第1章の騎手柴田政人の軌跡のみが書き下ろしで、残りの3章は既出の雑誌からの改変。
そのため、1章~最終章まで一貫した流れになっているわけでは亡い。
文章はいつもの鶴木さんの文章で、特に怪我~引退までを書いた第4章はエッセイに近い。
もう少し政人さんの半生を深堀りする本かと思ったが、執筆時の柴田政人さんの内面に迫る本として書かれており、その辺は自分の期待とはずれていた。
雑誌原稿ベースなこともあり、ダービーに焦点が向きすぎているので、アローエクスプレスやミホシンザンについての新しい話が出てくるわけではない。
郷原洋行との関係は面白いが、もう少し思い出話を聞き出してほしかったようにも思う。鶴木さん自体は騎手の内面を書くのが好きな人だからそうはならないのも仕方がないのだが。
大寺氏の本とは違う方向性の政人本としての面白さはあるので、色々読むのが大事ですね。
騎手・柴田政人の流儀
騎手・柴田政人の流儀
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