メキシコ旅行記その15
1月5日その4
一行は総督の宮殿へ。ここで、30分の自由行動時間が与えられました。
なお、一番高い魔法使いのピラミッドは宗教的なもの(religious)であるのに対し、この総督の宮殿は家(house)だとのことであります。
とりあえず、総督の宮殿を見て、今後の行動を考えます。時間的に、グラン・ピラミッドの登頂は断念せざるを得ない状況。
そして、急いで鳩の家方向へ向かいます。
この鳩の家は、何を隠そう、僕がメキシコ行きを決意した最大の原因であります。なんか、心惹かれたのですね、不思議な形で残る怪しげな壁が。できれば、もっとじっくり見たかったのでありますが…ツアーである以上、周りの方々に迷惑はかけられません。
しかし、こうしてそびえる意味不明な鳩の家。ってか、いったいどこをどうとったら「家」という名前をつけられるのか、という感じでありますが…。
時間は短かったものの、こうして鳩の家を目の前にして、ちょっと感動。
ところで、鳩の巣、って見たこと無いんですが、本当にこんな感じなのでしょうか?
鳩の家をあとにして、指定集合場所へ戻ります。帰りがけに魔法使いのピラミッドを見ます。名残惜しいですね。
カナダ人教師に「ウシュマル遺跡の感想は?パレンケとウシュマル、どっちがよかったか?」という趣旨のことを聞かれました。"It was great!"としか答えられない語彙力の欠如が悲しい限りであります。
で、後者の質問なのですが、どちらもよかった、という返事しかできません。日本に帰ってきた今も、「どっちがよかったか?」という質問に対しては、「甲乙つけがたい」という回答しかできません。「無理矢理どっちか選びなさい」と言われれば選びますが…。
魔法使いのピラミッド、角張らず、丸みを帯びたこのピラミッドには、他のピラミッドにはない、なんともいえない独特の柔らかさと趣、そして質感があります。見る角度によって、本当に表情が変わって見えます。この時代に、こんなものを作り上げた人々は、本当にすごいと思います。
そして、鳩の家。ほんと、もう少しのんびりとここの前で物思いにふけりたかったものです。なんのためにあるのか分からない感じがたまりません。今後の研究次第なのでしょうが、このまま分からずにいて欲しいような気もします。
というわけで、一行はいったんウシュマル遺跡をあとにして、夕食会場へ向かいます。