レース中あるいはレース直後の故障が原因で亡くなった馬たちについて取材をベースに作者さんが語る本。取材等の客観的な部分と作者さんの主観が出ている部分のバランスがよく、とても読みやすい。
紹介されているのはテンポイント(別の本で詳述したのでそれで書き止めにしたらしい)以外のメジャーどころ、サイレンススズカ・ライスシャワー・キーストンに、トキノミノル、マティリアル。そしてサチカゼ、シャダイソフィア、ハマノパレードの8頭。
もちろんメジャーどころは知っていることも多いが、あらためて読むと知らなかった部分や忘れていた部分も多く、読み応えがある。
この手の本はどうしても商業的にお涙頂戴的な雰囲気が出てしまうのだが、それでもそういう要素は控えめで、競馬の一側面をあらためて読み直すのにはちょうどいい本。
ちなみに、ハマノパレードは(渡辺氏がダービーニュースの人だからか)いわゆるサクラ肉事件については一切触れられていない。余計なことが書かれていないのもこの本のいいところではなかろうか。
欲を言えば、レースの出走表が独自で見づらいのと、できれば馬の全成績を載せて欲しかった。マイナー出版社ならともかく、講談社なんだからもうちょっとなんとかならなかったかなあ。
あと、ケイエスミラクルってこういうところであまり語られないのなんで?
強すぎた名馬たち (講談社+α新書 143-2D)
強すぎた名馬たち (講談社+α新書 143-2D)
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