メキシコ旅行記その3

1月2日続き

 さて、まあ無事メキシコシティに到着。長い旅でした。
 とりあえずひたすら歩いて入国審査へ。出国時に渡すカード(入国記録カード?)をパスポートに挟んでくれるのはいいんですが、アメリカみたいにホッチキスで止めてくれないでしょうか…。
 んでもって荷物受取り。税関通る前のタクシーチケット売り場の方が値段が安い、という話を読んだので、荷物が出てくる前に売り場を探したのですが、見つかりませんでした。なんでぇ、これじゃあダラスで両替した意味がないではないかい。
 随分と遅く出てきた荷物を持って税関へ。噂に名高い、ボタンを押して青ならセーフ、赤ならアウトの税関です。びくびくしながらボタンを押したところ、青!セーフ!
 ということで、無事外へ。いや、別にやましい物を持ってたわけではないですけどね。

 とりあえず両替しなければなりません。適当に歩いていると、両替店はいくつか見つかりました。日本円のレートはだいたい0.93〜0.94。ということで、0.94の店に入り、3万円両替。一応、必要経費考えたらこれで足りるはず。
 こうして、先にトラベラーズチェックから両替したものとあわせ、相当量のペソを手にしたことになります。そのうち一部をポケットに、残りを財布に。これを取られたら泣くぞ、もう。
 続いて、タクシーチケット売り場を探します。長蛇の列ができていることを想定していたのですが、客は皆無でした。ガイドブックどおり、ブースは2つ。右側のブースで「Zocalo」と言うと、118ペソ請求され、無事タクシーチケットゲット。しっかし、チケットってもっと小さいもんかと思ってたら、結構な大きさですね。
 続いて、シティの観光マップを手に入れようと歩いたのですが…ないぞ。どうなってるんだ。ってか、インフォメーションに人がおらんではないか。
 仕方がないので、チケットを手にタクシー乗り場へ。すると、おっちゃんが、NPが手にしているチケットを見て、"Taxi?"と言ってきました。白タク警戒モードのNPに、おじさんは"Yellow one"と、ガイドブックで見覚えのある空港タクシーを指さしてきました。もちろん、ここで荷物を渡したところ居並ぶ空港タクシーを尻目に遠くの白タク乗り場へ連行、という可能性も否定できないのですが、そこまで疑うときりがないので、素直にチケットを渡しました。すると、無事おじさんは空港タクシーに荷物を乗せてくれました。
 となると、次にやる作業はおじさんにチップを渡すことです。で、ポケットに手を突っ込み、真っ先に触れたコインをおじさんに渡しました。僕は一体いくら渡したのでしょう…??
 こうしてタクシーに乗り込んだNPは、とりあえずソカロと言い、がさごそと手荷物の中からガイドブックを取り出しました。日本のガイドブックなんて見せたくなかったんだがなあ。くそー。なんでマップが見つからなかったんだろう。んで、信号待ちしてる間にガイドブックを見せてYHの所を指さして、OK、ということで一安心。
 …と思ったんですが…。おいおい、安心できねーよ、このタクシー。いやはや、すごいすごい。猛スピードでかっ飛ばしていきます。道を広く使い、車線なんか無視、車線変更の際に方向指示器なんて出しゃしません。
 ひぇぇ。運転上手いな〜。と感心してはいるんですが、いかんせんNPは小心者です。内心びびりまくりです。ってか、この運ちゃんがうまくても、周りが下手っぴだったらどうしようもないじゃんか…。ま、それでもタクシーはガンガン車線変更を繰り返し、がんがん他の車を抜いていきます。慣れてくると気持ちいいものです。
 そして、どうやらソカロ周辺についた模様。もう一回地図を見せろ、というので見せたんですが…迷いまくりです。距離制じゃなくてチケット制でよかった〜。と思いながら見てました。
 10分ほど迷った結果、タクシーは到着。運ちゃんは「あれだけぐるぐる回ったんだからチップたくさん頂戴」と言ってきました。くそー。チケット制のタクシーはチップいらないって聞いてたんだけど…まあ仕方ないよなあ、と思いつつ、コインを出しました。すると、「もっとくれ」と言ってきました(正確にはそういうジェスチャーをしてました)。いや、僕もおじさんのがんばりは評価してたので、もう1枚コインを出すのは構わないんですが…問題は、一体今自分が何ペソのコインを出しているのか全く分かっていない、というところにあるのです。よくわからないけど、おじさんに3枚コイン渡しました。一体いくら渡したのでしょう。多分2ペソ×3だと思うんですが…。もしかしたら1×3だったのかな?5ペソ硬貨を渡してないのは間違いないんだけど…。
 ま、こうしてタクシーと別れたNPは、目の前にあるホテルカテドラルへ…。へっ!?ホテルカテドラルじゃなくてホステルカテドラルだっつーのに…。くそー。おやじー。チップ返せ〜〜。
 仕方がないので、ホテルの入り口でガイドブックを取り出し、YHへの道を見ていると、ホテルのポーターがきました。んで、まあ見た目どう見ても行く場所間違ったバックパッカーなので「ホステルに行きたいのか?」と聞いてきました(英語)。「イエス」と答えると、道を教えてくれました。おお、サンキュー。助かった助かった。ってか、間違う人多いんでしょうね。人、というかタクシーか。

 ということで、YHにチェックイン。初日の分だけは予約もしてあって、支払いも済んでいます。
 部屋は4人用。さすがにこんな時間に人はいません。ロッカーにバックパックをぶちこんで、鍵をして、ついでにパスポートと日本円、そして500ペソを容易に取り出せない場所へ。
 で、今の自分の所持金を確認。ふむふむ。これが2ペソ硬貨でこれが5ペソ硬貨か…。おおっ、20ペソ紙幣ってかっこいいね。などと思いつつ、ポケットと財布に金を分断。
 さあ、これで準備万端。街へ出陣です。

 とりあえず、この日の目的地はバスのチケット売り場。数ブロック南に下ってちょいと曲がれば出てくるはずです。
 ということで、ガイドブックを頼りに進むことにしました。
 が。何か変です。ってか、あるべき建物が出てきません。
 道路には露天が多く出ていて、にぎやかです。とりあえず最低限の警戒は怠ってはいけないでしょうが、それほど危険な雰囲気も感じません。親子連れもたくさんいるし。
 が、街の雰囲気を楽しんでいる場合ではなくなってきました。で、道の名前を見ると、どう見ても北へ進んでいます。は?なぜ?
 パニックです。もう日は落ちているので、どっちに進んでいるかはガイドブックと道路名だけが頼り。とりあえず元いた位置に戻ってみます。ってか、考えてみたらホテルカテドラルからホステルカテドラルへの道もガイドブックと違うような…。
 …分かりました。くそー。やられた。さすがは「地球の迷い方」。地図が違ってるんじゃね〜か!そりゃタクシーも迷うよ…。くそ〜!!チップ返せ〜〜〜。

 ということで、無事自分の居場所を理解。まあ暗くなってきてるし、時間も遅いから、今からチケット売り場に行っても開いてるか疑問。
 と思ったので、バスのチケット購入は明日にするとして、ラテンアメリカタワーに行くことにしました。地下鉄の駅へ。入り口はあまり目立ちません。
 階段を降りていきます。あまり深くないですね。そして、どうやらエスカレーターなどというものはない様子。で、チケット売り場には長蛇の列。ってか、こんなに混んでるのに窓口1つしかあいてないのかよ…。ちなみに、並んでいる人に2ペソ渡してチケット買ってもらっている人もいました。
 僕は、というと、まあメトロは怖いっていうけど、せっかくだからチケット買いだめしておこう、こんな列に毎回並んでられないからな、と思ったので、とりあえず10枚買いだめしてみました。

 Zocalo駅にはなんか市街のジオラマ?のようなものが飾られておりました。ですが、特にライトで照らされている、というようなこともなく、忙しい市民にとってはまあ特に意味のない物なのではないでしょうか。旅行者的には結構おぉ〜、と思う物ではありました。
 さて。メトロです。「危険なのでなるべく乗るべきではない」という説と、「いやいやそうでもない」という説、両方ある代物です。でも、「メトロは危険なので乗ってはいけない、流しのタクシーは危険、道も危ない」ってんじゃ、どうしようもありません。いちいちタクシー呼び出そうにも、スペイン語しゃべれないから呼び出せないですし…。
 ということで、結構身構えて地下鉄のホームへ。ま、人は多いです。が、多いと言っても日本の方が多いです。周りを見回すと、家族連れもいます。とりあえず家族連れの近くが比較的安全、というのでそっちの方へ。ってか、家族連れ追いかける日本人の方がよっぽど怪しいよな…。
 乗車。混んでますが、まあ日本と比べたら比較になりません。一応周りをさらっと見回しますが、危なそうな人はいません。ふむ。ってか余裕じゃないですか。駅・電車とも、日本と比べるとさすがにあれですが、綺麗だし。

ぶれまくってますが、タワーからの眺め
1本筋の通った大通りがきれいですね


 さて、最寄り駅到着。地上に出ます。
 で、僕はどっちを向いているのでしょう。日本にいても、地下鉄から出たときに自分が一体どっちを向いているのか分からなくなることがあります。そんな人間が旅先に行ったら何が起こるか推して知るべし。しかも、夜です。頼みの太陽はありません。
 ま、だいたいの居場所と向いてる方向は分かったので、とりあえずそれっぽい大きなビルを探すことにしました。う〜ん、どれが目的の建物なんでしょう。ガイドブックにゃ建物の入口の写真はないからな〜。
 ちょっと歩くと、それっぽい建物を発見。入ると、エレベーターが並んでいて、その向かいに簡単なチケットブースがあり、カップルがチケットを買っていました。まあ常識的に考えてチケットを買ってからエレベーターに乗るのだろう、ということで、チケットを買って手首にチケットを巻かれて(同種の物はこの後ウシュマルとチチェンでも使用)、エレベーターへ。
 いやはや。はっきり言って、こんなとこ独り身の男が行くもんじゃないです。ここは日本ではないので、「カップルが公衆の面前で抱き合うのはみっともないことである」なんつーよく分からない文化はありません。「人前でディープキスをしているカップルには冷たい視線を送る」などという文化もありません。ということで、エレベーターの中で抱き合ってるカップルも当然います。いや、だからどうしたのか、と言われると困ってしまいますが。
 エレベーターを乗り継いで展望フロアへ。う〜ん、綺麗ですね。きれいなだけあってカップルのたまり場ですね。いや、だからどうしたのか、と言われると困りますが。
 初日にきたので、どこがどこやらよく分かりません。とりあえず、道が整然としていること、一方通行が多いことは車の光の感じから容易に分かります。いい景色です。はい。
 まあ、そんなこんなでタワーから降りまして、地下鉄駅に向かう途中夕食をとろう、と思って適当に屋台を見ていたのですが…。なんで値段書いてくれないんでしょう。ってか、値段聞くスペイン語知らないし…。このくらい勉強してこいよ、ったく…。と、自分に突っ込みをいれつつ見ていると、ハンバーガー屋やらホットドッグ屋やらがやけに目につきます。値段を書いてくれていて良心的です。ということで、ホットドッグ屋へ。ホットドッグはいたって簡単。バンに焼いたソーセージ乗せて、タマネギとマスタード、ケチャップ。1個$5、3個$10。「このタマネギは安全なのか」、という論点を気にする余裕などありませんでした。
 なんでメキシコに来てホットドッグ食べてるんでしょう、僕は。

治安を考慮して
カメラをおおっぴらに構えたくなかったので
変な方向を向いてますが…
こんな感じのライトアップだった、ということで。


 再び地下鉄でZocaloに戻ります。にぎやかです。周りの建物のライトアップも綺麗です。しばらくソカロ内を歩き回り、YHへ。睡眠。
 何を思ったかせっかく持ってきてる耳栓とアイマスクを鞄の奥に突っ込んだままにしてしまい、熟睡できず。カフェの音がうるせ〜。

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