風の伝説―ターフを駆け抜けた栄光と死 広見直樹

競馬

ゴールドシチーの死にはじまり、同期のライバル、サクラスターオーとマティリアルとの3頭のクラシック戦線と死について触れていくエッセイ本。

あとがきによると、本田、東、岡部の各主戦騎手と清水調教師、宮崎育成場への取材もしているようなので、優駿などには出てこなかった生の声も収録されている。ゴールドシチーからおろされた本田騎手の本音は本田騎手らしい部分もあってよかった。できれば再度依頼が来た際のコメントなども見たかったが、まあ主題がぶれるので仕方がない。

ダービー馬メリーナイスについてはさらっと触れられている程度。ただ、菊花賞での根本騎手の話はちょっとほほえましい(本人には反論もあろうが)。

3頭の生き様がドラマチックなので、著者の主観は控えめ。なので、本として中途半端という意見はあり得る。

そうはいってももう何十年も前の馬だし、この3頭の話は、こういう本がないと埋もれていくのは必定。サクラスターオーですら、正直危うい。その点から見ても、こういう本が残っているのは本当に重要。

風の伝説―ターフを駆け抜けた栄光と死
風の伝説―ターフを駆け抜けた栄光と死

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