BT in Britain その1

 私は2015年秋から約1年間、イギリスに滞在していたわけですが、10月の終わり頃に、BTさんがロンドンにやってきました。もちろん、私NPのように遊び呆けている訳ではなく、仕事のための出張です。とはいえ、日曜日は仕事がないわけでして、せっかくなのでロンドンで会うことになったのでした。
 実はこの日はイギリスで夏時間と冬時間が切り替わる日でして、時間を誤ってロンドン行きのバスに乗り遅れないかドキドキで寝ておりました。そのせいで若干寝不足なのであります。

 で、バスの都合もあって、Victoriaで待ち合わせ。市内へと旅に出ます。何かとすぐに競馬場に向かってしまう私とは異なり、極めて真っ当な観光ルートを歩むことになります。たまにはこういうことをしないと、真っ当な観光地を見ること無く1年を終えることになってしまうのです。

1 ビクトリア駅

Victoria駅 馬券を買ってるのではありません

2 Westminster

 で、街歩きです。ウエストミンスター大聖堂を横目に、ウエストミンスター教会方向へ。

ウエストミンスター大聖堂 Henry Purcellさんの銅像

 ウエストミンスター教会まわりは何回かきています。最高裁もあるしね。その脇には、なにやら日本のPRブースがありました。

Presenting Japan ウエストミンスター教会。ザ・イギリスという感じの教会であります。 ジョージ5世
ウエストミンスター教会まわり クロムウェル

 その後、花のウエストミンスター事件(花の押し売り的詐欺師に5ポンド持ってかれた悲しい事件)の現場であるウエストミンスター駅を横目に、川の反対側からビッグベンと国会議事堂を眺めて歩きます。てっきり花のウエストミンスター事件については過去の旅行記に書いてたと思ったんだけど、書いてなかったみたいです。ネットに文章を載せるということで、自分の恥は隠したのだろうな。


3 テート・ブリテン

 そして、やってきましたテートブリテン。美術への造詣が深いBTさんの希望で、この世界的にも有名な美術館にやってきたのであります。
 他方で、美術にまったく興味のない私NPはというと、この時点で「てーとぶりてん」という単語は全く知らなかったレベルでして、とりあえずBTさんの足を引っ張らないように、○○分に玄関で待ち合わせという感じで単独行動を取ります。なお、この時点で私がどれだけ美術に興味がなかったかというと、テートブリテンという単語を知らなかっただけでなく、このテートブリテンにあるターナーコーナーの主人公、ターナーさんことを全く知らなかった(聞いたことも無かった)、というレベルであります。

 なお、これを書いている2022年時点では私は(YouTubeのおかげもあって)それなりに西洋美術について勉強をしまして、ターナーさんのことはなんとなく知るに至りました。と同時に、このときターナーさんをスルーしたことの痛さをちょっと感じております。まあ、結局は頭でっかちで、知識からしか絵を語れないのだけど。

テートブリテン外観 このときは絵よりも建築とかに興味があったことが分かる写真

 このテートブリテン。何が凄いって、写真OKなのです。太っ腹であります。
 てなわけで、カメラを片手にいくつか気になった写真を見ていく訳ですが……基本的には馬が描かれてる絵を求める辺りが、もう救いようがありません。しかも、適当に写真を撮ったためにピントも合ってません。

展示室の様子 自分にも分かる主題 馬が描かれている絵

 そんな私ですが、直感的に気になった絵は以下の3枚です。気になった絵なので、写真が残されています。しかも、気になりすぎてうち2枚は部分的なアップまであります。


 はい、最初の2枚は、おそらく少し詳しい人ならば反応するレベルで著名な絵だと思います(これらが著名であると理解するほどには勉強しました)。
 最初がウォーターハウスさんの「シャロットの女
 2つめがミレイさんの「オフィーリア
 3つめがハッカーさんの「受胎告知」
であります。ハッカーさんだけ日本語のWikipediaがありません。

 何も知らない人間が、ふらふらと美術館で大量の作品を見ていいと思った3作品。その中にオフィーリアが入ってるんだから、オフィーリアのすごさが分かると共に、私の眼力も人並みのものはあるのではないか……なんてことはありません。いや、オフィーリアのすごさは否定するつもりはないんだけど。
 はい、この3枚の共通点はすぐに分かりますね。そうです。「お前は絵ではなく単に若い女性が描かれてるものが好きなだけだろ」という突っ込みは甘んじて受け入れざるを得ません。馬の絵を探すのに飽きたら、女性の絵を見るのであります。救いようがありません。

 いや、もちろんオフィーリアの絵が醸し出す立体感とか、受胎告知の目力とか、本当に絵として素晴らしいと思うんですよ。でも、私は自分の眼力を一切信用しておりませんので、自分の選定基準は絵としての素晴らしさには存在しないといわざるを得ないのであります。

 とはいえ。自分の中で、この3枚の絵と出会えたことは非常に重要な意味を持ちます。どのレベルで重要な意味を持つかというと、この3枚をもう1回見るために後日テートブリテンを再訪しているレベルで、このときの出会いは衝撃でした。その意味で、自分1人では絶対に到達しなかったであろうこの場所に連れて行ってくれたBTさんには感謝感謝であります。

 なお、私は時間を持て余して(ターナーコーナーに行った記憶はない)、グッズ売り場を見たり(当然何も買っていない)、さらにもうちょっと色々眺めたりしておりました。

ミュージアムショップ MANGAコーナー こんな感じで、イギリス美術の歴史を
追いかける形の展示になっております
この辺は近代の美術

 当然のようにさっきの3枚の絵が誰の何なのか分かっていないので、最後にそれを撮影。こういう行動を取っているあたりが素人っぽくて微笑ましいですね。


4 バッキンガム宮殿

 続いて、バッキンガム宮殿へ。
 丁度、衛兵交代の時間でした。バッキンガム宮殿で衛兵交代を見るなんて、なんという観光客っぷりでしょうか。

道中見かけた綺麗なパブ
The Albertというらしい
ビクトリア記念堂 その脇の銅像 記念堂の台座からの眺め
バッキンガム宮殿 門をアップで 衛兵登場 交代します

 さて、お上りさんの旅は続きます。
 The Mallを歩いて、ヨーク公記念碑の脇を抜け、Admiralty Archをくぐります。おそらく、1年間イギリスにいてこの通りを歩いたのはこの1回だけですから、どれだけ貴重な体験だったのか、ということですよ。ありがとうございます。

The Mallを歩く ヨーク公記念碑 Admiralty Arch。こいつの名前はこれを書いていて知りました

5 Lunch

 そして、昼食。近くのパブ、Silver CrossでLamb Shank Sheperds Pie。14.99ポンド也。おいしいんだけれど、これで2700円程度かと思うと、ちょっと悲しくなる部分もあります。いや、とてもおいしいんだけど。


 というわけで、ここまできたら次の目的地は分かりますね。そう、National Galleryであります。


その2〜National Gallery


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