タケノヒホウ

10 嬉野温泉

 武雄からバスで嬉野温泉へと向かいます。
 これを書いている2022年9月29日時点で、西九州新幹線なるものが開業し、なんと嬉野温泉に新幹線が停まることになったようです。
 しかしながら、2011年時点では新幹線の「し」の字もなく、奥まったところにある一大温泉地、という具合でした。というか、嬉野温泉に新幹線が通るってことは2022年8月に武雄を再訪した時点でも認識しておらず、かなり最近になってから知りました。いつ頃からルートが決まって、いつ頃駅ができたんでしょうかね。知らないだけで、2011年時点でもう決まってたんだろうけど。なお、嬉野温泉駅のWikipediaを見ると、土木工事着工が2014年とのことなので、そりゃ気付かなくても仕方がないような気もします。

武雄から嬉野へのバス
新幹線ができた今も残ってるのかな?

10.1 湯豆腐

 嬉野温泉といったら湯豆腐です。温泉のお湯でつくった湯豆腐は、お湯に味がついているのが特徴であります。
 1人で行っても大丈夫そうな、定食を出しているお店を探したところ、よこ長というお店が見つかったので行ってみました。「よこなが」ではなく、「よこちょう」です。ホームページによると、ここが元祖のようですね。元祖が複数あるのかどうかは知りません。

よこ長 湯どうふについて なぜこの場所を撮ったのか謎
2011年当時は790円だったようです
HPによると今は950円です
湯どうふの食べ方 湯どうふ定食

 どこに泊まったのかは、写真が残ってないので謎です。

10.2 豊玉姫神社

 夜が明けました。豊玉姫神社へ。
 ここはなまず様が有名なようです。温泉の効果と相まって、美肌の神様と言われているようであります。

由緒 参道 狛犬
境内 狛犬 拝殿

 なまず様には参拝ルールがあるようです。神様ですからね。
 また、嬉野では、なまず様が崇敬されているため、なまずは食用にはしないとのことです。我らが日野市ではウナギを崇敬するためウナギを食べない文化がありますが、ここはなまずなのです。まあ、なまず自体そんなに食べないでしょうから、ウナギよりは食べられないことによるロスは小さい。


10.3 バスターミナル

 嬉野は一大温泉地であり、また嬉野市というちゃんとした自治体でもあるため、バスターミナル(バスセンター)があります。路線図や時刻表がしっかりしているのは観光客にとってありがたいですな。

時刻表 路線図 バスセンター 翌朝になって窓口が開きました 観光案内図
案内になってません

11 嬉野観光秘宝館

 この日最初の目的地。嬉野秘宝館。これまで秘宝館なる場所には行ったことがなかったんですが、せっかくなので行ってみました。秘宝館は通常館内撮影禁止なんですが、ここが撮影OKなことは事前情報として握っておりました。一応、入口で確認したところ、あらためてOKをいただきました。まあ、他にお客さんいないですからね……。
 私が行った時点では閉店は確定していなかったと記憶しておりますが、秘宝館全体に危ない空気感が漂っていたのではないかと思います。このあたり、記憶は曖昧です。
 ただ、写真OKということで当時から根強く存在するB級スポットサイトではかなり人気でありまして、そしてB級スポットサイトというのはこの時代になってもなかなか消えないので、今なお数多くのサイトにこの嬉野秘宝館の写真が残されております。よくぞGeocitiesやnifty、infoseekの消滅の荒波を乗り越えたものです。
 なお、おそらくここを一番詳細に記録しているのはこちらのサイトだと思います。こんなにしっかり記録して公開できる人間になりたかった。

最寄りバス停の時刻表 看板 建物外観 デカデカと観音像

 それではご案内を横目に中に入ります。ご案内文章、「最新のエレクトロニクス技術の粋を集めた大セックスワンダーランド」というのがいいですね。フォントも独特で、「こ」が普通のフォントよりも上下に広いような気がします。気のせいでしょうか。

ご案内 入場口脇に何かあった 入口 入場券 中にもご案内
文章は同じだと思う
まずは参拝 蝋人形について

11.1 和合神社・嬉野弁財天

 秘宝館につきものの、神社コーナーです。日本の神社といえば、この手の男女和合思想とは切っても切り離せませんからね。子孫繁栄は重要なのであります。思えば、2011年訪問時点で2022年の私が結婚していないとは、どこまで本気で思っていたのやら。まあ、こんなところに嬉しそうに行っている時点で将来は推して知るべし、という感じですが……(そのあとの競輪場にもっと大きな問題があるという説もある)。それにしても、この神社に供えられたお賽銭は交通遺児のためにつかうとは。そんなんだから閉店することになったんじゃないかという気もしますが。

和合神社 嬉野弁財天 100万円(約300万〜500万)
という謎表記
艶っぽい弁天様

11.2 道祖神

 神社の陰陽と並んで、日本に広がる和合の具現化。それこそが道祖神であります。



11.3 長崎オチンチ祭り

 ここから、下らない駄洒落がはじまります。やはりエロというのはくだらなさがあって笑えてこそでありますね。これは長崎くんちを文字っただけのものです。本当にくだらなくて素晴らしい。海外のエロ系の美術館は何カ所か行ったのですが、このような言葉遊びはなかったような記憶で、日本独特なのかもしれません。


11.4 資料コーナー

 こちらは、エロ系の博物館恒例の、土鈴やらの小物を展示するコーナー。長崎オチンチという大物を見せられたあとに、こうした小物が登場するのがここの特徴です。
 ここの小物類、今の自分ならもうちょっとしっかり記録に残してそうだけれど、当時の自分はなんとも思わなかったのだと思われます。

ご案内 道祖神桃と庚申の土鈴
どこかと思ったら築土八幡神社じゃないか
200円入れたら何かが起きるらしい
多分お金は入れてません
象牙製からみ人形

 そして、ここにも神社。今度はドストレートな、珍宝神社です。こういうのはあまり面白くないな。


11.5 スーハーマン

 誰もがなりたい性技の使者スーハーマン。やはりこういうパロディネタがいいですね。それにしても、こういうネタがよくぞ思いつくものです。


11.6 アラビアのエロレンス

 こちらも映画パロディ。くだらないのがいいのです。おっさんになるとこういう単純な親父ギャグが落ち着くのでありますよ。
 ただ、これは蝋人形の造形が雑すぎませんかね?


11.7 モンロー&燃えよマラゴン

 ここであらためて蝋人形について解説。そして、有名人2人です。これは人力でハンドルを回さないといけないので、一人で動かしながら写真を撮るのには無理があります。まあ、こういうのも楽しいからいいのです。
 あと、今なら燃えよではなく萌えよになっているかもしれません。当時は「萌え」という言葉はエロ方向にはありませんでした。


11.8 お色気郷土館

 先ほども長崎オチンチという郷土色あふれる展示がありましたが、ここであらためて郷土コーナー。こういうところで郷土コーナーをつくってしまうのがいいですね。こういうのはパリにもプラハにもありませんでした。
 個人的には有明夫人の造形は好きです。モデルとかいるのだろうか。

お色気郷土館 ナンバンショー 有明夫人 佐賀・鍋島化猫騒動

 複雑な?ギミックを使った嬉野茶摘み娘。そして有明の恋人。とりあえず有明とつけておけ、感がありますね。

嬉野茶摘み娘。除くと水(潮)をぶっかけられる仕組みです
水(潮)は思ったよりも下から出ていた……
有明の恋人
「カニさんオニギリをあげるからそのタオルを引っ張って」という文章がいいですね

11.9 その他諸々

 どういう配置になっていたかは忘れましたが、飛び出す万珍とホギホギ神社。飛び出す万珍はどういうギミックだったか忘れました。
 ホギホギ神社は、大洲の鴫山(重山)にある大洲若宮大明神社のご神体の分神を祀っている、とのことですが……。検索した限り、鴫山というのは三瓶の地名で、大洲の地名では無さそうです。また、この三瓶の鴫山には神社はなさそう。大洲の駅前に総社大明神社という神社がありますが、これのことだろうか。……と、真面目に検索するのは果たして正しいのだろうか。

飛び出す万珍 ホギホギ神社 浮気封じの喜心金精神様 おさすり観音様
酒呑南蛮人 どういうギミックだったか
忘れた
上下に動くのはいいとして
どういうネタだったのかは忘れました
これも記憶の外 風流廻り舞台

11.10 ハーレム

 ここが嬉野観光秘宝館のメインスポット。吹き抜けの空間に、豪華なハーレムがつくられております。そんなに気合いを入れて何をしたかったのか、ここを作った人の考えが凄い。制作費はなんと驚きの7000万円。本気で採算とるつもりだったのでしょうか。この無駄な豪華さこそが、日本の正しい温泉地の盛り上がりなのであります。

ハーレムへ 解説 上から見下ろす。下に降りないとセンサーが作動しないので、暗いです
この時点で若干欠陥ありのような気がしなくも無い

11.11 おしまい

 場内の壁にはAVのポスターも。どういう基準で貼って(AV業者が営業して)いたのかはよく分からん。


 テレホンコーナー。昭和感があっていいですね。お金は投入してません。


 バスの時間もあったので駈け足にはなりましたが、人生で始めて秘宝館的な場所に行ったのもあり、楽しめました。
 2022年の技術でこのような場所をつくったら、さぞかしリアルなものができるのだろうと思うところではありますが、逆に無駄にお金を使った展示はしないだろうから、難しいところですね。

 そんなわけで、武雄に戻ります。

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