。


 3レースは中間種。中間種1周ってのは部外者的にはちょっと物足りないかなー。静岡のパッチ号についてはこのあといなべにも静岡の同名馬が出走していることを確認したのですが,オーナー名が違っておりました。オーナーが変わったのか,単に申し込みをした担当者が変わっただけなのか,あるいはたまたま静岡に同名馬がいたのか,よく分かりません。


 それにしても,砂浜ってのは放っておいても砂煙が出て馬の疾走感が出るから,素人写真にはうってつけですね。
 4レースはサラブレッド。ここを勝った北伊勢号は,自分が見た多度でも平頭を勝っておりました。着順は忘れましたが,いなべでも走ってました。頑張りますね。


 5レースはポニーの決勝戦。3頭出ししていたARC乗馬クラブさんはブログを書いておられます。このエイシンちっくな勝負服も目立って印象に残りますね。
 勝ったホルヌキは長野の馬のようです。今週末(注:これを書いているのは大町の4日前)の大町に出てくるかな。


 6レースサラ。三重の「ミナミノ」軍団も名前の響きが印象に残りますね。このレースはミナミノスターとミナミノエースの2頭出し。いずれもいなべでお見かけしました。ミナミノスターは多度にもいたんだな。
 ところで,午後は場所を移動しながらレースを見ていたのですが,この角度は富士山とレースの両方を撮れる角度だったはずです。が,どうもうまくいってないんだよな−。春霞が残念。


 で,中間種のメインレース。決勝戦だけは中間種も2周になります。
 サランが,コーナーで内によれて,コースアウト(コースイン?)するアクシデント発生。特に事故にもならず,そのままコースを駆け抜けていきました。


 その後,コースの復旧作業も進み,サラの準メインレース。


 そして,いよいよメインレースであります。出走は5頭。
 レースは,先行したスマートグリッドが押し切って優勝!おめでとうございました。


スマートグリッド

サラノドリーム

シナノロード

サラノエンデバー

イセノホシ

輪乗り

スタート

 さて。これで終わってもいいのですが,やはり書くべきかな,と思ったので書きます。
 この最終レース,イセノホシが競争中止となりました。具体的な理由は不明ですが,周囲の方々の話を総合すると,おそらく心臓発作(心房細動などという甘いものではない)ではなかろうかと思われます(検索すれば中止後の写真も出てくるな)。これはレースであり,草競馬とは行っても真剣勝負ですから,当然無理は生じるでしょうし,こういうアクシデントはおこります。

 観光客たる自分はすぐに次の目的地に向かってしまったのですが,おそらく馬を移動させるのには相当な時間や人数を要したであろうと思われます。正直,秘密裏にことを済ませるのは不可能であり,特に序盤でこういうアクシデントがおきると,場の空気がかなり悪くなったであろうと思われます。今回は,幸か不幸か最終レースで起きた事故であり,特にお子様連れの方々はほとんど帰られていたようで,ある意味場の雰囲気が壊れずに済んで不幸中の幸いだったなと主催者目線で思ってしまったりもいたします。
 いずれにしても,ここにいらっしゃる方はこういう事象がありうることも頭の片隅に入れておいた方がいいだろう,とは思うのであります。

久能山へ牧之原探索へ

旅行記TOP旅打ちTOP