ハイデラバードのニューマーケット

 7レース発走前に競馬場をあとにしました。既に書いたとおり,勝ちが確定していたことや,バッグ・カメラを確実に取り戻したかったこと,そして,翌日再訪の可能性があって最終前のタクシーや道路事情を確認しておきたかったこと,などが主目的です。まあ,カメラがなかったので総合的にテンションが下がっていたことは否めません。

 で,競馬場を出て,どこにUBERを呼ぼうか,という問題になります。RacecourseRoadに呼ぶと道が狭くて時間がかかりそうだし,大通りまで出ようか,ってことで歩き出しました。

 そして,しばらく歩いたところで,あることに気付きました。近くをメトロが走っています。
 そもそも,自分の記憶をたどるに,今回のホテルをメトロ駅近くに取ったのは競馬場にメトロで行けるようにするためでは無かったかという気もしてるんですが,仕事の合間にドタバタとホテルを予約してると,もはやどういう頭でホテルを予約したのか,完全に記憶からぶっ飛びます。また,現地では基本的にUBERを使えばリクシャーとの面倒な価格交渉は避けられるという頭で,基本的に地図はUBERベースでしか見ないのです。
 ってことで,しばらく歩いて,ようやくメトロ駅の存在に気付いたのでありました。ここで,方向転換します。

Racecourse Roadの様子
最終前に出てきたせいか,閑散としてます
コルカタにはこんな平和な光景無かったぞ

 で,観光客の入らない裏路地を歩き回ることになります。まあ,日が出てることもあり,危険な空気はありません。道を歩いてて気になるのが,「チキンセンター」。鶏が大量にカゴに入っております。そして,そいつらと関係があるのかないのか,近くの道に鶏がいます。カゴの中の鶏は見たところ羽が白く,外にいる奴らは黒いので,外にいる奴らは売り物では無いのかもしれません。
 で,このチキンセンターがなんなのか,Googleさんで「インド チキンセンター」と検索したら,日本国内のインド料理屋が出てきます。位置情報設定を変えないとほしい情報が出ない仕組みなんですな。日本に居ながらにしてインドのチキンセンターを検索する人ってそんなに少ないんでしょうか(少ないだろうな)。そんななか,こちらのブログを発見。この店が同じなのかは断言できませんが,どうやらチキンセンターというのは,新鮮な鳥をさばいてくれるお店のようです。

チキンセンター カゴの中の鳥 カゴの外の鳥 チキンセンターの検索結果

 そして,もう少し歩くと,”Retire District Judge”なる看板。ここではこんな感じで宣伝するんですな。

 そこからさらに進んでいくと,政府の土地が突然現れたりして,興味深い。インドなので,あまり政府用地を撮ってると何を言われるか分からんのですたすたと進みます。
 すると,イスラムの空気に変わりました。ぱっと見,パキスタン国旗です。ただ,パキスタン国旗は白い部分がもっと大きいはずなので,単にイスラムを象徴してるだけかもしれません。Wikipediaのパキスタン国旗の項によると,,緑はイスラム教を象徴する色で、竿側に白を使用する。この白はイスラム教徒以外の少数派の存在を示している。また中央には進歩を示す三日月と、光と知識を示す星があしらわれている。とのことで,単純にイスラムを象徴する緑と月と星の旗なのかもしれません。まあ,これだけ仲の悪さが喧伝される印パですから,後者と考えるべきかな。

Retire District Judgeはこちら こんな道を歩く 工事中。レンガ造で,鉄骨の量は多くありません
地震のない国はいいですな
さらに進む
政府の土地
なぜ政府がこんなところをおさえたのだろうか
イスラムの旗 オスマニアモデルスクール
「オスマニア」というのは,オスマンとなにか関係があるのだろうか
そして,見切れてるけど右手はモスクだな

 で,もうちょと進むと,Racecourse Roadに復帰します。最初からこっちに向かってれば幾分か時間が短縮できてたはず。あれ,メトロまで想像以上に近いぞ。

 ここに来ると,道ばたに野菜やら果物やらを広げている人が増えます。"New Market"ってのが,このマーケットのことなのかは分かりませんが,とりあえずマーケットな空気です。ベンガロールでインドの濃いマーケットを見たつもりになってるので,そこまでの感動はありませんでしたが,インドのマーケットの空気は嫌いでは無い。



 で,Racecourse Roadを進めば,あっさりとメトロに到達。なんだ,本当に競馬場はメトロ駅から近いな。
 それにしても,競馬場の最寄り駅がニューマーケットってのはなんの縁でしょうか。偶然とはいえ,素晴らしい。

 メトロは,ベンガロールで散々乗ったのでなんとなく空気感は分かります。駅の構造も,コルカタ〜ベンガロールと似たようなもんで,基本的に自動券売機などというものは無く,トークンが乗車券となってるわけですな。

 ちなみに,メトロを挟んで道の反対側に"Hotel Akshaya"というホテルが見えます。Googleの口コミを見る限り,ホテルとしてではなく,ベジタリアン料理屋としての評価しかないようですが,ここに泊まると競馬場まで目と鼻という感じですな。

メトロが見えた! ニューマーケット駅 向かいにあるホテル エスカレーター
利用上の注意
ダイエットのススメ 路線図

 ハイデラバードのメトロがベンガロールと違ったのは,ここから先です。
 おそらく,ハイデラバードのメトロが開業間もないせいなのではないかと推測しますが,チケットを買うと,あわせて,乗る駅降りる駅に印をつけ,さらにどっちのホームから乗るかの指示も書かれた紙を貰いました。Wikipediaによると,開業は2017年11月29日。ですから,開業してまだ1年ちょっとしか経ってないわけですな。そりゃ乗り方の注意なんかが出たり,「線路を渡るな」という指示が出たりするのも分かります。

レシート 乗降駅等が書かれた紙を貰った 2階部分はこんな感じ エスカレーターで上へ 線路を渡るな!! New Market
ホームの様子
当たり前ですが,普通の駅です
注意点
無理にドアを開けるな
という注意がインドらしい
電車到着 電車内
Assembly駅 路線図 線路を渡るな!! ホームの様子 下へ 駅の下

 で,Assembly駅に到着。
 友人と会うまで,ホテルで時間を潰します。ううむ,バッグを持ち歩く必要なかった……。

 そのまま,友人からの連絡を待ってたのですが,なかなか連絡は来ず。
 そして時間は流れ,夜21時頃,ようやく,今日は無理,との連絡。まあ,そうなるだろうという予感はしてましたが,この時間か……。

 それから,しばし,「今日は何も食べずにダイエット」vs「せっかくハイデラバードまで来たんだから,この時間でもなにか食べるべし」という,天使と悪魔の戦い。
 そして,無事悪魔が天使を打ち砕き(最初から天使に勝ち目はあったのか,という問題はあるが),食事のために外に出ることに決めます。が,遅い時間まであいてる店というのは多くない。少なくとも,近場には見当たらない。ううむ,どうしたものか……。
 ってな具合に,TripAdvisorとGoogleMapと睨めっこした結果,ちょっと離れたところにあるCafe Baharに行くことにしました。ここは,TripAdvisorの評価がすこぶるよろしい。

 タクるか歩くか迷ったんですが,近くに車も無く,Olaでもリクシャーが捕まえられなさそうだったので,歩くことにしました。

 夜22時30分頃という,若干怖い時間帯ではありましたが,歩道が広く,車道からも家からも距離をあけて歩けたことや,なんやかんや車通りがあってそこそこの明るさがあることで,まあそこまでの怖さも無く,また実際に怖い目に遭わずに済みました。まあ,男性一人旅だからこそできた行為ではある。あと,人通りが無いので,広い道を渡るのが怖かった。



 そんなわけで,到達しましたCafe Bahar。深夜でどんな雰囲気か,ロンドンの東の方の安めのインド料理屋やケバブ屋にありがちな,店員1〜2にやんちゃな客,みたいな危なっかしい空気ではないか,不安だったのですが……まさかの大混雑。どうも,近隣のバイク乗りの聖地みたいな空気になっておりまして,若い人達が多いとはいえ(この時間だから家族連れはおらんわな),危険な雰囲気ゼロ。店内も店外も大勢の人です。すげえ。

 店は,2つに分かれておりまして手前側がカフェというか立ちチャイ&スイーツ屋。奥がレストランです。手前のチャイ屋は,食券制です。構造は,昼に立ち寄った店と同じだな。ハイデラバードはこの構造の店が多いのかもしれない。
 んで,マトンビリヤニを注文。最初に,大きな銀皿が運ばれます。念のため,アルコール消毒。で,そこにビリヤニが運ばれてきます。この2段階盛り付けに何の意味があるのか,正直よく分からんところではあります。そして,量が多い!!この日これまでまともに食事してないから腹は減ってるのに,全部食べられませんでした。ギブアップ。残してしまってすいません。今にして思えば,残ったコメをテイクアウトできるか聞くべきだったんだろうけど,このときは腹一杯でそんな発想にもなりませんでした。
 ってか,インド人本当にこんなに大量の炭水化物を一人で摂取できるんかいな。インド人のメタボ率の高さも納得です。

到着 レストラン店内 銀皿 大量のコメが乗る 銀皿に←これだけ乗っていて
これしか減っていない
付け合わせ
手前の喫茶 チャイ券 チャイ 外観。この時間なのに凄い人
道も混んでて,UBERも店の横まで来られませんでした

 上にも書いたとおり,一応道は安全っぽかったんですが,まあ夜道を歩きたくなかったし,腹一杯で運動したくなかったので(こんなんだからメタボになる)帰りはUBER。

 そんなわけで,この日は終了です。

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