アワノワキマチ

16 穴吹

 無事穴吹に到着。朝に不測の事態で穴吹に降り立ったときとは気分も疲労度も違います。
 愛媛FCのTシャツを着ていったのがよかったのか、東京者だからと行ってホテルで消毒液をぶっかけられることもなく、泊めて貰うことができました。
 記憶が完全に飛んでいるのですが、この日の夕食はホテルに行く途中にあるマクドナルドで買ったような遠い記憶があります。マクドナルド、高校〜大学時代ほど入り浸ることは無くなりましたが、まだまだたまにはいるとちょっと嬉しくなる店です。

夜の穴吹駅 ふれあい橋 吉野川。暗い川というのは不気味です
妖怪が出てもおかしくないですね

 朝になりました。ホテルに別れを告げ、脇町の旧市街、観光地部へと向かいます。
 美馬市は市役所は吉野川を挟んで反対側、マクドナルドやマルナカなども、ホテルの南側にまとまっているので、新市街は穴吹駅の周辺にある、という感じなのかな。
 脇町への旧市街へと向かう道の両脇にも個人商店はありましたが、商店街、という雰囲気ではないかな?



17 脇町劇場(オデオン座)

 脇町の脇町南町商店街、通称うだつの街並みが、このあたりを代表する観光名所となっております。そのうだつの街並みから、大谷川を挟んで対岸にあるのが、オデオン座です。
 こういう芝居小屋があるのが、この町の文化度の高さを示しております。というか、芝居小屋があることで文化度の高さをアピールできるから、(街の文化度が低くても)芝居小屋を作ってしまうのかもしれません。いずれにしても、こういうものをつくるお金持ちってのは凄いですね。
 四国の芝居小屋というと、香川の琴平金丸座、愛媛の内子座にも行っているので、これで3県目制覇です。高知には古くからあるゆすはら座と平成に再建された弁天座があるようで、いずれ見に行ってみたいものであります。行きやすさを考えたら弁天座なのだけれど、観光客にはゆすはら座がよさそうだな。
 なお、この手の芝居小屋については日本すきま漫遊記さんが非常に詳しいので、自分のためにリンクを貼っておきます。貞光劇場は行ってみたかったな。

 徳島の芝居、というと、落語の田能久が思い浮かぶところでありまして、あれは徳島⇔宇和島の話です。登場する田能村というのは架空の地名のようであり、特にどこがモデルというわけでも無さそうですが(そもそも阿波⇔宇和島という移動自体がかなり苦しい)、「徳島の芝居小屋」「道中に妖怪」と聞くと、なんとなく色々とイメージが膨らむところです。

大谷川 オデオン座外観。洋風な建物がナイスです
入口まわり パンフレット

 中に入ります。古そうな雰囲気の建物ですが、ちゃんと空調が効いているのが嬉しいですね。
 人が少ないので、見学環境はすこぶるよろしい。人が少ないことは本来は望ましいことではないのだけれど。

前方 後方
虹をつかむ男の舞台となりました(映画を見てないからコメントができない)
入口付近 入って左手
奈落への入口もあります
左手を進む 舞台袖 舞台 舞台の上 舞台
楽屋。二代目林家三平さんなど、様々な方々のサインが残されております
舞台からの眺め 2階の楽屋
桟敷席 桟敷席からの眺め 花道
奈落への道と、奈落の様子

 楽屋のサインが少ない(一度どこかでリセットした?)のがちょっとびっくりですが、どこかに旧サインは保存されてるのかな?
 続いて、2階席。

2階席へ スチール写真 徳島と言えば大杉漣さん 2階の様子(向かって右は他に人がいたので
一旦写真を遠慮しました(結局後で撮ってる))
舞台を見下ろす 花道を見下ろす 1階席を見下ろす 後方を見る 正面から舞台を見る 右手の桟敷席
桟敷席から見る花道 桟敷席から見る舞台 天井 後方席 下に降りる 三山ひろしさんも来てます

 というわけで、外観は洋風な感じですが、中は純和風な芝居小屋でありました。歌舞伎の舞台装置ってどういう経緯で誰が統一して、全国に広めたんでしょうかね??

 (エアコンが)名残惜しいですが、脇町探索へと向かいます。

南橋には
「手作り郷土賞」のプレート
何やら豪華な建物
地域交流センターミライズ
というらしいです
南橋から眺める大谷川 オデオン座

18 うだつの街並み

 さあ、いよいようだつの街並みです。私は香川に10ヶ月住んでたので、どうしても宇多津の街並みと書いてしまいそうになります。
 狭い道ですが、車両通行もOKになっているようで、観光地とはいえ生活に密着した観光地なのであります。

 さて、ここでお勉強。うだつとはなにか。Wikipediaによると、「本来は梁(うつばり)の上に立てる小さい柱のことを言ったが、そののち、自家と隣家との間の屋根を少し持ち上げた部分を「うだつ」と呼ぶようになった。」とのことです。美馬市の観光情報は、広辞苑を引用して、「『江戸時代の民家で、建物の両側に「卯」字形に張り出した小屋根付きの袖壁。長屋建ての戸ごとの境にもうけたものもあり、装飾と防火を兼ねる。』(広辞苑 第六版)当初は防火の目的で造られましたが、設置に多額の費用を要したことから装飾の意味が強くなり、次第に富や成功の証の象徴となっていきました。」と解説しております。手前に出ている鬼瓦部分に注目してしまいたくなるのですが、うだつはそこではなく、あくまで袖壁部分を指すようです。もちろん、これは家に帰ってこれを書きながら調べているのであり、うだつの街並みを観光中は特に意識していませんでした。当時私がどこまでうだつの意味を理解していたかは、残された写真から推測することになります。

パンフレット。例によって、家に帰ってこれを書きながら眺めているので、訪問時は見てません うだつの街並みへ
むしこ窓 さらに進む
格子づくり 農業倉庫 窓風の解説
駐車車両に遮られて正面から撮れず
野崎呉服店(さのぎ) この辺りの様子 脇町立図書館 皇太子殿下行啓記念碑
平成14年建立なので、
今上陛下のものですね
何かの縁か、正木酒店。ここでお菓子を買おうと思って声をかけたら、奥から上半身下着のおじいちゃんに店番のおばあさんが出払ってるからあとで来てくれ、と言われてしまいました
コロナ禍で大変でしょうが、商売っ気のなさもよいですな。まあこれも何かの縁なので、戻ること無く終わりました……
店の前にあるのは
藍でした
正木酒店前の書状集箱 この辺りの様子
井戸 昭和62年手作り郷土賞 平成21年手作り郷土大賞 この辺りの様子。道路は平坦でない
うだつの解説
ここでは「二階の壁面から突き出した漆喰塗りの袖壁」と解説されています
写真を見る限り、どこがうだつなのか、当時の私は理解してませんね
蔀戸 この辺りの様子 徳島と行ったら大塚製薬
大塚製薬と言ったら
ボンカレーであります
田村家 森家
国見家。真ん中にガラスのショーケースがあるので新しそうに見えますが
実は1707年築のこの家がうだつの街並みの中で最古の家のようです
国見家のうだつ 将棋名人小野五平氏の生家
十二世名人のようです

 と、いうわけで、やはり私は旅行当時はうだつがなんなのか、よく分かっていなかったと推測されます。それにしても、それっぽい写真は国見家のものしか残ってないんですが、いくらなんでももうちょっとそれっぽいものを撮る努力をしてほしいですね。

 ここからは擬洋風建築の元脇町税務署、現未来工房。そして安楽寺です。

路上の解説板
おそらくどこかから移設されたのだと思われます
自働電話
自動では無く、自働です
相殺と一緒
未来工房 解説
美馬市ができる前に
書かれた解説ですね
未来工房 美馬の寺町のパンフ
ここに乗っている安楽寺と、これから行く安楽寺は別物です
安楽寺山門 本堂 安楽寺の庭 ここには小野五平氏の
墓碑があるようです
(暑いので探してない)

 うだつの街並みについては、これにて終了(写真ですべてをごまかしているのが丸わかり)。暑くて体力を消耗しておりますが、脇城へと向かいます。
 さっき道路の上にあったボロボロの解説板に、ちょっとだけ脇城について書かれておりました。というか、そこにしか脇城の存在が出てきません。昨今のお城ブームには乗る気はなさそうですね。
徳島2020

勝瑞城かずら橋大歩危・妖怪屋敷白地城・大西池田城脇町脇城


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