独特の文体でコラムが人気だったかなざわいっせい氏の本。1レース・1頭をベースに、ショートストーリーが展開される。
かなざわ氏らしく馬券や馬に思いを込める庶民的な人物が登場するものの、文体は極めて普通で、かなざわ氏が書いたと言われないと気付かない。その意味で、かなざわ節を期待すると外れる。
かなざわ氏の意外な才能を見られるという意味では、ファンなら読みたくなる本。ニッチな層にしか受けない本ではあるので、こんな本が講談社で文庫化されていたことに競馬ブームの凄さを感じる。
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