NP歩き渡る和歌浦その3
和歌山,というと,今回の旅行はわかちゃん目的なのは最初に書いたとおりであります。
で,観光地的には,一般に熊野や那智が浮かびます。いやまあ,勝手に一般化していいのか分かりませんが。
しかし,和歌山は言うまでもなく徳川御三家の1つ。紀州徳川のお膝元なのであります。現代っ子NPからしてみたらなんでここに身内を配置しないといけないのかイマイチよく分からないので,徳川さんの遺構は旅行前に全然意識してなかったのです。まあ,わかちゃんに会うために急遽旅行を決定しているからそんなに事前リサーチもしてないんですが。
てなわけで,東照宮です。
そういえば,小学校6年のときに日光東照宮に行きました。3猿とか,太さの工夫をした柱(←曖昧なのは記憶が曖昧だから)とかがあったことは覚えておりますが,具体的にどうなってたかは全然覚えてないな。戦場ヶ原を歩いてキャンプファイヤーやったってことは覚えてるけど。ううむ,人間の記憶って悲しいなあ。
「東照宮」というのがいったい日本にどれだけの数あるのかもよく分かってないのですが,とりあえず御三家がいるところには東照宮があってしかるべきなんでしょう。東照宮というと,徳川家康公を祭ってるのだと思うのですが,なんか祭らないと祟りでもあるという噂が流れたんでしょうか。それとも単なる公共事業なのかな。というか,菅原道真&太宰府天満宮的祟り避け神社ってのがむしろレアケースで,現代なら銅像建てるところに神社を建てるのが当時の習わしだったのかな?このへんは宗教(宗教史)に疎いのでよく分かりません。
それはともかく,東照宮。時間的にのんびりしてるわけにはいかないのですが,つい寄り道してしまう悪い癖で,橋の下の弁天様にもお参り。お参りしている間,誰も降りて来ませんでした。まあ,目の前に長く続く階段が見えてるのにあえて横道の下り階段を進もうとは思わないよな。
で,長い階段を上がり,東照宮へ。赤々しい楼門はまさに東照宮,という感じ(日光的イメージ)。しかしながら,唐門・拝殿の赤色は,楼門の赤色よりも深みがあって,こっちの方がなんとなく「歴史的建造物」感があっていいですね。実際にはわりと最近になって塗り直してるんじゃないかという気がしますが。
東照宮 | 歩道橋から見下ろす | 鳥居 | 拝殿に向かう階段 | 橋を越えたところから 降りると弁財天社 |
橋を見上げる |
楼門 | NPは葵の御紋しか分からない エセ歴史ファンなのであります |
手水舎 | 龍 | 唐門とその奥に拝殿 | なんなのかよく分からない |
御輿舎 | 斜めから | 内側から楼門 | 階段を見下ろす | 緩い坂もあります | 再度見上げる |
この東照宮,内部拝観が可能です。観光客に優しいのも日光的イメージに合致します。何人かの集団を巫女さんが案内してくれます。
まあ,おそらく巫女さんもバイトなんでしょうが,一方的に高らかと説明していく,というスタイルでした。このときの巫女さんが「左甚五郎」という彫刻家の名前を連呼しておりました。僕は美術史にも疎いので,左甚五郎氏の名前は実はこのとき初めて聞いたのですが,このあと,どこだったかは忘れましたが,この方の名前は複数回拝見いたしました。かなりの大物なのでしょうね。名前の響きもいいしな。個人的に河東碧梧桐と並ぶ「名前の響きがいい人」であります。
さて。続いて,和歌浦天満宮。東照宮の横にあります。NPは谷保天大好きっ子でありまして,昔から天神様を見たら行きたくなってしまうのです。これだけ天神様に行ってるのに頭がよくならならず,字が下手なままなのが悲しいところですな。
この和歌浦天満宮も,山の中腹にあります。せっかく降りたのにまた階段を上るのか・・・・・・。精神的にはなかなかハードな旅であります。
鳥居 | ここを上る さっき降りたばっかりなのに…… |
なんだかよく分からない | ←のアップ お金を入れている人が多いですが, 結局なんなのか分からない |
楼門を見上げる | 石段 階段が綺麗でないのには 風情を感じますが, 体力は余計に消費します |
上からの眺め | 階段を見下ろす | 手水 天神様なので,例によって牛 |
天神様なので,例によって筆塚 | 天神様なので, 例によって絵馬がぎっしり |
拝殿 |
拝殿を正面から | 楼門から外を見る | 外 | 写生をしている方が多数 | 鳥居と楼門 |
写真にもありますが,写生をしておられる方が多かったのが印象的でした。確かにいい景色ですよね。
ただ,時間がおしているのでまったりとできないのがつらいところ。そして,上って降りて上って,体力的には結構きつくなっているのでありました。
どんどん焼 | 山の中腹にほこら | 道ばたにもほこら かつて痛ましい事故でもあったのか… |
そして,当然のことながら,腹も減ります。なにせ朝方にミスタードーナツで朝食食べたきりです。
と,思いながら歩いていると,「どんどん焼き」のお店発見。関西といえば粉モノ,というのは完全なる偏見でありますが,まあ大きく間違っていないのではないかと思っております。
とりあえず1つ買って,あとで養翠園で食べようと思い,1枚購入。200円です。さすが関西の粉モノ。この安さがたまりません。ちょうど消防士さんたちも買いに来てました。
で,次の目的地,養翠園に向かって歩きます。仕事場から直行してるので当然足下は革靴。旅行用革靴ではありますがいい加減足が限界に来てます。ひぃひぃ。
そんなわけで,地図をてきとーに見ながら(いかんせん携帯には電池の危険が常につきまとう)進んでいきます。初めての土地なのに適当に雰囲気でショートカットを試みて失敗するのはいつものことであります。住宅街を変な奴がウロウロ彷徨ってるのだから地域住民の皆様からしたら危険きわまりないでしょうが,そのへんはお許しいただきたいところです。
しかしまあ,ショートカットを狙って道を間違えて戻って住宅街をグルグル,というのは体力を消耗します。だったら堂々と大回りしていけ!と怒られそうですが,疲れているから(まあ疲れてなくてもなんだけどさ)ショートカットを狙うのです。まさに悪循環。
そして,目指していた,養翠園に向かう橋を発見!はっけ……ん?なんか工事中です。
げげげっ。工事中とはこれいかに。「通行止」という言葉が赤く輝いています。「通行止」ってなんなのよさ。こちとら紀三井寺から歩いてきてるんだけど……。
歩く気力を失います。まあ,湾を大回りしていけば正門には到達できます。乗用車に乗ってる人はせいぜい数分程度の遅れですみます。
しかし,こちらはそうはいきません。体力的には気合いでカバーすればいいんですが,時間という問題があります。このときすでに15時25分。貴志線に乗ってたま駅長に会いに行かないといかんのです。どんどん焼きから30分歩いてここまで来たのにこの仕打ち。
腹も減って,もうやけっぱち。
というわけで,実は,養翠園ホームページによると,徒歩客は橋を渡れたらしいのですが,そんなこととはつゆ知らず,工事のおじさま方と話す気力もわいてこないので,力尽きて海沿いの堤防で寂しく食事。
どんどん焼き自体はとてもおいしかったです。これぞB級グルメ。これを優雅に養翠園で食べられたらよかったのに……。まあ,どっちかというと堤防に似合う食事ではあるんだけどさ。
死刑宣告 | 工事中 お休みの日に働かれている建設会社の 皆様には頭が下がりますが… |
どんどん焼き | 汚いけど中の様子 | 船は静かに泊まっている… |
さて,歩いて養翠園に向かう気力を失ったNPは,タクシーを呼んで最寄りの貴志線の駅に向かうことにしました。旅先の観光地でも何でもない場所でタクシーを呼ぶのって難しいですね。そもそもどのタクシー会社を選んだらいいのかも分からないし。優しく教えてくれたタクシー会社の方ありがとうございました。あと,タクシーって電話応対者の対応がいいと,ドライバーも当たりの確率が高いと思うんですが,これって僕だけでしょうか。