輓馬 鳴海章

競馬

2025年1冊目。
ばんえい競馬を全く知らない人が読んで果たしてついてこられるのかは分からないが、多少なりともばんえい競馬を知っている人であれば頭の中に絵は浮かぶ。

名前のついている登場人物に悪人はおらず、皆とても魅力的。
借金取りに追われた男が兄の厩舎に転がり込むというシンプルな話なのに、とても楽しい話だった。丹波さんみたいなおっさん、いるよなあ。

解説を読んで、確かになにかと死が出てくることに気付かされた(このあたりは、競馬作家ではなく、普通の作家さんならでは)。
競馬ファンから見ても、ばんえい競馬の現実を感じさせられる本でもある

ちなみに、旭川だけ厩舎から遠ざかっていくという話、どこかで読んだばかりだなと思ったら、吉永さんの「もっと馬を!」か。
トラクターは第2障害を登れないという話は知らなかった。馬というのは偉大だ。

輓馬 (文春文庫)
輓馬 (文春文庫)

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