なぜ競馬学校には「茶道教室」があるのか 原千代江

競馬

元々は騎手候補生にお菓子を食べさせてあげるために導入されたという茶道教室。厩務員課程の話は全く出てこないので、あくまで競馬学校の騎手課程にのみ茶道教室がある様子。

茶道の効果を語りまくる内容だったら「ならなぜ茶道のない海外の騎手に負けまくるのか」と本を破り捨てたくなるところであるが、どちらかというと筆者自身が授業があることに懐疑的なスタンスであり、その中で意味を見いだしていくという流れ。

基本的には現場にいる数少ない女性であることも含め、候補生達のいいお母さん役として優しい目線で描かれている。なので、色々な悪さをしたとされる期や、それこそデビュー後の暴力事件の話などは出てこない。典さんが子どもを連れてくる話などは微笑ましい。

学校を辞める決意をした候補生の話はなかなか辛いものがある。そして、なによりも、玉ノ井や岡の話は書いている原さんもつらかっただろうと思う。

久々に牧原騎手や田村騎手の顔を見た気がするし(細江騎手も若い)、色々な騎手の若い姿を見られるのは嬉しい。

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