オグリキャップとサクラスターオー、そのまわりの人々を繋げて、小説にしたもの。馬についてはノンフィクションベース、人についてはフィクションの部分が多い。なお、オグリキャップにまつわる人々、というと色々黒い話も出てくるところだけれど、そういうものは当然全て捨象されており、佐橋氏の名前も出てこない。
同時代的にこの2頭を見ていない人間にとってはサクラのスターオー→チヨノオー(チヨノオーのWikipediaを読んだらすぐに繋がるはずなのだが)、南井騎手のランドヒリュウ→タマモクロスの流れなどあまり意識しなかったものが見えてきて新鮮。また、アンカツさんがフェートノーザンでイナリワンに勝ったときの気持ちなんかは、なんとなくリアルに思えた。私はアンカツの著作は完全未読なので、フェートノーザンに関するアンカツの話はWikipediaレベルでしか知りません。
小説としては、無理に人を繋げているので粗が多く、競馬ファン以外が読んでもなんとも思わないだろうけれど、キーになっている馬が好きならば楽しめると思う。
繰り返しになるけれど、ランドヒリュウ→タマモクロスは本当に目からうろこだった。これ、南井さんはどこかで語ってるのかな?
光と風のサラブレッド―伝説の馬オグリキャップと悲運の名馬サクラスターオー
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