ウエノトウショウ(ユキノニッコウ番外編その1)

 確かトウショウ○○が牡馬で○○トウショウが牝馬でしたね。ネーミング的に上野と組み合わせるとトウショウウエノよりウエノトウショウの方がしっくりきたので(響きとしてはヌエボトウショウに近いんだな),牝馬バージョンにしてみました。特段それ以上の意味はありません。そんなわけで,日光東照宮を訪問して,せっかくなので上野の東照宮にも行ってみたくなったので行ってみることにしました。
 上野という場所は高校時代は定期券の範囲内だったような気がするのですが,特に立ち寄ったこともほとんどない完全アウェイな場所でして(だからこそメキシコに行くときに日暮里でなく京成上野を使ってしまうというミスをのです),上野公園についても物心がついてからまともに入った記憶がありません。確かアメリカに行く直前に上野動物園に行ったような遠い記憶があります。下手したらそれ以来じゃなかろうか。

 そんなわけで,まずは弁天様。

弁天池から鳥が飛び立つ 遠くに弁天堂 杭の上に鳥
マーキング等で場所を
決めたりしてるのだろうか
ボート場入口
何も言われなかったら
競艇場の入口に見えると思う
鯉ヘルペスの影響が…

 そんなわけで,不忍池弁天堂に向かいます。
 バス停の関係で裏側からの進入です。裏から,弁天堂のまわりを歩きますが,とにかく「塚」が多い!いろいろな職業団体がそれぞれ塚を建てております。この手の塚というと筆塚と包丁塚くらいしか見覚えがないので,こんなにもたくさんあるとはびっくりです。なぜ上野の弁天堂にこんなに多数奉納されてるのでしょうか??
 それはともかく,とりあえずWikipedia先生を頼ってみます。どうも,琵琶湖竹生島になぞらえて弁天島をつくったようです。
 そして,なんとびっくり。上野不忍池に競馬場があった!!知らなかった!びっくり仰天。しかし,ネットを見てもどうも当時のコースがよく分からんな。それにしても,こんなところで競馬が行われていたとは……。それにしてはこれだけいろいろな記念碑が建ってるのに「競馬塚」がないな。それとも見落としたのだろうか。

鳥塚とその由来
この手の石碑に書かれた由緒書って
なかなか読む気にならないんだよな…
包丁塚 暦塚 いと塚 スッポン感謝の塔 扇塚
ふぐ供養碑 魚塚 めがね之碑 長谷川利行の碑
絵画には疎いので存じ上げませんが,日本のゴッホとのこと
駅伝の碑

 さて,弁天堂は威風堂々という感じの構え。狭い弁天島の中にあるから近くに来たら案外小さく見えるのかと思ってましたが,そんなことありませんでした。
 脇の大黒堂はあまり人がお参りしてないな−。
 あと,屋台が並んでいて活気があります。自分がいままで行ったことなかっただけで,世の中的には極めてメジャーなスポットなんだろうなー。

裏から見る弁天堂 剣豪櫛淵虚冲軒之碑 弁天の裏の弁天 石塔 地蔵尊 大黒堂
弁天堂
改修中なのがちょっと残念
(「改宗」中と出てちょっとどきっとしました)
弁天様の琵琶 弁天堂から見下ろす 橋ごしの弁天堂 つり禁止
たたずむ鳥が美しい
遠くから再度弁天堂

 続いて,清水観音堂はまた今度ということにして,五條天神社。上野公園は見所が多く,なかなか一筆書きで回るコースを描くのが難しいな。
 現地に行くまで全く知らなかったのですが,この五條天神社は医薬に霊験灼かな神社のようです。由緒書を見るに,日本武尊が当地にて病気を治したことが理由っぽいです。日本神話・神社についてはさっぱり分かってないので,ほかの大己貴命と少彦名命をまつっている神社がどこまで医薬プッシュなのかはよく分かってませんが。

 そして,ここも階段を下りて境内に入っていきます。ちょっと前に貫前神社でびっくりした下り宮に,こんなところで出会うとは……。

鳥居 製薬会社の提灯が並びます 下って境内 工事中で吽形の
狛犬しか見られず
うけらの神事について
手水鉢 千社札禁止はよく見ますが
受付に納めてくれ,という
表示はあまりないように思います
縁起 記念奉祝事業
協賛のお願い
神社縁起 拝殿
本殿 神楽殿 境内

 そして,その横に花園稲荷。
 どうもこっちが最初からここにあって,天神社はのちにここにやってきたようですね。天神様とお稲荷さんというメジャーな2大神社が並ぶのはいいですね。
 そして,ここには拝殿とは別に穴稲荷がありました。都会の稲荷神社なのにこういう面白い構造のものに出会えると嬉しくなります。
 奥に入ると,穴と脇の社殿。解説によると,穴の脇にある社殿は,天海さんが忍が岡の狐が住処を失ったことをあわれみ、一洞をつくり,その上に祠を建てて祀ったようです。祠を建てるのはいいとして,洞を作ってその中ではなくその上に祠を建てたってのが当時のやり方を垣間見られて興味深いところです。

花園稲荷 石鳥居 穴稲荷に続き鳥居 穴稲荷へ 穴稲荷解説
「も」がかわゆい
穴稲荷と,脇に別のおやしろ 花園稲荷御由緒

 さて,このあと博物館方向に向かうことだけは内定していたので,とりあえずどこをどう通るかという話になります。ふとみると,「東照宮の冬牡丹」の案内が出ていたので,そこに向かうこととし,そのついでに大仏を見に行くことにしました。
 東京に住んで20年以上経つと思いますが,上野に大仏が現存(現存という表現が正しいのかは怪しいですが)しているとは,この日まで知りませんでした。というか,昔は「大仏」ってのが日本に数体しかないかなりレアなものだと思ってたんだよなあ。なので吹上大仏の存在に驚いたんだった。

 ここの大仏は土→青銅→青銅で再新鋳と,2回にわたって鋳造され,さらに関東大震災で仏頭が落ち,第2次大戦時に献納された,という凄い歴史をたどっているようです。第2次大戦時はおそらく青銅を溶かして使うために献納したのだと思いますが,顔だけは残したんだな。さすがに顔を溶かすのは気が引けたのでしょうか。てことは,頭を前後で真っ二つに割ったのかな。こういうおそれ多いことをさせられる担当者は大変だな。
 また,この大仏は「これ以上落ちない」として合格祈願で有名のようです。しかしまあ,数回落ちてる大仏なので,現役生がお参りすべきかどうかは考えた方がいいような……。
 あわせて,その横にパゴダ。パゴダをWikipediaで検索すると,まさかの「仏塔を意味する英語」。英語だったのか。しかも,語源がポルトガル語だったりしてびっくりです。内部見学できませんでしたが,同じくWikipediaによると靴下すら履いてはいることが認められていないようで,そりゃ上野で見学なんておいそれと許可できないな。

パゴダ解説 階段を上がってパゴダ パゴダ
いまいち平均的な
パゴダの構造が分からない
前になぜかみかん こっちが参拝口 大仏略記 ご尊顔
こんなに近くから
大仏の顔を見られる場所も
多くはないと思う

 さて,東照宮へ。
 「上野東照宮」という響きは大昔から耳にしておりましたが,初めての参拝であります。
 で,まずは冬牡丹苑。てっきりタダなのかと思っていたら,600円かかりました。おっとこれは予定外。でもまあ,せっかくなので払って入ります。
 すると,道沿いに,藁で囲われた牡丹がたたずんでおります。なるほど,冬牡丹ってこういうものなんですね。一面の牡丹畑があるんだと思っていた。こうやって1つ1つにワラ囲いしてたら手間も暇もかかりますね。これなら600円もしかたないなー。さらにさらに,東照宮のぼたん苑のページを見ると,丸2年の作業を経て開花しているようであります。ここまでくると本当に600円だけでいいのか,逆に不安になってきます。そして,これはここに行くまで知りませんでしたが,「冬牡丹」と「寒牡丹」というのは完全に別物なんですね。寒牡丹というのはあくまで冬にも咲く2季咲きの花であって,冬牡丹というのはそれとは別個に,人為的に冬に咲くように調整した花。かなり人間の手が入ってるんですね。本当に600円でいいんでしょうか。
 そして,この牡丹苑が思ってた以上に広い。牡丹もたくさん飾られております。ホームページでは40品種600株とのこと。これを丁寧にワラ囲いしているのだから頭が下がります。
 途中,俳句コーナーと簡単な社殿があったのでこれで終わりかと思ったら,さらに先がありました。
 牡丹をここまでじっくりと,しかも大量にみたことなんてありませんでしたが,個人的には透明がかった薄い色の花がお気に入りでありました。

山門 東照宮解説 通路変更 冬牡丹について 牡丹苑

 そして,東照宮。
 なんと,東照宮は現在社殿工事中で,完全に工事の布に覆われておりました。う〜ん,なにやってんだか。
 あと,東照宮のまわりには多数の燈籠が奉納されておりました。日光東照宮にも燈籠が多くありましたが,東照宮には燈籠を奉納する文化があるんでしょうか。紀州東照宮はどうだったかな。記憶する限りではそこまでたくさんあった記憶はないのだけれど。ただ,名前も東「照」宮なので,なにか照らすものを奉納したいというのは分かるような,分からないような。





東照宮
拝殿は絶賛工事中
広島・長崎の火 燈籠
こういうところではなかなか見ません
五重塔

 つづいて,20年以上ぶりに科学博物館に入ってみました。科博というと,かつて真面目な小学生だった頃に,不真面目にも友人数名で親に内緒で乗り込んだことがありました。いやぁ,あのころは博物館に行く真面目少年だったのに,今となっては博物館といったらJRAの競馬博物館にばっかり行ってるんだものなあ。人間落ちぶれたくないですな。
 この日の特別展はチョコレート展。1人の男性が行くべき場所なのか,極めて疑問でありますが,まあやってるんだから行ってみます。結論として,複製展示が多く,またパネル説明ばかりだったので(特別展がそもそもそういう展示主体なのかな?),パンフレットを読めば足りたのではないかという気もします。ただ,いろいろ体験コーナーもあったりしたので,お子様連れには楽しめるんだろうな。結論として,一人者の男性が行くべき場所はここではないどこかだ,ということであります。ただ,メキシコがカカオの歴史に大きく関係しているらしく,メキシコ関連品が見られたのはちょっと嬉しかったです。別にメキシコで現物を見てきたわけでもないんだけど。また,ちょくちょく名前の出てくる「前田商店」。聞いたことのなかった会社ですが,どうもこの業界では有名なようです。あと,ピエスモンテが精緻で凄いですね。こういう名前の馬はいないのかな。
 また,常設展においてもいくつか期間限定展示がありました。山中博士のノーベル賞記念展示もパネル主体で,文系にはちんぷんかんぷん。考えてみたら,これまでのノーベル賞受賞者でちゃんと中身を理解できてるのは平和賞ぐらいだな。文学賞の作品も読んでないし。
 さらに,せっかくなので世界ココア基金会長のビル・ガイトン氏の講演を聴いてみました。チョコレート展に合わせての講演なのはいいとして,ガイトン氏側にこの講演のメリットがあったのだろうか……。これを聞いて寄付する人がいるとは思えないのだけれど。

上野動物園
こういう遊び心はいいですね
野口英世像 多摩産木材を利用した園路舗装
この勢いで杉をなんとかしてくれー
チョコレート展

 このあと,独り身の男性らしく,浅草演芸場へ。WINSには寄りませんでした。

ユキノニッコウ本編東武博物館

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