ウェールズの水道橋

 「水道橋」という3文字を見たときに、「すいどうばし」と発音するか、「すいどうきょう」と発音するか。WINS後楽園・東京ドームシティの黄色いビルとともに育ってきた私はこれを見て「すいどうきょう」などと発音する頭は全く持っていないのですが、世間的にはどうなんでしょうかね。
 なお、水道橋を英訳すると、Aqueductとなります。この単語にピンときたら110番。そう、Aqueductといえば、アメリカニューヨークJFK空港至近の競馬場であります。

 というわけで、ウェールズ旅行も4日目(冬休み5日目)。まだ暗いカーディフをあとにして、目指すはポントカサルテ水道橋。世界遺産です。
 写真的には真っ暗ですが、時間的には7時過ぎ。自分的には超のつく早朝ですが、一般的には普通の朝なのではないかと思います。

ホステル 競技場 Cardiff Central

 ここの移動に関しては完全に記憶にないのですが、当時の私のメモから。

- 電車が高い。なぜこれをかっておかなかったのか
- 数分遅れで着き、既に9時58分のバスはいない
- 5cの10時8分バスが一分早く通過していったので、おそらくそんなもん
- ここで逆方向バスに乗る。5の数字しか見てなかった…
- 悔しいのでそのまま目的地へ
- 教会あるが、入れず
- 今回教会運ないな。ウェールズの教会一つも行ってない
- 二台連続の二代目に5がきて乗りのがす
- やむなくバスステーションへ。最初からこうすりゃよかった

 というわけで、どうも到着が若干遅れたせいで私がパニック状態になって色々やらかした様子が伝わってきます。本題と関係ないので、残っている写真を並べていきます。
 ルートとしては、Cardiff CentralからRuabonへ。Ruabon駅からポントカサルテへの最寄りバス停まで、5かT3のバスで向かうことになります。

 そして、私のメモを見る限り、電車が数分遅れで着いたために当初Google Mapさんに指定されていたバスに乗ることが出来なかった、ということのようですね。そして、無関係な5Cの10時8分のバスが10時7分に出て行った、ということでしょう。バスの早発は海外あるあるなので、ここに突っ込んでも仕方がありません。
 そして。私が5番の逆方向へのバスに乗り、終点のWrexhamで下車。WrexhamのSt Marys Churchに参拝しようと思ったら閉まっていた、という流れであります。
 その後、そこらのバス停に2台連続バスがやってきて、2台目に本来乗るべき5番がきたのだけれど手を挙げ損ねてそれに乗り損ね、仕方がないのでバスステーションでほんらいのるべきばすにのった、ということですね。地図を見るとRuabonからWrexhamまでそこそこ距離があるように見えるんですが、時間的にバスで片道20分くらいですね。往復すると40分。待ち時間を加えて約1時間程度ロスした感じではないかと思います。
 それにしても、とりあえずWrexhamに行ってみる、ってのはなかなかな精神構造ですな。多分途中の訳分からない場所で下りて行き場を失うくらいなら、しっかりとした街で下りた方がいいという判断でしょうが。

 ちなみに、本題からさらに外れますが、このとき訪れたWrexhamはBangor-on-dee競馬場へ向かうバスの出発地点でもあります。

世界の車窓から Ruabonに到着。ポントカサルテへの最寄り駅サインもあります
跨線橋からの眺め 駅舎外観。ここで10時1分 ちゃんと切符を買いましょう バス案内 地図
遠目からRuabon駅外観 WrexhamのSt Marys Church。ここで10時30分 Wrexhamの地図
近くにBus Stationが見えます

 引き続き、私のメモ。GPSが動かずに苦労していたようです。Wrexhamまで行ったのもそれが原因かもしれない。

- そんなこんなで無事到着
- バス内で再起動したらGPS復活。最初から再起動してればよかった
- 降りたのひとりだけ。現地着いても観光客いないぞ。船をどうするとかいうレベルでない

 ここで、世界遺産で1人しか下りない経験をしていたからこそ、このあと訪れるブレナヴォンで1人になっても「もしかしたら開いているかもしれない」という期待を抱いたのではないかと思います。

バス停を下りると
ポントカサルテ水道橋への案内
Old Railway Line バス停付近から遠くに水道橋が見えます

 「船をどうするとかいうレベルでない」という私のメモから、私が船をどうかすることが出来る場所であると認識していたことが分かります。
 てなわけで、あらためてポントカサルテ水道橋についてお勉強。

 ホームページは大変綺麗です。これは助かる
 まずは例によってWikipedia。そして、英語のWikipedia訳注も加えているサイト。イギリスで最も長く、最も高い水道橋であるとのことです。
 スランゴスレン運河の一角をなすこの運河は、ウェールズで採掘された石炭などをイングランドのマンチェスターやらリバプールやらの工業都市に向けて運んでいく役割を果たしていたようです。
 この運河を航行するのはナロウボート。その名の通り、長細い船です。幅は7フィート以下、長さは72フィート以下というルールになっているようでして、これは閘門の大きさよりも小さい必要があるため、とのことであります。「閘門」という文字を見て何のことかスパッと分かるのは、過去に扇橋閘門に行ったことがあるためであります。
 そして、このナロウボート、かつては人や馬が曳いていたために、運河脇に船曳き道があるのが特徴。おかげで、今は我々観光客が運河脇を歩いて呑気に観光できるのであります。
 そして、現代のナロウボートはディーゼルエンジンで動くようです。なので、ここに馬はいません。眠ってなんかいません。泣かないで下さい。

 というわけで、まずは船だまりを眺め、そこから運河沿いを歩いて行くかたちになります。
 写真的には、折り返してきて再度写真を撮っていくことになります。どうするか迷いましたが、写真の順番通り進めていきます。

船だまり ここで船がUターンするのだと思う 運河がまっすぐ 船だまりを横から

 軽くしたまで下りることが出来ます。ここから、ちょこっと水道橋を見ることが出来ます。


 ここはちょろっと下りて下をくぐるだけでした。
 なので、上に戻ります。

何かのオブジェ ビジターセンターなどなど 船だまり方向 橋をくぐるとLlangollen方向 水道橋方向

 運河に矢印が出ていて、スランゴレン方向への分岐があります。正確には、スランゴレン方向から水が流れてきている、という構造のようです。解説によると、スランゴレン近くのHorseshoe Fallsから水が流れてきているようです。

 そんなわけで、水道橋を渡っていきましょう。
 当時の私のメモによると。
- とりあえず、歩いて渡る
- 鉄橋の上は風が強く、たまらん。軽い人は飛ぶんじゃないか
とあります。

 橋の上ではかなり強い風が吹いていたことが分かりますね。運河の上から吹っ飛ばされたら即死でしょうね……バンジージャンプとかやった人とかいないのでしょうか。

子供はちゃんと
親と一緒に渡りましょう
解説 逆光です 片側にだけ道がある構造です 水の流れ
運河の向こう側の景色 ディー川
奥に見える橋は
Pontcysyllte Old Bridge
屈んで撮影 正面向かって左側
奥に見えるのはおそらくトラフォント・ケブン・マウル高架橋
ディー川を見下ろす ディー川 牧場の機材
ぱっと見、馬のウォーキングマシンのように見えますが……
馬がいました
馬の奥には羊 トーマス・テルフォード 橋を振り返る 前を見る

 ところで。私はこの旅行に重い肩掛け鞄を持って動いておりました。イギリスという国は日本のようにコインロッカーが各駅にあったりしませんので、この重い鞄を持って動いておりました。負担重量として、10キロを超す肩掛け鞄というのは、旅行者にとって大きな負担となります。
 どうせ橋を渡って折り返して帰って来るのだから、というわけで、私はこの重い鞄を下に置いて、さらに進んでいったのであります。

 しばらく進むと,住宅街っぽいところに到達。ここには人間用の階段橋のほか、車両通行用の跳ね上げ橋がありました。日常生活と運河を折り合わせる、庶民の知恵なのであります。
 “to be operated by female crew”というのは、女性が操作することになっている、という意味ではなく、女性でも操作できる、という意味になるんでしょうかね?

前へと進む 振り返る さらに進む 停泊しているナロウボート 折れ曲がるところで川幅が広がる
石炭と運搬用トロッコのモニュメント さらに進みます
関所的なものが出てきた 住宅街にある跳ね上げ橋でした ぐるっと回せば
橋が上下するようです
Female Crewでも
操作が可能とのこと
通ったら橋を下げましょう
通行者が待っているときは
ボートは3隻まで
橋を上から 橋の先 振り返る 隙間から水道橋が見えました マーキングされた羊

 橋のところで折り返して、元に戻ります。

 すると。私が荷物を置き去りにした場所に、鞄がありません。というか、私の前にいるおっちゃんが、明らかに私の鞄を持っています。というわけで、おっちゃんに話しかけました。おっちゃんは笑顔で、
“you are lucky because im a honest man! you must not do that again!”
というような発言をされました。本当にすいませんでした。ありがとうございます。まさかほかに人がいるとは思っていなかったのであります。

 なお、おっちゃんの発言まで記憶しているわけではなく、もちろん、当時のおっちゃんの発言をメモっていたためであります。

戻ります
橋の順番待ちのために?
繋留用ボラードが並びます
奥の住宅街と駐車場
これがあるから橋があるのかな
歩いて戻ります
ナロウボートが並びます
遠くに羊の牧場を見る
戻っていきます
ウェールズの冬ですが、軽く日が出てると気持ちいいですね
水道橋を進みます
あらためて、下を見下ろす 馬服を着た馬がいます 天然芝のサッカー場 あらためて、向かって右側 ゴールが見えてきました

 ゴールが見えてきました。お疲れ様でした。鞄でやらかして、現地の方に余計なご面倒をおかけしてしまい申し訳ございませぬ。
 最後に、船だまりまわりを見て回ります。イギリスの世界遺産にしては商売がかってないですね。世界遺産マークすら発見できなった感じであります。

船だまりへ 振り返る 先へ進みます
橋の上から両側を見る Visitor Information Heritage Trail Dee Valley Tour World Heritage Site
水道橋案内とTrevor Basin(Trevor盆地) よく分からないモニュメント Tourist Information
船の回転用スペース 振り返る バス停まわり

 WINS後楽園があるわけでもなく、思ったよりも水道橋まわりで時間を失いませんでした。博物館的な場所とかもなかったしね。
 てことで、なんと、当初の予定通りのバスで駅に戻ることになったのでした。

Ruabon駅前バス停 Ruabon駅

 そして、次の目的地はConwyであります。

StDavidsConwy城へ

大人の冬休み2015 Wales & Manchester

旅行記TOPその他テーマ別