ペナン旅行記その15

 そんなわけで,坂を一気に下りました。なにせ,天気がやばい。今にも雨が降ってきそう。というか,若干ぱらついております。まあ,前日までを思えば,5時を過ぎても雨が降ってこなかったのはまさに幸運と言うほかありません。いやぁ,よかったよかった。
 そして,不安だったバス停も,坂を下って左を見るとすぐに発見しました。よかったよかった。これでなんとかなる。

 てことで,バス停に座ってバスを待ちます。
 待ちます。
 あ,雨が降ってきました。
 待ちます。
 ・・・・・・・
 ・・・・・・・
 バスが来ません。一応,飛行機は21時15分発なので,まだ3時間あります。なので,多少のタイムロスは大丈夫。
 ですが,バスが来ません。”305”の文字は有り,バスは来るようですが……。あと,バスがどこを通るのかも分かってないんですね。なので,バスに乗れれば安心って言うわけでもありません。その意味もあって,時間は3時間あってもあまり余裕がないんだよな。しかしバスが来ない。というか,単にこっち側にバスが来ないだけならいいんですが,反対側をバスが走っていく,ということもないんですね。これがまた精神的にきつい。
 ううむ。最悪,近くで工事してる人に身振り手振り筆談でタクシー呼んでもらおうと思ってたのですが,雨が降ってきたので去ってしまいました。視界は開けましたが,完全に一人です。歩行者もいません。誰かいれば電話借りてタクシー頼むこともできるんだけれど。車通りは多いですが,タクシーは通りません。もともとペナンは流しのタクシーを捕まえる文化ないしな。
 一応,このバス停の屋根はしっかりと機能しており,雨が降っていてもほとんど濡れません。でも,バスが来ないのは不安です。どれくらい不安だったかというと,雨が降ってるときの写真が皆無であり,写真を撮る心の余裕を喪失していたことからもうかがえるかと思います。
 残り時間が減ってきました。GoogleMapと睨めっこをしている限りにおいて,ここから空港までの距離は8キロ程度。最悪走って行くとしても,いい加減走るにしても時間的にきつい(なんせ運動不足なことに加え,さっきまで戦争博物館内を歩き回ってるのです)。あるいは,近所の家に突撃してタクシー呼んでもらおうか……。
 さらに少しして,親子連れが道を渡ってきました。さっきの工事してた人たちを除けば,久しぶりに見る「歩いている人」です。そして,こっちに来ました。バス待ちするようです。これは心強い。そして,この親子連れ,NPに「コムタ云々」と聞いてきました。とりあえずこういう時には言葉が分からないことをアピールしつつ笑顔で分からない,というジェスチャーをするダメな日本人なのでした。すると,バスが云々と聞かれました。とりあえずYesと返事をするダメな日本人であります。
 すると,すぐにバスがやってきました!もしかしてこの親子連れ,バスの時間をきちんと把握してたのかもしれません。

バス停 頼ろうと思ってた工事の皆様
前に荷物を積んで去って行きました

 さて,バスは来たものの,このバスが一体どこを通るのか分かってません。とりあえず運転手に「Airport?」と聞くと,なんかよく分からない言葉が返ってきましたが,とりあえず「乗れ」とのジェスチャーをされて,2RM払います。(あとで反芻してみたところ,おそらく"You have to change the bus"と言ってたと思われます)。まあとりあえず,地図を見る限りしばらくは空港方面に進むしかない。空港を通らないとしても,6号空港通り(という表現を使うかは知らない)には出ないとどこにもいけない。コムタを目指すなら,8割方空港通りに出たところで右折して空港方面に進むはず。それでいて空港に寄らないということは,空港前の大きな道を左折するはず。まあ,空港通りで左折しても,ここからなら1km程度。これなら(雨さえなければ)大丈夫。
 という予想を立てながら,GoogleMapの現在地表示と睨めっこします。まあ,道が一本道なので精神的には楽です。

 ところで。この戦争博物館は,ペナン島のBatuMaungという地域にあります。そしてこの305のバス,乗ってくる人が軒並みインド系の方々です。いやもちろん見た目だけの話ですが。このあたりはインド人街なのかな。雰囲気的に新興住宅地のように思えるんだけれど。

 6号に出る交差点で大渋滞して,15分ほどつっかえましたが(正直,なぜこんなに詰まるのか完全に理解不能),無事右折しました。なお,ここでつっかえている間,ふととなりの車を見ると……ワイパーが停まってる!雨はやんだ!

 さて,バスは予想通りの進路をとり,6号空港通りから左折したところでバスから降りました。ほかにも降りる人がいたので,降車ボタンを押すことすらせずにすみました。そして,雨もやんでます。助かった。そして,ここまで来れば無問題!

 そんなわけで,空港に入ります。
 歩いて空港に入るってなかなかないことなんじゃないか,と一瞬思ったんですが,案外そうじゃないような気がしました。

降りた通り 空港通り 空港

 空港に入ったのは19時過ぎですが,まあ時間的には余裕ですね。そういえば荷物預かりが19時で閉まってたらどうしようと思ってたら,ちゃんとあいてました。助かった。荷物を回収して,最後の食事をどうしようか,例によってやはり一度は現地のマックに行くべきか,とも思ったんですが,まだ食べてなかったラクサを食べることにしました。合わせて,コーヒーも。
 ラクサは9.5RM,Old Penang Coffee(イポーじゃないのね)は5.1RM。まあ,空港価格です。
 ラクサはもの凄い魚粉の香り。魚介系ラーメンも真っ青です。面は太くて柔らか。コーヒーはやはり甘め。街中でミロの看板をよく見たのも納得です。



出発時刻 マクド ケンチキ ここで食事しました。ラクサとコーヒー

 そういえば,ペナン空港には当然イスラム教徒のためのお祈り部屋があるんですが,男女別に分かれてました。これは初めて見るかもしれない。


出発ロビー

 そんなわけで,無事SilkAirでシンガポールへ。自分の認識では,離陸前はシートベルト着用サインを4回鳴らすルールがあることになってたのですが,ここは機長が「Take Off」と発言してました。なお,飲み物はコーヒー・Tea・オレンジジュースの3択で,Teaを頼んでみたところ,チャイではなく普通の紅茶が出てきました。
 シンガポールはトランジット時間が短かったですが,特にアクシデントもなく,日本に戻ることができました。シンガポールからの便ではなぜかあまり寝られませんでしたが,まあ清洲会議と魔女の宅急便を見られたのでよしとします。ちなみに,ジブリにはとんと縁が無いので,アニメの魔女の宅急便は未だに見たことがありません。

シンガポール国際Cの広告 これが難問だった…
回答載ってないし。
てか,未だに1個見つからん
機内食@シルクエアー 機内食@SQ

 そんなわけで,序盤にかなり気合いの抜けた行動をとりましたが,なんとか無事帰国できました。今後人生でペナンに行くことがあるかどうか,正直かなり怪しいですが(なんせマレーシアだけとってもほかに競馬場あるしな…),東南アジアらしく食事が安くて手軽に食べられるのはよかったですし,なにより(結果的にですが)氷を摂取して生きて帰ってこれるのは嬉しい。
 また,カード忘れの失態とスカイライナーの満席問題については今後に生かしたいと思うところです。


その14

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