颶風の王 河崎秋子

競馬

小説繋がりで、2015年JRA賞馬事文化賞受賞作品。

筆致がとにかくリアルかつ迫力があり、これぞ小説家の書いた小説!という作品。こういう作品でこそ文章力が問われるのだなあ。

まあ、あそこで手紙を書けるのか、とか突っ込みを入れたくなる部分もあるけれど、そのあたりはまあ小説だから仕方がない。

サラブレッド競馬ではなくとも、馬が世代を積み重ねていく世界というのはあり得るのだろうし、そういう世界を垣間見られたのもよかった(フィクションだが)。

ユルリ島、行ってみたくなったなあ。

颶風の王 (角川文庫)
生命は結ばれ、つながってゆく--人と馬、6世代にわたる交感の物語。 明治期、東北。許されぬ仲の妊婦ミネと吉治。吉治は殺されミネは逃げる途中、牡馬アオと雪洞に閉じ込められる。正気を失ったミネは、アオを食べ命をつなぎ、春、臨月のミネは奇跡的に救出された。 生まれた捨造は出生の秘密を知らぬまま、座敷牢で常軌を逸しているミネを...

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