克服のシンガポール国境


 さて、クアラルンプールで朝を迎えた私は、1つ事務所訪問。こちらは真面目なお仕事です。色々とお世話になりました。ありがとうございます。

 真面目な話をここに書く意義は特にないと思いますが、実はここで会った方のお知り合いと別のところで会ったりして、色々と楽しいつながりとなりました。

 さて。この日はクアラルンプールからシンガポールに移動です。移動するのはいいのだけれど、なぜか、クアラルンプールを脱出する写真が1枚も残されておりません。ちょっと自分でも理由が分からない。写真がない理由がメモに残ってればいいのだけれど、それもない。
 どこかで写真を規制されたきおくなんてないし、そもそもスマホにメモを残してるんだから多少なりともスマホで写真を撮ることくらいは出来ただろうに、デジカメもスマホも写真が残されていない。謎にもほどがあります。

 とにもかくにも、残されているメモから。

- ウーバー安い。安すぎる。セントラル付近からバスターミナルまで14以下ってやんやねん
- バスはジョホールバルで何カ所か停車。そのため画面の切り替えに間に合わず
- Wi-Fiは入らない。大々的に宣伝しといてこれだから
 なお、当時のメールを探してみましたが、KL→Singaporeのバスの予約メールも発掘できなかったので、バスターミナルで買ったんじゃないかと思います。たしかに、自分の記憶としてKLのバスターミナル内をチケット求めてフラフラしたような遠い記憶があります。

 そして、乗り込みましたのは、クアラルンプールからシンガポールまでのバスです。バスで国境越えというのはイギリスでは経験ありますが、アジアでは初めてじゃないかと思います。
 そして、どこでどうやってこのバスを発見したのかは分かりませんが、とにかく事前調査ゼロ。
 なにがいかんて、「とりあえず周りを見てればなんとか国境突破できるだろう」という軽いノリでいたことです。

 それにしても、ジョホールバル、懐かしいですね。ジョホールバルといったら岡野、ジョホールバルといったら歓喜なのです。昭和おじさんにとってはすり込みです。そして、このジョホールに(バスの上とはいえ)来ることが出来て感無量であります。

 そして、時刻は22時過ぎ。やってきました出国手続。とにかく事前調査ゼロですから、まわりと同じことをしなければなりません。キョロキョロして、様子を見ます。
 そして、まわりの人は荷物を置いていっているようなので、自分も荷物を置いてバスを降ります。通関に荷物いらんのかな、とちょっと不安になりますが、まあそこは気にしないことにします。そして、荷物を置いていった風の人に必死でついていきます。とにかく荷物を回収できないとどうにもならない。ムンバイの悲劇を繰り返してはならんのです。

 出国手続は無事すんなりと終わり、バスに戻ることが出来ました。荷物と再会です。よかったよかった。
 そして、なんか大量に人が乗ってきました。立ち客も出ます。なんだこりゃ。
 さらに、もう1つ。バスの運転手が全く点呼を取っていません。もし途中で出国手続き中におなかが痛くなってトイレにこもる羽目になったら大惨事ではないか。危険すぎる。

 そんなわけで、おそらくマレーシア出国手続の場所からシンガポール入国手続の場所まで、橋を徒歩で渡ることができない(あるいは渡るのが面倒くさい)ので大勢の人がバスに乗ってきたということだろうと思われます。そして、橋の上は大渋滞でした。バスと乗用車、いずれも同じレーンで渋滞にはまります。

 そして、ようやくやってきましたシンガポール入管。ここで再度バスを降ります。そして、さすが入管だけあって通関の必要があるのでしょう、今度はみんな荷物を持って降ります。
 さすが入国手続なだけあって、列の進みが遅い。ここでも大渋滞です。
 ……これ、バス大丈夫なの??

 というわけで、字面ではなにも分からないでしょうが、入国手続の行列に巻き込まれました。まあ、これは空港なんかの入国手続と大きな違いはありません。そして、並んでいた結果……入国手続を抜けた場所には、自分が乗ってきたバスはいませんでした

 ううむ。まああの入管の混雑っぷりからは予想はしていた事態なんだけれど、どうすりゃいいのよ、これ。
 さすがに入国手続やってる状況で、ほかの乗客がどこ行ったのかまでは追跡できなかった。これはしっぱい。もっとマンマークすべきだった。

 実はこの時点で、それ以外にも問題がありました。それは、シンガポールドルがない+両替所もATMもないということであります。
 
 いや、まあバスにおいていかれたまではまだいいとして、ATMがないってのはどういうことなのよ。ここ国境よ。年に1人くらい、私以外にもこうやってバスに置いていかれた哀れな奴はいるでしょう。

 そして、この入管まわり、Wi-Fiがない。つまり、みんな大好きUBERも呼べない。

 足がない、金が無い、電波がない。

 まさに三重苦を抱えた状態であります。

 さて。とはいえ、ホテルはあります。いや、これまでマレーシアで連続でオーバーブッキングを食らってるので本当にホテルがあるのか若干不安ではあったんだけど、一応あることにしておきます。行くべき場所はある。
 なので、とりあえずタクシーに話をして、クレジットカードが使えないか聞いてみました。考えてみたら、(UBERとかgrab使わずに)クレジットカードOKなタクシーって諸外国にどれだけあるんだろうか。特にぼったくり大国のインドとかタイとかベトナムとか。
 結果、カードは使えないけれど、途中のATMで現金引き出しはOK、とのことでした。よかったよかった。これでなんとか現金を入手できます。いやほんと、シンガポールという治安のよい先進国だからなんとかなったな、これ。

 というわけで。
 無事、タクシーに乗り、途中のATMでキャッシュをゲットし、ホテルに着きました。タクシー代は当時のメモによると26.56。あとで見たUBERの推定額が29.44だったので、非常に良心的でした。ありがとうございます。
 そして。ホテル到着時刻は0時10分(なんでこんなことメモってるんだ)。無事、部屋もありました。わーい。

 この日撮った写真は以下のもののみ。最初の3枚がシンガポール入国後に撮ったものですね。今回に限らず、基本的に自分の心に余裕がなくなると写真が減ります。後から見返したときに、そういうときの方が写真があった方が振り返れて面白いんだけどね。YouTuber諸氏は常時動画回してるからそういう場面も残ってるんだろうけど、まあ私にはそんなことできません。

入管突破したあとのシンガポール側 ホテルの部屋

 なお、シンガポールドル⇔日本円のレートは全く分からずにタクシーに乗ったりなんだりしてたようです。
 当時の私のメモを一応以下に。これと若干の記憶を膨らませて、上の文章を書いております。基本的に嘘は書いてないはず。はず。
- 2200過ぎにマレーシア出国。通関に荷物いらんのかと思ったが、特に出してる雰囲気なし
- なんか大量に人が乗ってきた。立ち客がいる。なんだこりゃ
- にしても、全く点呼とらないのは怖すぎる
- 橋は徒歩で渡れないから、バスに乗ってくるということか
- 橋は大渋滞。バスと乗用車分けたりしないのか。
- おいていかれた?
- 両替所もatmもないのだが
- タクシークレカ受けてないので、atm間で頼む
- Wi-Fiもないしな
- 26.56。あとでみたuber推定額29.44
- 010着。ちゃんと部屋のあるうれしさ
- ここに至るまでレートが分からない
 ちなみに。これを書いているのは2024年7月。旅行から8年も経っていまさらこの頃の旅行記を書こうと思った最大の理由は、2024年ゴールデンウィークにシンガポールに行ったからです。
 で、気になったのが物価の変化。このとき私が泊まったのは、ホテル81セレギー、というホテルでした。当時のHotels.comのデータによると、1泊77.41シンガポールドル、3泊で232.23ドル。当時のレートははっきりしませんが、今ざっくり検索すると、2016年のレートは1ドル80円弱っぽいです。というわけで、1ドル80円で計算。結果として、3泊で2万円程度でしょうかね。

 日本のゴールデンウィークがどの程度シンガポールのホテル代に反映されるかは分かりませんが、感覚的に今のシンガポールに1泊7000円くらいで泊まるのはかなりきつい(自分はカプセルでそんな感じだった)。円安の影響で円安+物価上昇のダブルパンチで日本人的に値上がってる訳ですが、8年でこれかあ、と感慨深くなりますね。

 そんなわけで、無事ホテルについて満足しました。おやすみなさい。


セランゴール(スンガイベシ)競馬場眼福のシンガポール


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