宮崎旅行記2013その6(青島編)

 小学生だったかそれ以下だったかは記憶にありませんが,自分にとって宮崎=青島=巨人のキャンプでした。それほどまでに,青島という地名は巨人とセットになって自分の記憶に焼き付いているのであります。
 ただ,いつしか巨人熱も下がり,さらに野球熱も下がり,青島という場所の重要性は自分にとって低下していったのです。初日に鵜戸神宮に行ったのは鵜戸神宮の方が再訪が難しそう,というのももちろんあるんですが,青島の自分的重要性が下がっていた(それよりも日本三大下り宮全制覇の方が大事になっていた)ことが理由の1つであったことも否めません。
 しかし,こうして午後があいてしまった以上,せっかくなので青島に行くことにします。なんてったってかつては自分にとって「冬でもあったか」「グアムと同格」だった場所なのです。

 てことで,バスに揺られて青島到着。う〜ん,結果的にバスはこの日も1日券を使った方が圧倒的に得だったな…。まあ宮崎経済に少しでも貢献できていればいいと考えるほかないな(半分負け惜しみ)。

 で,青島ですが,日本の古くからある観光地だけあり,昔ながらのお土産屋さんが並びます。とはいえ,タレントショップがあるわけでもなく,そこまで大きな土産物屋街というわけでもない感じ。まあ,観光客が寄るといってもそこまで大人数が来るわけでもないんだろうな。

 さて,そういう湿っぽい話はさておき,青島です。島に向かってまっすぐ道が伸びていきます。串木野照島神社を思い出します。こういう島って神聖視されやすいんでしょうね。
 そして,右手には鬼の選択岩。初日にバスの車中から見ましたが,あらためて近づいて見ると本当に面白いです。自然の力って偉大ですね。あと,びっくりしたのが,特に触ったりすることが禁止されていないこと。人間が相当に触ったり乗ったり蹴ったりしているだろうに,それでいてこれだけのものが残ってるってんだからびっくりです。

 
この手の写真屋も今は大変だろうなあ
とはいえ,3000円→500円ってのは……
かつては相当儲かってたんじゃなかろうか

なぜこれで水に浸食されないのかが
文系にはわからない…

なんとも面白いかたち

 さて,神社としての青島です。さすがに参拝客も多く,賑わっております。神門をくぐり,中に入ってとりあえずお参り。
 それはいいとして,左右に多数の絵馬が展示されております。絵馬を見ていると,明らかに昔のものがあるんですが,こういう絵馬って普通毎年かある程度定期的にお焚き上げかなにかするのではないのでしょうか?もしかして過去のものも含めて全部保管してあるのでしょうか??ちょっとよく分からんな……。
 あと,巨人の選手なんかはこうやって絵馬を公開されることを前提に絵馬に願いを書かないといけないわけで,だとすると本当にお願いしたいことを絵馬に書けない可能性があるよなあ。まあ,そういうのは絵馬に書かずにお祈りでなんとかすればいいのかもしれんけど。
 あと,へのかっぱのお守りを見ていて思ったのですが,「このお守は当神社にしかありません」とあるけれど,ほかのお守りだって青島神社の神職さんが思いを込めたものである以上,青島神社にしかないものに仕上がってるはずですよね。仮に御祭神が同じならば全て同じ,というのであればへのかっぱお守りも外見が異なるだけでほかの神社のお守りと同じといえそうな気がしますし(それこそ天照大神なんて日本中で祀られているわけで)。結局,お守りの本質って一体何なんでしょうか。難しく考えずに俗っぽく外見重視・中身軽視の精神で臨んでいいのでしょうか?
 とまあ,神社のサービス精神が旺盛なせいで,ひねくれ者はひねくれた考えばっかりをめぐらせてしまうのでした。こんなひねくれた考えばっかりしていて素直になれないから御利益にあずかれないのでしょうな。


社号標

特別天然記念物

いろいろと指定

本格的に神話を勉強したいと
思った次第であります

鳥居
 
これで移動することもできます

「鴨就宮」の表記について
解説がほしかった…
 
拝殿

山の神 石神社

海の神 海積神社



たまたま目に入ってしまった…

ズームイン時代か

無理に独身に売らんでも
いいような気がしますが…

 さて,別に青島神社に文句があるわけではありません。
 というよりも,本当にここを参拝してよかったと思いました。それが元宮です。絵馬が大量にぶら下がっている祈りの古道を抜けると,熱帯雰囲気に満ちあふれます。もう完全に異世界。さっきまで巨人の絵馬を見て浮かれていた自分の浮かれ気分なんてどこかに吹き飛びます。
 そして現れるのが元宮。ああ,これぞまさにこの地域の方々が守り抜いてきた神域だ,と思わされる,なんとも不思議な空間。いやぁ,きてよかった。
 まあ,行く時期を間違えたら瓦投げで修学旅行の学生が大騒ぎしてるんじゃないかという悪寒もしますが……。


 さて,島としての青島をあとにして,続いて植物園に入ってみます。ここ最近,神代植物園,函館市熱帯植物園とやけに熱帯植物園に行っているので(2つで「やけに」と言っていいのか疑問ですが,まあ気にしない),どんなもんかと。特に函館は非常に雰囲気がよかったので,ここでもちょっと期待。
 ……していたのですが,まあ,なんといいますか,頑張ってはいるんだけれど,もうちょっとならんかな,という雰囲気でした。特に温室がちょっと残念。具体的に何が悪い,というわけではないんだけれど,全体から伝わってくる雰囲気がどうもいまいち。

 文句だけつけても申し訳ないので,いいところを積極的に拾っていきます。
 まず,面白かったのがパラボラチョ。樹の幹が膨らんで,酔っ払いの腹のように見えることに由来する名前を持った樹です。おお,確かにビールっ腹だ。なんとも不格好でかわいい。
 そして,温室内できれいだったのがベンガルヤハズカズラ。薄青の花がとてもきれい。できればもうちょっとこまめに掃除していてくれると雰囲気がより一層よくなるかと思います。あと,2階に上らないと花の解説が出てこないってのも地味によろしくないかと。でも,きれいな花が咲いているのを見るのは気持ちいいものです。薄汚れた心を洗ってくれますな。


パキスタシス

コリウス

3.11のあとだからこそ
こういう表示の重要性が分かる
 
内部

たがやさん,というらしい
由来が気になる

レンブ

ソーセージノキ
果実がソーセージの様,
ってことらしいですが,
残念ながら時季外れ

ピンポンノキ
卓球とは関係ないらしい

さすがにこれは分かる

パパイヤ

キングバナナ

マンゴー

ブーゲンビレア

2階から
  
ベンガルヤハズカズラ
キツネノマゴ科らしいです。いちいち名前が面白いな。
名付け権者が自由に名付けてよかったのだろうなあ。
 
北海道のアンモナイト
なぜ北海道のものを宮崎の温室内で展示してるのか…
地球が熱かった時代の生物だから?
  
これは覚えてます。ゴクラクチョウカ。

ヤシ
  
パラボラチョ

管理事務所
管理事務所の管理は大丈夫なのか

ビロウ群落

海岸沿いに出る

 そんなこんなで,青島観光も済ませたので帰ります。なんか普通の宮崎観光になってますね。まあいいか。
 普通の宮崎観光のついでに,マンゴーソフトを購入。濃厚なマンゴー味です。

 青島駅にはほとんど人がいませんでした。近場の人は自家用車,遠くからの人は観光バスなのでしょうね。
 電車は海千山千という特急。このあたりだと特急を回避して普通列車に乗ろうとすると大幅に時間をロスすることになるので,やむを得ず特急を使います。で,南宮崎で降りて散髪してバスで宮崎に戻ります。宮交シティターミナルって九州にありがちな(天神とか博多とか大村とか諫早とか)バスターミナルかと思ったら,バス部分はおまけで,基本的にはショッピングセンターでした。

マンゴーソフト 上から見る青島商店街 青島駅 南宮崎跨線橋から

 そして,この日の夕食は鳥もも。
 宮崎の食べ物ってわりと四国と共通している部分が多くて(冷汁とか),鳥ももも骨付鶏と似てるのかな,と思い,食べ比べてやろう,と意気込んで,有名店の丸万焼鳥の支店に乗り込みました。時間が早いせいか,客は奥座敷で盛り上がる地元の方々だけで,カウンターにNP一人。で,出てきた鳥は,香川の骨付鶏とは全く異なるものでした。こちらのは,こまかく切れ込みが入り,炭火の炭の味がしっかりとついたもの。いやぁ,これもおいしい。素晴らしいですな。宮崎の鳥は本当においしい。

 さらに,帰りがけに肉巻おにぎりを買って帰りました。これって宮崎名物なんですね。平成に入ってから創業されたもののようで,案外新しいんだな。あと,今検索してたらどうも元祖は2013年はじめ破産してるっぽいな。この店はなんだったんだろうか…。のれんだけ別の会社が買ったってことなのかな。


 さて,ホテルに戻って肉巻おにぎりを頬張りながら日本シリーズ最終戦を見ようと思ったら……地上波ではやってない!!
 ホテルだったのでBSが入りましたが,宮崎で,巨人戦なのに……時代は変わったねえ。最近野球界から離れて久しいんですが,巨人ってまだ青島でキャンプしてるんですよね?絵馬があったんだし。

その5(綾城)その7(宮崎神宮)

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