ジャーナリストの見たある町「笠松」 高橋恒美

競馬

岐阜新聞から読売新聞に移った笠松ご出身の記者さんが笠松についてまとめた本。笠松の歴史、木曽川との関係や鮎鮓街道についてなど、笠松競馬場に行く前に笠松の街の中を歩いた際に見たものについての解説が多く、もうちょっと笠松の記憶が新しいうちに読めたらよかったのかもな。

笠松競馬場については1章弱記載があるが、オグリキャップと安藤勝己についてのあっさりとした記述にとどまっており、(ほかのテーマのような)歴史を深掘りしたような話はない。(著者の責任か出版社の責任かは分からないが)あんかつの名前が誤字になっていたりして、そこまで興味はないのだろうという気はした。

もう1カ所、笠松競馬場所在地はかつて遊水池の役割であったことが書かれている(19頁以下)。但し、触れ方は競馬ファンにはあまり快くない。これは高橋氏が悪いわけではなく、笠松町の多くの人がそういう意識なんじゃないかな、と思うところ。

結局のところ、競馬ファンが読んでも楽しめないのではあるけれど、笠松という街に興味があれば読む価値はあるという感じだろうか。

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