Pembroke Castle後編

4.3 Henry VII Tower〜Outer Ward

 Henry 7 Towerから外に出ました。広々と芝生が広がっています。

Henry VII Tower Towerを出て正面を向いた図 ちょっと下がったところから
あらためてTowerを見る

 広々とした芝生が広がって気持ちいいですね。とりあえずぐる〜っと見回します。当時はパノラマ写真などというハイテクな写真の撮り方は知りませんでした。Google Photoさんも特になにもつくってくれず。

Henry 7 Towerからぐる〜っと見回す。
Westgate Tower〜Monkton Tower〜Inner Gate〜Keep〜Dungeon Tower〜Northern Hall〜Northgate Tower〜Gatehouseです

 地面に地図が描かれているのが分かりますが、とりあえずその脇にある解説板を見に行きます。
 解説板からリンクが貼られているのは、http://www.earlsandstaff.com/というサイトです。とりあえず、2022年現在、まだこのサイトが生きていてなによりです。ただ、解説が充実しているというよりは、この解説板の注釈がしっかり載っている、というタイプのサイトですね。

Gatehouse〜Henry 7 Tower〜Westgate Tower 向かい側のKeep〜Dungeon〜Northgate Tower
全体図
先ほどはGatehouse〜Henry VII Towerの
内部通路を歩いてきました
Free Wi-Fi Great Map of Wales

4.4 Monkton Tower

 とりあえず、右回りに進んでいきます。Westgate Towerを飛ばして、Monkton Towerから。
 ここは堀があったりする立体的な構造があって、面白いTowerです。見ていて飽きないぞ。おそらくここから川に向かって降りていく道があったのだと思います。

Monkton Tower 通路。落とし格子等のギミックは無さそう 奥から川を臨む 通路からWestern Hall〜Keepを見上げた図
通路脇のくぼみ
空堀だったのか通路だったのか
Towerを見上げる

 登れるものは何でも登る、という精神で登ります。中の部屋には特に何の解説もなし。特に特徴のある部屋でもありません。だんだんこの手の円塔の中も見慣れてきました。
 ただ、ここはCaerphillyなんかよりも狭間がちょっと広いような気がします。時代的に矢を使ってたか鉄砲を使ってたか、というあたりの影響でしょうかね??

Western Hall〜Keep〜Dungeon Tower方向をぐるっと 中に入ります 中を覗く 中の部屋
小部屋へ 改めて中でフラッシュ 暖炉かな?
単なる物置かな?

 そして、さらに上に上がり、屋上です。

ここから出てきた 暖炉の煙突がありますね
やっぱりさっきのは暖炉かな
Keep
撤去されたInner Wardとの境目の城壁跡が気になりますね
ぐる〜っと見回す
さらに上へ登りました 上からWestern Hall〜Keep〜Dungeon Tower方向
上から先ほどいた屋上越しに、Northgate Tower〜Gatehouse〜Henry 7 Tower〜Westgate Tower方向

4.5 The Inner Gate・Western Hall

 そして、Inner Wardへ入っていく虎口、Inner Gateを抜けます。
 かつては円凸型(D Shaped)の等があったようです。いまとなっては建物がない方が開放的な雰囲気でいいですね。

解説 Inner Gate方向 ここを入って 左に折れます 出口を正面に Keepを見上げる 解説へのリンク

 スルーしたWetern Hallを遠目に眺めます。ぱっと見、日によってはここで店(Cafe?)が開いているようでしたが、残念ながらこの日は閉店。中に入ることはできません。
 なお、先ほど見た解説板では”Western Hall and ruined chapel adjacent”となっていたので、Western Hall北側の礎石はChapelのものなのかもしれません。ガイドブックによると、Outer Wardができるまではこちら側が城門だったとのことであります。また、Inner GateよりもWestern Hallの建物の方ができたのが遅いとのことであります。なるほどねえ。

Monkton Tower Western Hall 空堀なのでしょうか?
隠れた出入り口があります
Inner Ward側から見るとこんな感じ
木戸があって中には入れず
Monkton Tower〜Western Hallを内側から

 Inner Wardに入り、ちょっと北へ移動(どこから撮った写真なのかを思い出すのに30分以上かかった)。パノラマ写真の撮り方をマスターしてなかったせいで写真として分かりづらいな。
 North Turretは北の塔、というそのまんまのネーミングなんですが、構造的に外に出っ張るのでなく内に出っ張っております。そして、壁がやけに分厚い。

North Turret〜Chancery〜Keep〜Inner Gate〜Western Hall〜西側外壁をぐる〜っと

4.6 Keep

 さあ、続いてはお待ちかねのKeepです。その横にある巨大遺構はChancery。Weblioさんが直訳すると、「裁判所・公文書保管所」と出てきました。裁判所というよりも、後者の公文書保管所、すなわち文書蔵的な役割だったのでしょうかね?

ChanceryとKeep Chanceryの解説

 で、Keepに入ります。当時のメモによると、

- キープは微妙なライトアップに微妙な音響。そこにハトが飛んでるからなかなかにこわい

とあります。「音響」というからには、おそらく城側が余計なお世話でなにか音楽を流していたんではないでしょうか。こればっかりは写真からでは分からないから困ります。とにかく、写真からもよく分からないライトアップがおこなわれていたことだけは分かりますね。

あらためてKeep 解説 ここから入ります お先は真っ暗 小さなお子様は
親同伴必須であります
下から上を見上げる
黄色のほか、赤・ピンク・ブルーなどの色にライトアップされております 別角度。こっちの方が光が入って内部構造分かりやすいですね

 天井を見上げた図からも明らかなように、個々の天井はちゃんと屋根が現存しております。というわけで、上まで登ります。

窓の外に出られないようになってます もちろんここも螺旋階段です ここから出てきます

 雨が降っているのがきついところですが、非常にいい眺めです。時代と共に川の流れがどのように変わったのかは分かりませんが、大きな違いはないでしょうから、北側の眺望はヘンリー7世が眺めていたものと似ているのではないでしょうか。
 なお、北側、 正面の橋は、橋というよりもダムの堤防的な感じです。Google Mapさんによると、手前側の水にはMil Pondという名前がついているので、どこかに水車があって、小麦か何かを挽いていたのかもしれません。Caerphillyのダムに似たものを感じますね。

北側、ペンブローク川の眺め

 上からChancery〜Dungeon Towerを見下ろします。こちらは屋根が残っていないので、壁がよく見えます。よく見えるのはいいのですが、ここまで壁だらけだとなにがなんやら、という感じであります。

Chancery〜Dungeon Tower Northgate Tower〜Gatehouse Monkton Tower

 西側も眺め、せっかくなのでKeepの天井部に手を伸ばして終了です。下手に日光があって逆光になるのも困りますが、雨は雨で困ります。まあ、これがWalesなのですが。
 上はかつてはもうちょっと装飾があったんでしょうかね?建築についても何一つ知識がないので、石を積み上げたらこんな感じになるのが当然なのかどうかが分かりません。

西側の眺め 通路はこんな感じ No Accessとなっているのでもちろん上には登れません
下から手を伸ばした写真であります

 Keep内に戻り、精神的な余裕ができたので、上部階のKeepの様子を。もちろん、柱の穴がぼこぼこあいており、かつては中にしっかり床があった階層構造だったのでしょう。

正面 天井 下部

4.7 Dungeon Tower

 Keepの外を出て、階段下の通路から奥へと進みます。ちょっとこのあたりの構造の入り組み具合・迷路具合は凄いですね。さすが城、という感じです。ドラクエだと隠し部屋・隠し通路的な扱いになってそうです。

Keepの脇の通路を抜けていきます 抜けたところ左側にはOld Hall、右手階段方向はDungeon Tower
Chanceryには芝生が広がる 正面にOld Hallを見て、ぐるっと左から右に Keep脇の通路と、Keepを見上げる

 では、Dungeon Towerへと入っていきます。
 ここはJohn Whithorneさんが閉じ込められていたことで有名なようです。ヨーロッパの城、といえば牢屋がつきものであるという認識を抱きつつあったんですが(ヴァンセンヌ城あたりでその説明を見まくったせいかもしれない)、実はそこまで牢獄牢獄した城は多くない、しかしながらPembrokeは例外的に牢屋があった、という説明となっています。
 とはいえ、いかにも狭間てきな窓があったりして、単に牢獄だけでなく、櫓としての役割もあったのでしょうね。
 ここは上部への立入は禁止されておりましたが、可処分時間的にむしろ好都合。


 さて、登れなかったので早速外へ。

一歩下がったところから北方向を見る Dungeon Towerを見上げる 階段下の小部屋
誰かいました

4.8 Old Hall&Great Hall

 そして、Old Hall(Norman Hall)内へ。

左から右をぐるっと Old HallからKeepを見る 奥側 逆向き(南東から北西向き)に撮影

 構造的には、Keep側から見てOld Hallのさらに奥に、Great Hall(Northern Hall)があります。てことで、いったんOld Hallを左側(南西側)から外に出ます。
 それにしても、Norman HallとNorthern Hall、ぱっと見見分けがつきにくいぞ。

南西側から、左がGreat(Northern) Hall、右手がOld(Norman) Hall
なんとなく、石の色が違うような気がしなくも無いけれど、気のせいかもしれない

 Great Hallは入口手前の階段で上にのぼって上から眺められる構造になってます。が、時間の都合もあってか、特に登った形跡(上から撮ったと思われる写真)はありません。
 中に入ります。
 中でも、上に登れる構造になっていたので、こちらには登っているようです。

入ります 解説 入ったところから 上にのぼって逆向きに 昔の食事風景

4.9 Wogan Cavern

 さて、このNorman Hallから下に降りることができます。Wogan Cavernです。
 ガイドブックでは、Wogan Watergateと名付けられておりました。
 現地解説板によると、Middle Stone Age(中期石器時代)にはこの洞窟(cavern)は住居として用いられており、中から石器も見つかっているとのこと。
 さらに、ローマのコインも発見されており、川に貿易船が行き来してここが貿易のための倉庫・住居だったと示唆されております。
 そして、上にPembroke城がたつと、ここは倉庫としてもちいられていた、とのこと。
 何年にもわたって使われてきた洞窟。夢が広がりますね。

解説 ここから入る 降りていきます フラッシュ焚いたり焚かなかったり 上を見上げる
出入り口 川方向 外を見る 階段には鳩の羽根

 階段に散らばっている鳩の羽根が、なんとなく怖さを醸し出しております。中でフラッシュ焚くのも勇気要ります。焚いた瞬間、鳩やコウモリに襲われたらちびってしまう(襲われませんでした)。

 そんなわけで、Pembroke城、まだまだ見落としている部分はありますが、これにて終了です。
 最後のCavernなんかはノルマン人なんかよりも遙か前からあったわけで、なんとも長い歴史の中にあるお城でした。もうちょっとWalesの歴史、イギリスの歴史に詳しかったら、もっともっと楽しめたんでしょうけれど、私にはこれが限界です。

Outer WardからInner Wardを見る
これだけで重厚感あります
Gatehouseの外から

 最後、私のメモによると

- ギリギリバスへ。橋を渡った後の景色がすばらしいことにバスから気付いたが、やむなし

とのことなので、ここからは電車でなくバスで移動したようです。そして、例によって時間に追われていたようです。
 城のジオラマを見れば、川の反対側からの景色が素晴らしいことは予想ついただろうに、なんでバス車内で気付くのでしょうかね。

 というわけで、この日の後半はSt Davidsです。

PembrokeCastle前編 / StDavids


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