ナイスネイチャの渡辺牧場に嫁がれた方による本。昨今の引退馬支援ブームの中で話題に上がることも多く、Amazon上でも値段が乱高下している。
読む前は、例によって引退馬支援のためのお涙本かと思っていたが、全く違っていた。サラブレッドを扱う牧場の、極めてリアルな生と死の経験談が続く。
経済的な理由から健康な馬の命を絶つという、極めて厳しい場面も登場する。ご本人も「一方では、若く健康な子たちを先にあの世にい行かせ、もう一方では、年とった不健康な子を生き長らえさせる」ことへの矛盾に悩んでいる場面もある。
その意味で、渡辺さんの考え方は万人受けするものではなく(一部の獣医との確執もある)、読んでいてなにを思うかは人それぞれだと思う。
ただ、競馬の現実を知ることが出来る本として極めて重要な本だと思う。桜桃書房は既になくなってオークラ出版に引き継がれているようだが、なんとか再発売してもらえないだろうか。
馬の瞳を見つめて
馬の瞳を見つめて
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