それでも悲しき日本競馬―世界の常識、ニッポンの非常識 関口房朗

競馬

未だ毀誉褒貶の多い関口さんが日米ダービーを制覇して勢いに乗っている2004年3月頃の本。

これを書いている2023年時点では関口さんの生死すらよく分からない状態であり、時代を感じる。アンカツやニール・ドライスデールからも見初められたフサイチドナイトは未勝利に終わり、3億円ホースであるフサイチジャンクも期待ほどの活躍は見せられなかった。とはいえ、こういうことが起こることは関口氏も(少なくとも頭では)分かっていただろう。

関口氏は、とにかく競争社会にしろ、ということを言い続けており、今の日本で実現できた部分もあればできていない部分もある。ただ、彼がやったことで風穴があいた部分もあるだろうし、少なくとも一ファンとしては楽しませて貰った。

フサイチペガサスの存在すらもはや忘れられつつあるが(2023年5月に死亡した際にちょっと話題になった)、日米ダービーを制覇した馬主の本が残っているということは重要。できれば経営論的な本よりも、ペガサスの話をもっと残しておいてほしかった(ただ、関口氏は過去よりも未来を語りたい人だと思うから、難しかったろうな)

それでも悲しき日本競馬: 世界の常識、ニッポンの非常識
それでも悲しき日本競馬: 世界の常識、ニッポンの非常識

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