内容を見ずに、自分が持っていない柴田氏の本が平積みになっていたので買ってしまった。サイレンススズカほか、メジロパーマーやユキノビジン、ウオッカなどの名馬について柴田氏が書いたものをまとめた本である。基本的には過去に書かれたものを集めたもので、その後の各馬の状況などが加筆されている。自分が持っている版だとウオッカの清山調教助手のふりがなが間違ってるのはご愛敬。
ツインターボ、メジロパーマー、ユキノビジンなどの鞍上決定・乗り替わりについて、自分が知らなかったことなども書かれている。昨今はインタビューメインのネット記事が多く、作者の主観がある程度出てくるタイプのノンフィクションは流行らないのかも知れないが、自分は名馬について作者が熱く追いかける本を読んで育った人間なのでこういう本は楽しめる。
最後のサンデーサイレンス死後の状況(書かれた時点でステイゴールド産駒は爆発しておらず、ディープインパクト登場前)予測などは、後からニヤニヤしながら眺めることができる。懸念があたった部分・外れた部分色々あろうが、こうやって本に残っているからこそ楽しめるのであり、こういう記事を残してくれたことは本当に素晴らしい。
奇蹟の馬 サイレンススズカ (ハルキ文庫 し 16-2)
それはもはやレースではなく、サイレンススズカという馬ただ一頭のパフォーマンスのためにショーアップされた舞台のようなものだった──(「奇蹟の馬 サイレンススズカ」より)。 常に美と速く走ることだけを追求し、進化を強制された芸術、サラブレッド。 人間が作り出した競馬という舞台で輝いた名馬たちの物語を鮮烈に描いた感動ドキュメ...
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