釜山遠征2024 その8〜釜山倭城

あらためて今回の移動図

8.5 本丸まわりの帯曲輪

 偉そうに「本丸を攻略します」とか書いたのに、まだ本丸には行かず、本丸のまわりをぐるりとまわります。こうやっておいしいものを後回しにする癖はなかなか抜けません。

 本丸の石垣は、一部はいかにもな感じの野面積みで、昔からあるのかな?という空気感が出ておりますが、他方でいかにも現代的なコンクリで固められた箇所も多く、じゃあ野面積みの石垣は本当に当時からあるのかと問われると、ちょっと不安にもなるところです。とはいえ、現代に野面積みで積む必要性もないでしょうから、おそらく当時のものなのでしょう。

 そんなわけで、休憩した場所から南西方向に進み、ぐるっと右回りで回っていきます。まずは本丸南東部の石垣から。

本丸北東部の石垣
下部は明らかに現代石垣だとして、上部はどうなのだろうか
折れ曲がるかたちで、美しい石垣美が登場
これは昔からのものだと信じたい
南東部の石垣を見上げる 南西部

 上の方に見える櫓が気になりますね。ここで折れ曲がります。
 ちなみに、いかにも天守があったっぽい場所にある櫓ですが、天守台は南西部でなく北西部の角になるので、この櫓は天守台の上には立っておりません。

ここから工事曲輪に
おりられます
南西部の石垣
明らかにコンクリで固められております
上に櫓を作ったせいかもしれませn
上に見える櫓
あとで撮った櫓下の石垣まわり
南西部。ここからも本丸に上がれますが
さすがにこれは現代につくられたものでしょうね
石垣は完全に現代的なコンクリです
この先のあたりが旧天守台なのですが、完全にスルーしてます
公園感に満ちあふれるスペース

 続いて、天守台のまわりをまわって北西部の辺を進みます。なお、天守台のまわりを回っているという極めて重要な行動をとっているのにもかかわらず、このあたりの石垣が完全に現代的なコンクリ石垣のため、私は特に写真を撮ることもなく進んでおります。とりもなおさず、「北西部の角に天守台があった」という知識を持つことなくここを訪問した自分のアホさがいかんのであります。

ペット衛生封筒
おそらく犬の糞を入れるためのものかと
北西部も公園感にあふれます 進みきったあたり
なにかあった 害虫忌避剤インジェクター
これでジカウイルスを退治できるのでしょうか
二の丸方向 本丸への階段

 ぐるっと本丸石垣まわりをまわり終えたので、いよいよ本丸。

8.6 本丸

 綺麗に整備された現代的な階段をのぼると、本丸に到着です。どのような枡形があったのか、それともなかったのか、現地を見ても分かりません。
 そして、完全に公園化されたこの本丸曲輪、現在は健康のために庶民が裸足で歩くことのできる道が用意されているのでありました。

本丸に到着 道が見えます 増山公園裸足歩く道
つまり、この道を裸足で歩くということのようです
櫓方向 天守台跡には
バスケットボールコート

 先程来気になっていた緑屋根のものは休憩スペース用の屋根であることが判明。そして、南西の角には櫓が立ちます。これが当時の(あるいはそれ以外の時代の)朝鮮形式の櫓なのかどうかは私の知るところではありません。

時計台と櫓 増産の由来
掲げられていた額 展望台利用規則 櫓側から本丸を見る

 そして、展望台から釜山の景色を眺めます。秀吉の朝鮮出兵の際には色々な人がここから見える景色に一喜一憂したことでしょう。なにか分かったようなことを書きたかったのですが、そもそも歴史をよく分かってないのでこれくらいにしておきます。

ぐるりと南東方向をみまわす
パノラマ パノラマその2
櫓から本丸を見下ろす そこから右の視界

 そんなわけで、自分が天守台の場所を理解していなかったことも原因となり、あっさりと本丸見物が終了しました。

 あらためて、ちょっと引いた位置から本丸を眺めます。


8.7 本丸まわりの帯曲輪の石垣

 さて、本丸見学を終えると、北西方向に階段が下りていることに気付きます。階段自体はいかにも現代的なものなのですが、そこからふと脇を見ると、立派な石垣があることに気付きます。おお、これはかつての虎口か。『倭城を歩く』では、ここに枡形があったような図になっておりますね。
 そして、帯曲輪の下にもきちんと遊歩道が整備されています。ということは、帯曲輪を支える石垣を見られるということですね。

北西階段から見える石垣と南西方向に向かう遊歩道 逆側にも石垣の痕跡が 北西側の虎口から二の丸を見る

 というわけで、北西虎口から南西方向に歩いて行きます。
 土に埋もれた石垣なんかを見ると、いかにも昔からあったような雰囲気になっております。他方で、いかにも現代的な石垣もあったりして、新旧入り交じっている、という感じでしょうか。

土に埋もれてますが、いかにもな石垣です 接近
ぐるりと
その先の石垣
上部は現代的ですね
さらにその先
振り返る このあたりはやはり現代的 さらに進んでいきます

 進んでいくと、櫓台っぽい出っ張りが登場。
 何を隠そう、これは本丸天守台を支える部分が本丸天守台の形状通りに出っ張っている、という奴でして、本丸帯曲輪の櫓台ではありません(櫓があった可能性は否定しないけど)。
 というわけで、本丸天守台はもの凄い勢いでスルーしたわたくしですが、この分かりやすい石垣はしっかりじっくり見ておりました。

いかにもな石垣が登場 見上げる
軽く扇の勾配っぽくなってますね
振り返る
さらに進みます 振り返る
南西の角 こうやって見ると、
下部の石が抜け落ちているのがよく分かります
その先の石垣

 折れ曲がって、北西〜南東方向の辺を進みます。
 天守台の下の帯曲輪まわりの、出っ張っている部分の石垣は昔ながらの石垣ですが、その先の石垣はやはり現代的なものになります。

北西〜南東方向の石垣 ちょっと進んで見上げる さらに進んで見上げる
天守台の下の帯曲輪を支える石垣
帯曲輪を支える石垣の先は、現代的な石垣です
ただ、その下の石垣の露出部は、やはり時代を感じる石垣になっておりますね
奥に工事曲輪が見えます

8.8 帯曲輪に復帰

 四角形の2辺分を眺め終わったところで、帯曲輪に復帰します。先ほど帯曲輪を見たときに下に降りる階段がありましたが、そこからのぼってくるかたちとなります。帯曲輪の石垣下の犬走り的なスペースから帯曲輪にのぼる虎口があったのかどうかは私には分かりませんが、とりあえず『倭城を歩く』『城ラボ』いずれに載っている縄張り図でも、そのような虎口の存在は確認できません。よって、まあやはり現代になってつくられたものでしょう。

帯曲輪に復帰する階段 帯曲輪から階段方向 帯曲輪から工事曲輪を見下ろす

 そこから、もときた休憩ベンチ方向に戻ります。

本丸南東部から北東方向に伸びる石垣

8.9 二の丸〜二の丸北東側石垣

 最後に、二の丸を見ていきます。
 本丸と二の丸の間には円形のスペースがあります。これがなんなのかはよく分かりませんが、とりあえず現代になってつくられたものでしょう。

円形虎口の様子 円形虎口から本丸を見る

 二の丸も綺麗に整地されており、しかも人工芝が貼られているという念の入れよう。公園としてはとても素晴らしい公園です。

円形虎口から二の丸方向 甑山公園の石標 あらためて二の丸方向 なにかの得点ボード

 二の丸の奥まで行くと、下に降りる階段です。ここからおりると、北東側の公園出口に出ます。

二の丸の奥 下り階段向かって右手 下り階段向かって左手 階段下からぐるっと見上げる

 階段から二の丸の北東部の石垣をじっくり見て、下におります。

二の丸北東部の角

8.10 下山〜Curtain Call

 というわけで、一通り見終えたので釜山倭城に別れを告げて、山を下りていくことにします。なお、釜山倭城というと、一般に釜山子城などと呼ばれるお城が谷を挟んで反対側にあることはよく知られており、もちろん今回もそちらにも行きたかったのですが……時間切れ+今回の山登り(階段のぼり)で疲労の二重苦により、今回はこちらだけで退散です。無念。

 まずは、二の丸の下。

階段下から二の丸を見上げる 二の丸石垣を見上げる 帰り道 公園の北東出口方向

 もと来た道を戻るかたちです。下から見上げていたときはこの石垣がどこの石垣か分かっていませんでしたが、今となっては分かります。なんというか、気分はカーテンコールを見ている状態ですね。

針路を左に 進みます 上の石垣は本丸石垣だということを学びました
進みます 今度はここから団地曲輪におります
団地曲輪におりるあたりからの眺めと石垣 団地曲輪におりる道。この石垣はさすがに現代のものでしょうね
石垣 下から見上げる もうちょっと下がって見上げる
このあたりの石は石垣に使われていたものかもしれない 登り口 ちょっと角度を変える 団地曲輪内から見上げる

 そして、懐かしの団地曲輪。くるときはビクビクしてましたが、帰りになるとなんとなく雰囲気に慣れてきて強気です。写真の量が増えました。とはいえ、人様のお住まいですから、変なことは出来ません。

団地曲輪内の様子 下り階段が見えました 団地の虎口 行きはこっちを歩きました

 団地曲輪から下に降ります。このあたりで石垣を見て興奮したのが遠い昔のことのようです。

おります 下り階段 城跡の案内

 下りなら肉体的精神的余裕がある(そして長さも分かっている)ということで、階段を下る動画を撮ってみました。暇ですね。
 それにしても、のぼるときはあれだけひぃーひぃー言った階段も、下りとなるとあっさりしていて悲しいです。膝を痛めると下りが地獄になると思うので、膝が元気なことを喜ぶべきなんでしょうが。



斜行エレベーター乗り場 その脇の階段を進みます 下につきました 乗り場
下段部の斜行エレベーター乗り場 私はこちらを進みます 階段を下りていきます あっさりと下に到着 下段部の斜行エレベーター乗り場

 そして、懐かしの佐川駅。

佐川駅へ コンコース ホーム 駅名表示
優先席の案内 電車が来ました

 釜山とももうすぐお別れです。

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