祝福のクアンタン

 マレーシア人の友人が結婚式をやるというので,興味本位でマレーシアはクアンタンに乗り込みました。
 このマレーシア人は随所にリッチさを出しており,人間的にも財力的にも劣るNPはたびたびひがみ根性を丸出しにしているのではありますが,他方でクラスで初めて話した人物でもあり(お互い唯一の日本人とマレーシア人だった),また一緒にワイト島に行ったりドイツに行ったりもした非常に仲のいい友人であります。

 さて,ムンバイを午前2時55分という騒音問題にうるさい日本ではなかなか見ない時間に飛び立ったNPは,チェンナイでトランジット。賢明な皆様であればチェンナイがマドラスのことであることは当然ご存じであると思いますが,お馬鹿NPは知りませんでした。かつてマドラスボンベイカルカッタと唱えて覚えた3つの地名は,既に3つとも変わっております。でも,ATOKさんはボンベイとカルカッタは修正を指摘してくれますが,マドラスに関してはスルーです。

 事前準備も何もなくチェンナイに降り立ったんですが,乗ってきたのはムンバイ→チェンナイ便ですから当然国内線ターミナルです。入管も税関もありません。
 で,次の行先はマレーシアですから,当然目指すは国際線。こういう乗り継ぎをする人は一人や二人じゃないはずです。なのに。なぜ。国際線Departureへの案内がないのでしょうかね。見つけられなかっただけなんですかね。そして,朝早いのでinformationにも人はいない。これだからもう。
 てことで,カモだと思って寄ってきたタクシーの運転手に場所を聞きました。

 なお,Kindleに入ってる地球の歩き方を見たところ,どうも600mくらいあって連絡の交通手段も用意されてるようなんですが,よくわからないので歩きました。

チェンナイもDiwaliで盛り上がります ミシェランマン
こんな人知らない
多分このFreeShuttleBus
ってのが連絡バス
ひたすら歩く

 無事国際線ターミナルに到着しました。
 ラウンジでスマホ充電しつつゆっくり寝る予定だったのに,まさかのClosedでありました。がっくり。でもまあ,ロビーは静かだったし充電コーナーもあるにはあったので,多少は体力と電力を回復できました。

 チェンナイからクアラルンプールまではエアアジア。アジア圏のLCCとして名高いエアアジアですが,この日が初搭乗でした。そして,余計な機内サービスがないエアアジアさんのおかげで,邪魔されることなく爆睡できました。ありがたや。

 クアラルンプールは,荷物を受け取って外に出たらそこはもうデパートでした。ここで両替。

この日の出発便 Airsideの待合ロビー 今回初めてラッシーを
口にしました
LCCのくせにエプロンから
搭乗できます
やけに新鮮に感じます
機内。やはりそれなりに狭い。
今回は眠すぎて2時間爆睡できましたが,
そうでない場合,何時間耐えられるかは迷うところ
上空から見たクアラルンプール
なんか植林してるんですかね??
Diwaliのための飾り付け トイレ
便座の座り方が描かれております
色的にイオンなKLIA expressとtransitの乗り場
デパートの真ん中に普通の店みたいな空気で
突然登場するのでびっくりします

 さて,マレーシア前半戦の目的地はクアラルンプール(通はKLというみたいなので,以後僕も通ぶってKLと略します)ではなくクアンタンです。というわけで,バスセンターに移動。事前調査の時間があまりなかったために位置関係もよく分かってなかったんですが,なんとか空港からバスセンターまで電車で簡単に行けるという情報はゲットしておりました。

 ところで。この日(金曜日)から,ヒンドゥー教はDiwaliというお祭りに入ります。てことで,空港でもデパートでも,ヒンドゥー教の人が多い場所では飾り付けがなされております。
 あわせて,お祭りシーズン名だけに人の移動も激しく,友人の勧めに従って事前にKL→クアンタンのバスは予約しておりました。
 そして,このDiwaliのシーズンであったがゆえに(推測だけど),ホテル需要も高く,それがあとで問題を起こすのであります……。

 バスセンターに到着。駅からバスセンターは見えるのでここの移動は簡単です。こういう場所なのにエスカレーターが少なかったりするのはまあ仕方ないですね。

 そして,バスセンターは思ったよりも空港感はなかった(というか,KLIAがおかしいんだな)んですが,それでも日本の多々あるバスターミナル等に比べたらかなりしっかりした建物でした(なお,バスタ新宿にはまだ行ってない)。ここで昼食。もちろん,空港と比較されるレベルのバスターミナルですから,ペナンのコムタみたいな店はなく,どこもこぎれいです。とりあえず,前回ペナンで食べなかったナシゴレン。チキンをつけました。
 そして,久々に見るポッカの缶コーヒー。セブンイレブンもあります。いやあ,アジアですね。

 なお,チケットカウンターもたくさんあるんですが,ここKLにおいては,バス会社単位では発券・発売されておらず,新規に購入する人向けのカウンター群と,予約済・購入済の人向けの発券カウンター群に分かれておりました。なお,2日後の話にはなりますが,国際線(というなのかどうかは不明だけれど,シンガポール行きのバス)は携帯予約画面を見せるだけではダメで,印刷をするように言われましたが,印刷もカストマーサービスの脇で無料でできました。

駅から移動
マレーシアの盲人用ブロックは
日本と同じですね
なぜかここには日本語も
空港にはなかったのに
KILA Transit乗り場 バスターミナル
出発便一覧
多すぎてやってらんない
主要目的地ごとの発車時間 普通のカウンター群
事前予約してる人はかなり少ないと思われます
ここは予約者の発券場所 上から見下ろす
チケット フードコート。ここでナシゴレン購入 缶コーヒー エッグタルト
3階はこんな感じで飲食店がわんさか 水は2RM 1階出発ターミナル
ここは空港のごとくゲートがはっきり分かれているし
表示もしっかりしてるので,迷うことはない

 バスはほぼ満席。予約したのに横は女性でしたが,なにか入力間違えたっけ。でも,女性も特になにも言ってなかったし,もしかしたらマレーシアはイスラム国でも特にこのへん気にしてないのかな??
 バスは特にアクシデント無くクアンタンに到着しました。所要時間約4時間。途中,何カ所かで客をおろしてましたが,知ったこっちゃない。大きなバスターミナルに着けばそれでいいのだ。まあ,旅行者にとって最大の問題はバスにWi-Fiも電源もないので,道中暇をもてあますということにあります。

 クアンタンのバスターミナルは夜の店仕舞いモード。バスを降りたところにやってくるタクシー運転手を無視して向かった先にタクシーカウンターがあることは事前に知ってたのですが,中には人がおらず,結局待ち構える運転手さんたちのもとに行くことになりました。30RM。距離感も相場観もまったくないので,いいのか悪いのかさっぱり分からない。

到着ロビー トイレ。0.3RM。 ターミナル内
1階は出発ロビー

 さて。無事ホテルに到着。チェックイン。
 ……できませんでした。まさかのオーバーブッキング。Hotels.comから予約が入った時点でホテルのサーバーがダウンしてたとか。ぐへえ。
 でもまあ,頑張って代わりのホテルを探していただき,そっちに入ることができました。実はオーバーブッキングって人生初めてだったんですが(少なくとも自分主体の個人旅行としては),世界のホテル業界共通のルールみたいなのってあるんですかね?日本だったら同価格帯だけどちょっと上の場所に泊める,とかありそうだけど。
 まあ,連れて行かれたホテルは朝食はないものの(それゆえ元の場所で朝食とっていいと言われた),中は多分元予約してた場所よりも上でした。そして,ここにいるのは1日目だけで,2日目は元々予約してた場所での宿泊となります。せっかく身体を休めたかったのに,面倒が重なる……。

 とはいえ,今回のホテルは基本的に対応はよく,翌朝も面倒な日本人が朝食を食べにくるという情報はちゃんと引き継がれておりました。
 そして,早々と部屋を片付けていただいたようで,10時過ぎにはチェックインできました。ありがたや。素晴らしいサービスです。



 さて。結婚式は正午から。というわけで,それまでにちょっと観光。といっても,ここクアンタンは(TripAdvisor情報によれば)中心地には特に観光地はなさそうで,挙がっているのはタクシーからも見えたモスクのみ。というわけで,モスクに向かいます。
 ……暑い。
 インドから来たから多少は暑さ慣れしてるつもりだったんですが,やっぱり暑いものは暑い。そして,ムンバイとの大きな違いは,炎天下の中外に出ているアホが誰もいないということです。まあ,単純にムンバイに比べて人口密度が圧倒的に低いんだろうと思うんですが,街中に人があふれて日陰でごろごろしてるムンバイとは異なり,もう人気(ひとけ)がありません。車はばんばん走っているのでみなさんどこに行くにしてもこの暑い中歩いたりはしないのでしょう。
 そして,それゆえに困ったことが。唯一の歩行者であるがゆえに,車からも歩行者の存在はイレギュラーなわけでして,素人が道を渡るのは容易ではありません。ちょっとこれは想定外。思ったより道を渡るのに時間がかかる。そして,暑いので立って車が途切れるのを待つのも疲れます。なお,歩行者が少ないせいで,横断歩道や歩行者用信号がなかったりもします。右左折車が歩行者を想定してないのが分かるので本当に油断ならない。いやはや疲れる。
 ですが,無事にモスクに到達しました。

モスク外観
白と水色で非常に明るく,きれいです
日によっては門前町的な
店が開くのでしょう
玄関。靴を脱ぎます
また,短パン等は禁止です
注意 内部案内
空手?の練習がおこなわれておりました 図書館 内部
奥では何かの集会がおこなわれておりました。
なので,奥には向かわずここで折り返し
ここで涼んでいる人もおります
玄関脇の自販機
WONDAのコーヒーが
ありますね
別角度から 向かいにはサッカー場
暑い中がんばってます

 さて,久々(多分トルコ以来)にモスクに立ち入って満足したので,あとはゆっくり歩いて結婚披露宴会場のホテルを目指します。
 歩行者は全然いないんですが,一応歩道はあるので,ある意味下手にイギリス・アイルランドを歩くより安全です。まあ,こんなクソ暑い中歩道がなくなってダッシュ&待避を強いられたら死にます。


何かのスタジアムが見える
道の様子。さすがマレーシアだけあって,排水に気を遣っているのがよく分かります。あちこちに排水口があるのでうかうかとモノを落とせません デパート
よく知らんのですが,
中国経過と思ったら
シンガポール系なんですな

 そして,East Coast Mallという,非常にきれいなモールに到達。向かいに見えるのは目的地のホテル。当然その間に信号はありません。
 とりあえず,ちょっと時間があるのでモール内をうろつきます。イギリスから来ると,スタバの営業時間が長いのがなにより嬉しいですね。また,日本では基本的にスタバに用はなかったんですが,海外にいるとスタバには必ずWi-Fiがあるので重宝します。
 なお,帰国後知りましたが,Wikipedia情報によるとDiwali期間中は買い物をすると縁起がよいらしく,だからこそモールやデパートでは大々的に飾り付けをしているわけなんですね。

向かいに見えるホテル
多分地域トップのホテルかと
入口 場所によってDiwaliの表記が
Deepavaliになってます
夜10時まであいてるスタバ

 そして,なんとか車に轢かれずに向かいのホテルに到達。暑いのに精神力を消費させないでくれ……。

 で,入口を求めて若干さまよいましたが,ここはさすが高級ホテル。ちゃんと案内していただき,無事結婚式会場到達でございます。
 そういえば,何を着ていくのかちょっと迷っておりましたが,とりあえずスーツで行ってみました。上着も持って行きましたが,面倒なので脱いでました。周りはマレー系の方ばかりでしたが,友人席の男性陣は普通のちょっといい服,という感じで,そこまでかたっくるしくないです。結論からいえば,上着はいらなかったな。なお,ノーネクタイです。
 もう一つ重要情報。実は,ここにはほかに友人(フランス人+ギリシャ人カップル)がくるはずという情報がありまして,この日の朝にもNPから彼らにメッセージ送ってたんですが……知らない間にキャンセルしておりました。まーた外したメール送ってしもうた……。


 さて。
 軽く「結婚式」という言葉を使いましたが,もちろん国や宗教によって結婚に必要な条件が異なります。そして,NPが事前入手した極秘情報によると彼は既に入籍を済ませております。つまり,今回は結婚式というよりも結婚披露宴ですね。まあ細かいことはどうでもいいんだけど。
 で,到達しますと,会場には写真撮影コーナー。なにかと思ったら,日本でいうところのチェキを撮ってコメント入れる奴のマレーシアバージョン的な感じでして,写真撮ってそれをノート?に貼り付けてノートにコメントを入れる,というようなことをやってました。でも1人でなんか持ってやるのもこっぱずかしいので華麗にスルーします。
 ちなみに,日本ですとここで袱紗からご祝儀を取り出して「本日はおめでとうございます」的な儀式がおこなわれるところですが,マレーシアは無料です。いやまあ,多分日本的にご祝儀包んだらそれはそれで日本文化として興味深くかつ(中に現ナマがあれば)暖かく迎え入れていただけるんでしょうけど,残念ながらこちとら出発地はイギリスでして,そんなものの用意はございません。
 ただ,受付がないと困るのが,座席が分からないということです。てことで,入って右手の方々にとりあえず「まーーーったく分からんぞなもし」と話しかけたところ……なんとそこにいたのは新郎の妹さんでして,座席に案内していただきました。なお,少なくとも新郎側ご家族には「怪しい日本人がいるが粗相があっても無視するように」という話は行き渡っていたようです。そりゃそうだよな。

 てことで,着席。座席は,テーブル単位の指定制。NPが座ったのは"Friends"席でした。マレーシアでは,というか,日本ほどこだわってる国が果たして世界にどれだけあるのか怪しかったりもしますが,座席の位置と来客の重要性に関する相関関係については特段の考察はおこなわれないようでして,Friendsの後ろ側には"VIP"とのサインがある席があったりしました。こだわりはないとはいえ,「FriendはVery importantではないのか」とケチをつけるようなアホはお呼びでないようです。

 さてさて。会場内。
 とにかく広いです。カウントし忘れましたが,円卓はおそらく30くらいあります。一つの円卓には10人くらいは座ることができますので,まあ適当にかけ算してください。
 日本ですと,椅子に座ると用意されているのが引き出物。ここでは,(無料入場しているだけあって)そんなものありません。ただ,テーブルの上に,結婚記念マグネット付クッキーが置かれておりました。まあ,海外旅行中に引き出物なんて貰った日には邪魔で仕方がないので,これは本当に助かった。

 さて,広いのはいいんですが,内部構造が謎です。入って正面に,きれいな高砂があります。これは当たり前。新郎新婦がそこに座るんでしょう。ところが,入って左手にもレッドカーペットが伸びておりまして,そこにも高砂があります。ん??どうなってるんだ。

チェキコーナー 案内 ここから入ります
レッドカーペットです
着席
右手前に引き出物のクッキー
入って正面の席 入って左側

 さて。同じテーブルには新郎新婦の友人が着席。とりあえず自己紹介だけはしておきます。というか,みなさん基本的に親切で助かります。
 12時開始予定でしたが,時間は30分遅れて12時30分頃スタート。新郎新婦が並んで入場,その後ろからご兄弟入場という流れです。で,新郎新婦は正面の高砂に向かいました。新郎新婦はいずれも洋装です。
 そして,ご兄弟と並んでの記念撮影。
 日本だとこういうときに来客大移動がおきて,みんな正面に向かっていきますが,こっちではみんな移動しません。また,日本だとボーイさんは空気を読んで来客の写真撮影を邪魔しないように移動しますが,こっちではそんな配慮はありません。

 で,続いて……各テーブルからみなさん高砂に向かって記念撮影されております。ええ,ちょっと待て。いきなり記念撮影なのか。
 そして,自分のテーブルの友人たちも撮影に向かいました。……俺はどうすればいいのだ。

 ……と思ってたら,戻ってきた友人たちから,「自由に行けばよい」という当地のルールを教えていただきました。てことで,高砂に突撃。NPを発見した新郎によって上に呼ばれ,記念撮影。新婦さんとお会いするのはこれが初めてです。いやはや,おめでとうございます。両者の関係が悪かった頃に新郎がエゲレスでほかの女性を狙っていた話は日本語でしか載せませんのでご安心ください。

 そうこうしていると,音楽(高砂に向かって右手にバンドがいて,生演奏)が変わります。そして,みなさん立ち上がります。なんだなんだ。
 ……なんか,えらそうな人が入場してきました。なんだなんだ。
 ……あとから聞いた話によると,この赤い服を着た偉そうな方は本当に偉い方で,「州のprinceである」とのことでした。princeというからには親が州のking/queenなのかな?でもぱっと見かなりお年を召しておられるようにも見えます。そして,青い服の方もなんか偉い人のbrotherとのことでした(忘れた)。
 そういえば,特徴というほどではないですが,家族との記念撮影時,新郎家族・新婦家族に分かれるのではなく,男側と女側に分かれておりました。

 つまり,この2人こそがまさに本物の来賓ってやつですね。そもそも,日本の披露宴は新郎新婦側が結婚を披露するという建前なのに,新郎新婦が客側を待たせるという手順になっているわけで,本来順序は逆なんだろうな。
 なお,後述の通り,あとでNPは両家のご家族と会わせていただいたんですが,その結果判明したところによると,緑系の服を着ているのが新郎側,朱色系の服を着ているのが新婦側のご親族です。

新郎新婦入場 ご兄弟入場 新郎新婦記念撮影 ご兄弟と記念撮影 偉い人登場 偉い人と記念撮影
真ん中がprinceです

 さて,偉い人が入ってきて,記念撮影も一段落したころ,お祈りが始まりました。いやもちろん,お祈りかどうかはマレー語を知らないNPには知るところではないのですが,ムハンマドがどうのこうのという言葉が聞こえてきた気がするので多分お祈りです。そして,同じテーブルに座る皆さんも,ほかの皆さんも,お祈りポーズ。NPは,というと,よく分からんので静かにしてました。なお,人によって信心深さはまちまちなようで(当たり前か),目をつむって微動だにしない方もおられれば,携帯いじってる人もおられました。
 で,偉い人が入って左の高砂に移動していきます。偉い人が移動する際は特別な音楽が流れるようです。楽器の名前は分からないのですが,音はカンボジアで聞いた音楽に似てました。
 なるほど,左手の高砂は偉い人のためだったのか!!と一人で納得していたところ,なんと新郎新婦も移動を開始しました。え〜〜〜。

 で,どうも左手側に設置されていたウェディングケーキに入刀していたようです。ようです,というのは,まさかそういう行動を取ると思ってなかったので画面でも肉眼でも新郎新婦の動きを追いかけていなかったのであります。

 そして,新郎新婦も入って左手の高砂にのぼりました。
 ここで,お待ち兼ねのお食事の時間です。

 食事は,給仕係がライスをみんなに配り,あらかじめテーブル中央に設置されていたおかずのふたを開けてはじまります。
 日本だと食事中にみんなが高砂に乗り込んでビールを強要するよく分からない文化がありますが,ここはイスラムの国。お酒なんてありません。下戸には天国です。

左の高砂
偉い人が新郎新婦の間に
座っております
本日のメニュー お食事とデザート

 そして,わりと早めにプレートは撤去されます。
 で,日本でもよくある新郎新婦紹介ビデオが流れます。自分が映ってる写真も採用されておりました。うむ,なんだかんだと嬉しいですね。ただ,日本だとビデオが見やすいように会場の電気を消すなり暗くするなりしますが,ここではそういう配慮ゼロです。

 そして……音楽が代わり,みんな立ち上がります。偉い人退場のお時間です。
 特にVIP席の人が偉い人に握手を求めたりしております。このお方の重要性がさっぱり分からない…事前に予習できてたらよかったのだが。いかんせん(いいホテルなのに)Wi-Fiがないとか言われており,なにかを検索するすべもなかった。

 で……新郎新婦も退場です。お色直しかな?
 しばらくすると,また新郎新婦が入ってきました。服は同じ。そして,高砂に向かわず,そこらへんで記念撮影してます。皆さんも自由に出入りしてます。
 あれ,もしかして終わった?スピーチとかなにかないの?新婦さんはお父さんにお手紙読まないの?てか,これ本当に終わってるの?

 …結論として,やっぱり終わってました。皆さん自由に写真撮ったりしております。前の高砂も記念撮影スペースとして重宝されており,みんな自由に前に行って写真撮ってます。しばらくすると新郎新婦が高砂に戻ったんですが,彼らを待たせて皆さん記念撮影してます。いいですね,自由で。
 そして,正面右手の生演奏コーナーでは,実質的にカラオケ大会。自由でいいですね。

 さて,若干場内探索したんですが,入って右手側,左の高砂から見て遠くの方(まわりくどい表現だな)は,ビュッフェコーナーになってました。つまり,まんなかにお食事が用意されておらず,みんな自力で食事を取りに行く方式です。てかですね,ここ,入場確認しておりませんので,赤の他人が勝手に入り込んでここで食事して帰ることも可能と言えば可能です。フリーダムです。
 あとから聞いたところによると,この入って右手コーナーは重要度の低い人のコーナーであるとのことです。日本人的にはよく分からんシステムですが,嫌な上司とかがいたらこっちに座らせればいいんですかね。

偉い人退場 カラオケ大会 みんな前で記念撮影
右側の写真では新郎新婦を待たせてます
記念撮影
ホテル内のトイレにて ケーキ ビュッフェコーナー 右奥から全体を見る 右奥方向を見る

 そんなわけで,戻ります。戻りはタクシー。暑い中これ以上歩いたら身が持たない+危なっかしくてやってられない。
 タクシーは23RM。これはホテルから言われた金額。これが23RMであれば,昨日のバスターミナルからの金額は妥当だな。

 ホテルの近くを歩いていたら「天皇肉骨茶」という, 日本人が見たらびっくりするような名前の看板が出ておりました。この国で「天皇」ってのはどういう意味なのだろうか……。単に天皇海産という会社が作ってる肉骨茶ってことなんだろうか。このバクテーって全然知らなかった(ので,今回も食べてない)。次回は食べないといかんな。


 さて。このあともう1回East Coast Mallに行き,スタバで時間を使います。また歩いていこうかと思ったんですが,昼間は午前中に比べて車通りが多く,とてもじゃないけど生きて道を渡れる気がしない。しかも,午前中はモスク近くのタクシーランクにタクシーがたくさんいたのに午後は1台もいない。
 というわけで,ホテルに撤退。15RM。ホテルの向かいでこの値段だと,さっきのホテルはやや高いな。まあ,高給ホテルからの出発だからな。
 アイスラテの大きいの(ベンティって何語だか分からん)は13.25。タクシーの値段考えたら高いなあ。まあ気にしない。
 で,ここで新郎から連絡。夕食に誘われます。独身的にはよく分からんのですが,結婚式の夜の家族との食事って重要なんじゃないですかね。そういう場に呼ばれていいんでしょうか。でも,断る理由もないので参加させていただきました。
 ホテルへの戻りのタクシーは12RM。頼む度に安くなってないか。

 で,待ち合わせ時間に友人が自分の車で現れ(20台前半で車を持って結婚までしてるわけで,独身プーのNPとしては僻まずにはいられない),食事会へ。ここでご家族としっかり挨拶。いやはや,本当にこんな場に呼んでいただいて光栄でございます。信じられないですね。なんでこんな場にいられるのでしょうか。

 そして,その後男性陣(新郎+NP+新郎新婦の兄弟)だけで移動。適宜Kuantanを案内していただきます。奥さんと離れていいんですかね。そういうもんなんだろうけれど,やることやらなくて大丈夫でしょうか。

 基本的に案内された場所は
1)川沿い。遠くにKUANTANの文字が輝いております。雨が降ったので人通りは少ない。
2)デザートで有名なお店。"Lila Wadi Restaurant"というお店。マンゴーチーズケーキが当地のデザートとして有名なようです。合わせて,すっきりした飲み物(pandan cooler という名前)も。なぜか今このレストランのウェブサイトがダウンしてて名前が分からん。盛大に氷が使われていて一瞬ひるみましたが,特に異常は発生しませんでした。
3)最後に,Teluk Chempedakという,地元民が集うマーケット&ビーチ地域へ。ここは,土曜夜ということもあって,夜遅くまでお子様連れで大盛り上がりでした。

川の対岸にはライトアップ マーケット 子供のためのお遊びコーナー
マクドナルドなど マーケット 分かりづらいけど
アーチェリー
真っ暗なビーチ

 そんなわけで,友人と別れます。

 翌日は朝からバスでKLへ。バスターミナルまでタクシーで25。前々日よりちょっと安い。クアンタンはバス会社ごとに窓口が分かれる方式です。無事、7時45分のバスのチケットをゲット。バス乗り場にも迷うことなく到達できました。写真だけ見たらどうして迷わなかったのか謎ですが、おそらく同時刻に出発するバスがこれしかなかったとかそんな感じだと思います。ほかに理由が思い浮かばん。

窓口とチケット ターミナル2階 ターミナル1階が搭乗口 バス車内

 てことで,わずか1日だけでしたが,クアンタン旅行これにて終了。
 いやあ,訳の分からん日本人を結婚披露宴のお呼びいただいて,本当にありがとうございます。しかも,こうして結婚式後の忙しい中あちこち案内までしていただいて……。本当にありがたや。本当に,本当にいい思い出になりました。


クアラルンプール・セランゴール競馬場へ

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